よろずよもやまよろずたび

地元の写真と日々の雑感、写真日記です.
最近は陶芸三昧の日々ですが・・・

スプーク・カントリー

2011-02-04 | 


著者ウィリアム・ギブスンといえば、'80年代にサイバーパンクSFで一時代を築いた作家ですが、当時は何のことやらピンとこなくって食指が動かされることはありませんでした。それから20年ほどしてルーディ・ラッカーの「ウェットウエア」と、士郎正宗著「攻殻機動隊」でおぼろげながら認識し、インターネットの普及でもって、ようやく「なるほど~」と思ったものです。で、遅まきながらギブスンの作品を読んでみようかと思い手にとった「スプーク・カントリー」ですが、その電脳世界とは違って現代を舞台にしたサスペンスでした。冒頭3つの物語が平行して進み、中盤を過ぎるまで何が何やら分かりにくいままです。最後になって3つの話しが合流するのですが、それまでは皆目・・・です。普通であれば物語の途中で先の展開についてあれこれ想像したりして、それが合っていようが違っていようが、楽しい面がありますが、それがない・・・と思うと、まったく違う世界を見せてくれたんだなぁと読み終わってから感じているところです。書評をみると沢山の難しいことが載っていて、理解が難しいのですが、サイバーパンク物と一緒で、10年、20年、30年後には、これまたおぼろげに分かるようになるのかもしれない・・・