グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

厳寒期のハウス栽培の具体的な肥培管理は。

2014-01-11 17:11:52 | Weblog
厳寒期のハウス栽培の具体的な肥培管理は。

ハウストマト栽培に限らず、ハウスキュウリ栽培やハウスピーマン栽培の
農家の皆さまから、日照時間が少なく・気温や地温が最も下がるこの厳寒
にあたって よく質問を受けるのは

 いま、うちのハウスではどんな肥料を施すのが良いのか

という質問です。それはとりもなおさず

 樹勢を維持しつつ、良い品がたくさんとれる肥料は、なに?

という質問でもあります。

その答えですが・・・これはもちろん千差万別。質問者さんのハウスの現在
の作物の状態により対応がちがってまいります。たとえばその樹の状態で
すが・・・

 ● 樹の先端部分の先端で花が咲き、芯が細ってきている
 ● 葉の色がうすい
 ● 樹にたくさんの果実がついている
 ● そのわりに樹についた果実の大きくなるスピードが遅い
 
といった〔作物が肥料を要求している〕姿をしている場合には、

 ● チッソの割合の多く入った肥料
 ● すぐに効く形になったチッソが主体の肥料 

を施します。

そのような状態になった収穫最盛期の施設栽培におけるキュウリピーマ
などでの、このブログでたびたびご紹介している多木肥料をつかった施
肥例をご紹介しますと


 まずは 多木有機液肥2号〔8―3―5〕20キロ の かん水施用
  ↓
 それと同時に 穏やかな肥効を示す有機複合タイプの肥料である
 しき島特1号〔8―7―7〕を 10アール当り60キロ散布 施用
  ↓
 さらに葉面散布剤である アクセル1号〔8―3―5〕の500倍程
 度 の葉面散布


を おすすめしています。ちなみに作物が トマトである場合は


 まずは 多木有機液肥3号〔6―8―4〕20キロ の かん水施用
  ↓
 それと同時に 穏やかな肥効を示す有機複合タイプの肥料である
 九重6号〔6―9―6〕を 10アール当り60キロ散布 施用
  ↓
 さらに葉面散布剤である アクセル1号〔8―3―5〕の800倍程
 度 の葉面散布

を おすすめしていますよ。

地下部ばかりからではなく、地上部からも肥料分を施用することで肥効を
早めよう
という作戦です。

ちなみに上記の施肥設計ですが、作物別に肥料の成分や施肥量がちがって
いる点を認識してくださるとありがたいです。といったわけで、よろしか
ったらご参考に。 → 液肥にはかん注という手もあります は こちら


◎ たとえば文中↑の九重6号は 発売以来100年以上の歴史が経過ある
  肥料なんです。そのあたりの重みが、なんとも好きなんですよね♪

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染