グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

イノシシが県境からでないのなら話はべつですけれど。

2018-10-12 18:28:40 | Weblog
​​​イノシシが県境からでないのなら話はべつですけれど。

10月10日の日経の新聞記事によると・・・県議会の答弁で「拡散範囲は
かぎられているのではないか」と、野生イノシシの行動範囲について強調さ
れて答弁されたという古田肇岐阜県知事。記事は ​こちら​。

しかし岐阜で発生した豚コレラウイルスに感染した野生イノシシについての
農水省資料を見れば、

 野生イノシシの調査捕獲区域[地図は​こちら​]が限られている

という現実があり、また実際に感染したことが確認されたイノシシの頭数も
12日時点でいまや20頭に増えているわけなのですから、その知事発言は
あまりに希望的観測すぎる[はっきりいえば甘すぎ!] といえます。

それはそうでしょう、研究者によれば豚コレラウイルスは

 ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染する
 ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染する

というのはもとより

 ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染する

と まるで妖怪のようにも[​こちら​] いわれているのですから。

したがって前述の封じ込めのリーダーであるはずの知事発言は、せめて

 農場に出入りする野生イノシシを防ぐために岐阜県内で貸し出しをは
 じめていたという柵だけではなく、小動物の侵入を防ぐメッシュの金
 網を岐阜県内のすべての養豚場に設置する

などといった対策が終わったあと[もちろん調査捕獲区域も広げたうえ
で]に言ってほしかったな と思うのです。なんといっても発病がおこ
っていた段階での初動対応にミスがあったと 岐阜県自らが認めてもい
たはず[​こちら​]なのですから。

まあ、[むかし話にでてくる鳥と話せる聞耳頭巾のような]野生のイノ
シシに向かって県境からはでないでねなんて話せる頭巾を、古田知事が
お持ちでしたらば話はもちろんべつになるのですけれどね。


晴れ 届け出伝染病であるPEDこと豚流行性下痢でさえ、いまだに
  克服できていない現実[​こちら​]があるのですから、よけいに
  豚コレラは 心配にもなります。
  
  51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜