おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。
9月20日付福島民報朝刊で、平成28年度決算による福島県内各市町村の実質公債比率と将来負担比率の速報が伝えられました。
実質公債比率とは、一般財源の規模に対する公債費の割合のことです。また、将来負担比率とは、将来負担すべき実質的負債の財政規模に対する割合を言います。
これらの数字は、自治体の財政規律を示すものと言われ、自治体の財政がしっかりしているか、そうでないかをなのか知ることができます。移住を検討する際などにとても参考になる数字でしょう。
発表されたものから会津地方17市町村のものを抽出してみました。
データは、借金の割合が多い市町村順に並べてあります。
市町村 |
実質公債比率 |
将来負担比率 |
会津坂下町 |
13.9 |
107.5 |
西会津町 |
11.2 |
89.1 |
北塩原村 |
10.0 |
38.2 |
猪苗代町 |
9.1 |
64.3 |
喜多方市 |
8.9 |
45.5 |
会津若松市 |
8.8 |
30.3 |
湯川村 |
6.1 |
6.4 |
会津美里町 |
5.9 |
ー |
南会津町 |
5.2 |
19.8 |
下郷町 |
4.9 |
ー |
磐梯町 |
4.4 |
75.6 |
柳津町 |
3.9 |
ー |
昭和村 |
3.7 |
ー |
金山町 |
3.2 |
ー |
只見町 |
3.1 |
ー |
三島町 |
3.1 |
ー |
檜枝岐村 |
-3.1 |
-2.5 |
この数字をみると、会津坂下町の借金割合が最も高く、1年分の収入を全部借金返済に充てても間に合わないほどの借金額に達していることがわかります。
対前年比はここに示しませんでしたが、磐梯町の実質公債比率が2.1%増加しており、他の市町村はほとんどが微減となっています。
全体的に人口減少しているなか、実質公債比率を減らしているところはスゴイなとは思いますが、支出を絞り、住民にとって公共サービスが低下していているという見方もできるかと思います。
しかし、将来返さねばならぬ借金が多いところは、水道代や税負担の面で住民負担が多くなりますので、移住先として選ぶ際には慎重にならざるを得ないですね。
(出典:自治体ランキング)
自治体ランキングのサイトで我が会津美里町を見ると、2005年(平成17年)の実質公債比率が約18%から平成28年の5.9%までだいぶ削減をされたことがわかります。
この間、借金削減を成し遂げたことは評価できるものの、ほとんど新しいことを何もしなかったという住民感覚を強く感じます。だいぶ削減が進んだので、そろそろ会津美里町らしい新たな事業をはじめていただきたいものです。
どこの市町村も、地方創生を旗印に移住者増加対策を実施していますが、そこでアピールされるものは「いま」ここに存在している住民サービスです。
しかし、移住した後に住民サービスが向上するか否かということは、未知数です。
ただ、財政はその可能性を裏付けるものでもあるので、実質公債比率と将来負担比率が小さい市町村は期待が持てるでしょう。
一方、先日、国民健康保険料の負担料率のニュースがありました。このニュースでは、各市町村で定めている負担料率を全県規模で統一するというもの。
ほとんどの市町村は負担が上がりますが、会津美里町は負担が下がると報じられていました。
会津美里町の住民サービスと住民負担は、これから改善されていく予感がしました。
ただ、水道代が県内で相当高いのが気になるところ。
水道代比較は、今後もっと詳細に試みてみようと思います。
今日も素敵な一日を過ごしましょう。
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