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ビジネス事例研究  偏差値を40アップする学習塾、『青藍義塾』とは

2014年09月28日 | 事例の紹介
じつは筆者、学生時代に中学生3人の家庭教師をしたことがある。
そのとき苦労したのは、やる気が無い子の扱いだった。
そもそも、勉強などする心算がまるでない。
どうするか!いろいろと考えて試したものだ。
とにかく付きっきりで教えた結果、ある日英語のテストで百点をとった。
このときは本人以上に、嬉しかったと記憶している。

さて、この『青藍義塾』という学習塾、売りはなんといっても
親からも教師からも見離されたような子どもについても、
入塾を認めるというところ。

どんな子も出来ないはずは無い。塾長はそんな考えの持ち主だ。
ポイントは心理学や脳科学を学んでいるというところだろう。
そこを押さえておきさえすれば、どんな子どもでもモチベーションを
高めることができる。
これは、さまざまな研究から実証されている事実だ。

子どもを伸ばせるか、伸ばせないか!は、教師や親の姿勢にある。
いまの文科省や、親に足りないのが、心理学や脳科学でえられた知識
を学んでないという点。
だから、そこがビジネスの隙間になってくる。

去年2013年12月に出版され、現在50万部を販売したという書籍。
けっこう長いタイトルのその本、
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』
は、駄目ダメと言われた女の子(さやかちゃん)が、わずか1年で偏差値30から
70まであげて有名私立大学、慶應大学に現役で合格したことを著したもの。

この「さやかちゃん」、学校での成績は10段階評価で3以下がほとんどだった。
体育は8だったが、数学は2、英語は3という具合だったという。
高校2年の夏から、この『青藍義塾』に通いはじめる。
塾長・坪田の言葉に、魅了されて一気に開花。
猛勉強の日々がはじまったそうだ。
そして、見事に難関大学に入学となった。

【この学習塾 『青藍義塾』の特徴】
1)入塾のときに、学力テストをおこなう。これは、どこの塾でもやるのが普通だが
さらに、「性格分析テスト」もおこなうという。
2)はじめての出会い。塾長・坪田と、子ども・その親との話し合いの場で、間髪い
れずに子どもの良いところを坪田は本人にハッキリつたえる。
3)坪田の話しは、分かりやすい。喩えばなしが、かなり上手いので子どもでもよく
理解する。
4)出来ないのは、頭が悪いからではなくて、「ただ単にやっていなかった」、「やり
方が解らなかった」からだ!ということを伝え、それを上手に本人が気づくようにし
ている。
5)入塾、最初の段階ちょっとだけ無理な課題をあたえ、それをクリアさせる。その
ことで、早い段階で「やれば出来る」ということを体験させる。
6)成績そのものよりも、努力を認めてやる!「今回は間違ったとしても、一所懸命に
やったよね!」「素晴らしいよ」
7)生徒にたいして、塾長の自分も講師も、みな君の仲間なんだよ。同士なんだよ。
と伝えている。
8)子どもが話しをキチンと聞いたか、理解したか、かならず復唱させる。脳科学でい
うところの「アウトプット」で、確認する。

【伝わる7つの方程式からみると、、!】
つまり、「ミセス ゲ 勝気」(認める、選択させる、好き、限定、感謝、チーム、嫌いの排除)から考えてみると、、、。
1)「認める!」では、初めての話合いの場で、入室後すぐに挨拶した子どもにたいし
ては、「きちんと挨拶できるなんて、素晴らしい」と伝える。
2)「選択」させるでは、「こうなったのは、・・・だから、こうすれば○○になるよ!やってみるかい?」と提案。
3)「好き」では、話しの中で生徒自身が尊敬している人をききだし、その著名人の言動
を言葉のなかに入れる。
4)「限定」では、性格分析の結果から、ひとり一人ちがう対応をする。これはまさに限定した対応ということになる。
5)「感謝」はどうだろう。テストで良い成績をとったとき、本人にむかって「ありがとう!」と告げる。
6)「チーム」では、「自分も、きみと同じように初めはできなかったんだよ。」「でも、出来るようになった。」だから、応援するんだ。
7)「嫌いの排除」。嫌いだった教科も、勉強すれば出来るようになる!そんな体験を多くさせる。

【体験型マーケッティングから考えてみると、、。】
1)高く売れ!
授業料は、中学生から高校1年生で、週2回1回2時間、33000円(税別)。この金額は、個別指導の塾としては平均的な金額だろう。しかしどうだろう。この塾は立ち上げてからそう長くはない。つまり後発の塾だ。それでも、老舗の塾と同じ価格設定にしたというのは、高く売る自信があったということだと思う。さらにいえば、高2からは授業料は高くなるようだし、、、。

2)狭く売れ!
親や教師そして他の塾から見放された「出来ない子」も対象にしている。さらに、中高生の親世代は、40代半ばから50代。昨今の経済環境で一番所得を減らしている世代だ。
年収の落込みが酷い人たち。この青藍義塾は、対象とする年代の子どもの親がきわめて少数の高所得者で、さらに子どもが勉強苦手であるという層をねらっているようにみえる。

3)体験を売れ!
塾のテストを頻繁におこなうことで、「やれば出来る」を学ばせている。また、出来なかった場合、どこに問題があるか!本人にわかるように伝えている。この仕組みが、素晴らしいといえるだろう。

【結論として、この学習塾のビジネスモデルから学ぶべきことは、、。】
競合を避ける戦略ですか。大手学習塾は、効率を最大限重視しますから、学年でビリのお子さんを受け入れないでしょう。また、家庭教師でもあまりに出来ない子をあつかえないはずです。心理学や脳科学を活用し、かならず出来る子にするという徹底した信念のものでできた仕組みですから、強いモデルができたと考えられます。

ネットでのさまざまな書き込みをみても、そのような話しが書かれていますね。また、この会社の従業員となる講師にたいしても、上手くやる気をひきだしていると思います。塾長の坪田は、心から明るいし、涙もろい。ただし、すこし良い意味の『専門バカ』的なところもあるようです。自分のからだは、カレーハウスCoCo壱番屋で出来ているなどと真顔でいいますから、、、。

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