MIDNIGHT TALKING MAN

新米社長の涙と笑いのドタバタ奮闘日記

感覚だけでは。

2009年02月25日 | Weblog
15年ほど経営をしていても、
時々、分からなくなる事は多い。

「たかだか、15年じゃないか。」

諸先輩方からすれば、そんな事は当然と
一笑に伏される事だろうが、
やはり、そこはまだまだ若輩。

正直なところ、七転び八起きどころの騒ぎではない。

特に、最近は人の事で迷い迷った。
人とは、スタッフの育成である。
これもまた、当たり前に経営者となれば、
皆悩む事であるのだろうが、
僕は、何故だか今の今まで、
余り悩まずにいたのだ。

良いスタッフに恵まれていた事。
しかし、その反面独善的な経営手法だったのだろう。
一軒の店ならば、それでもなんとか
自分で拭えていたのだろうが、
多店舗化した後、時間を追うごとに事態は悪くなった。

いや、誰のせいでもない、自分が悪くしていたのだ。

「こんな事もわからないのか?」
「やる事やってりゃ、ちゃんと回るはずだ!」
「俺ならこうはしないっ!」
「俺はこんな店をやりたくて生きてるんじゃないっ!」

吐いて来た言葉が裏返しのごとく、
いろいろな形で表面化してきた。

結果ばかりを見て、プロセスも、
細かい行動の端々も、何も見てあげられていなかった。
経験の足りない彼らに事細かに教えて上げることも、
きっと足りていなかったのだろう。

事態が悪くなりすぎて、
迷い迷って、僕は2冊の本を頼った。

とある高名な方の経営指南の書と、
チームマネジメントのプロの著書。

まったく視点の違う2冊から学び取った事は、

「感覚的に仕事でのし上がった人間は、
 自分以上に成績を出せない人の感覚がわからない。」

「現場時代、直感的に動けた人がリーダーになると、
 自分の直感だけが頼りなので、
 それ以外の行動を取る人を認められない。」

要するに、自分本位で、
部下それぞれの状況を見た指導方法や接し方、
また彼らの話を聞く姿勢などが
根本的に欠落していることに気づく。

「失格だな。こりゃ。」

と自分でも、飽きれてしまいました...。

今、急速にとはいかぬまでも、
色々と学び直しをしているところ。
先の2冊が学びとなって、深く掘り下げていっている。
すると、不思議なもので、社員たちのことが
本当に大切に思えるようになる。

ホントここのところ彼らをじーっと見ている自分がいる。

仕事の中身。求めているスキル。
苦手に思っているところ。
こんなことが好きで、こんなことに喜んで。
実は最近、彼女ができて...。

知らなかった「いち人間」である彼らの姿が、
少しづつ、自分の心の中に入ってくる。

すまん。みんな。
こんなことも気づいてやれんかったな。

まだまだ、過渡期だけど、
少しは、みんなが笑って仕事をしているシーンを
僕も一生懸命考えてみるよ。

今、この段階で気づけたこと、
とってもありがたいこと。まだ始まったばかり。
僕も会社も。