グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

“寿司ポリス”騒動、再び!?

2015-11-14 16:31:22 | Weblog
“寿司ポリス”騒動、再び!?

『農水省の調査によると、2015年7月時点での海外の日本食レスト
 ランは 約89000店舗あり、 2013年の同省調査と比較して
 1.6倍となった』という 本年8月31日の 新聞記事が こちら。

ののののののの棒グラフが伸びてます →  料理店組織化1 

農業関係者のひとりとして、こういった海外での日本食人気が高まって
いることは、喜ばしいことだよ と 記事を読んでいたところ・・・

つづきの記事で、農水省のフライング気味だと思わざるを得ない思惑を
発見。それが こちら。

ののの料理店組織化2 ← こだわり店を組織化するという記事

そう、それは 海外にある日本料理店の組織化 です。

これに選ばれたお店には、日本の国産食材を仕入れやすくなるという利
点や食材にこだわったお店として他店とのちがいを打ち出せるというメ
リットを持たせる、さらには “本場の日本食の調理を学ぶ機会のないま
ま店舗を営業し、日本食のイメージを下げている事例も多いことから、
この機会に調理技術の習得も支援する” 

といったものですが・・・この新聞記事を 読んで、

 性懲りもなく スシポリス を復活させる気?
 またまた スシポリス騒動を再現 させる気?

と思った方は、きっと多いことだろうと思いました。かくいうわたくし
も、もちろん そのひとり。

そう、『SUSHI POLICE』とは、2006年に起きたスシポリス騒動に
由来するもの。同年、海外での間違った日本食のまん延を危惧した日本
政府が正しい日本食店を認証する制度「海外日本食レストラン認証制度」
の創設を発表したところ、ワシントン・ポストなどの海外メディアが
「スシポリスがやって来る!」と揶揄(やゆ)してバッシングを展開。
日本政府は実施を見送ったという、いわくつきの過去があるからにほか
なりません。

かんがえてみればバッシングがおこるのも当然で、たとえばイタリアか
らイタリア人のシェフが、インドからインド人のシェフが、そして中国
から中国人のシェフが来日して、それぞれの日本の料理店に本場の料理
とはちがうんだよね・・なんて宣言するわけでしょう。その上から目線
体質は、たしかに問題だろうと思うんですよ。

などとスシポリス計画を振り返っていたら、やっぱりすぐに出ましたよ。
[この新聞記事に反応したかのように]カンヌ映画祭で公表されたポス
ター。第68回カンヌ国際映画祭でストーリーはおろか誰が作ったのか、
制作者さえ明かされていないにもかかわらず、同映画祭で Hollywood
Reporter
誌が選ぶポスター賞 THE 2015 CANNES POSTER AWARDS
を受賞したという代物です。

 すぐにビジュアル化 →  スシポリスポスター

そしてこちらが、つづいて 11月になって発表された動画ホームページです。

さあ、今回の 海外にある日本料理店の組織化です。

またまた、『SUSHI POLICE』バッシングのような現象がおこるのか、
それともひょっとしたら 今回のスシポリスビジュアル化こそが農水省
の仕掛けた大ばくち[やけくそなブラックな炎上商法/笑]なのか。

さて、これからの顛末やいかに。


◎ しかし現実には農産物輸出はまだまだ実現には遠い。あの
  イタリアをはじめとするEUでは海外からの食品に厳しい
  規制を設けているからです。例えば日本からの豚や鶏の肉、
  それに乳製品については輸入は一切禁止、牛肉や水産物も
  日本国内の一部の施設で処理されたもの以外認めていませ
  ん。たとえばミラノ万博。輸入禁止措置に慌てた日本政府
  はイタリア政府と協議し規制を緩和してはもらいました。
  しかしあくまでも特例で、持ち込めるのは万博の期間中だ
  け、場所も会場に限る
というものです。
  日本の食材の素晴らしさをアピールするつもりが、逆に安
  全性に懸念をもたれる結果となった
次第。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜