グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

生き物にもやさしい『溝切り』。

2019-05-27 16:29:45 | Weblog
生き物にもやさしい『溝切り』。G

本年は、例年並みの生育をしている早期水稲。中干し期間ということで、
定番の回の再掲載です。今年の管理の回と併せて、ご参考までに。

 ↓


タズリさまにて草をとられ、土中のメタンガスや硫化ガスをだされた田
は大きく育ってきます。そして充分に育ったところで 「中干し 」で、
イネに気合を入れる・・・そんな田んぼに関する作業で、「溝切り」と
いう技術があります。 

これは 田の中に

 5~10m間隔に深さ約10~15センチ・幅約20センチの

を掘ること 、なんですよ。


ののののの 溝切り溝.jpg 


タズリさまと同じで、いまはエンジン付きがありとても楽。 そうです
ね、今年もやってみたのですが、田の中の周囲と、田の中に3本の溝を
掘って、10アール当たりで、だいたい30分というところ。

なあにやってみれば 早いものです。

 機械は こんなかんじ  です。
 最近は トンネルを掘る ようなものもあるんです。

そんな溝を、田の中に掘ることで、なにが変わるのだろう・・・なんて
おもいますでしょう?けれど、これがもうまったく・たいしたものなん
です。

中干しで水を抜きたいときには、この溝を使ってササッと排水できます
し、逆に田が乾いて水を入れたいときは、この溝を伝ってスムーズに水
がはいる。

 それはもう感激もの。すばらしい技術なんです。

そしてこの技術には、もうひとつ、とても感心するところがあるんです。

 なんだとおもわれます?

それは、田の水が干されるときに威力を発揮します。
水の出し入れのために掘ったはずの、その溝が、メダカやオタマジャク
シなどなどの田に生きる水棲生物のための〔用水路への〕避難路に
なる


ののののののののの 溝切り・全体.jpg


ことなんです。

昔から伝えられた農法は、生き物に対するやさしさを持っている』と、
かんじる瞬間ですね。


晴れ 『水の管理は、稲つくりの半分を占めるほど大切な作業
  である
』という、 みずみはんさく 。 いろんな田んぼ
  を見て、まわればまわるほど、うなづけること多々あり。
  なんですよね。
  

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染