グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

続・ECメーターだけの検査では心もとない。

2013-04-23 15:20:37 | Weblog
続・ECメーターだけの検査では心もとない。

別ブログの記事ですが、前回関連で、よろしかったら。





定植から3週間近く経過しているというのに、生育が遅く


 メロン生育不良.jpg


“先端部の葉色が薄く下葉はすでに黄色”という、あきらかに肥料
切れの症状を呈していたメロンの生育のその後ですが、試しの葉面
散布を数回施したところ、反応が良かったので

 ECメーターでは数値がでるのを無視して、追肥を開始

してもらうことにしました。

前回の葉面散布後の写真にくわえて〕こちらが、追肥を数回施用
したあとの、メロンの生育になります。


 02月28日までの経過 メロン.jpg


列でみるとこんな具合になりますよ。


ののののの 02.28.列回復 メロン.jpg


最初に、このメロンハウスにお邪魔したのが1月20日。そして上記
の最終の写真が2月27日ですから、約40日でここまで回復したこ
とになります。

さて、そして問題の

 ECメーターは、なぜ、肥料分がないのに反応したのか

という問題ですが・・・


 PH EC  AN  NN  P  K   Ca  Mg  Cl  Na  腐植
    
 6.00 0.89  0.4  0.3  5  15   488   79  22.1  8.5   2.4 

1月20日に採取した土の、その後の測定結果によれば〔アンモニア
態チッソや硝酸態チッソがほとんどないにもかかわらず
〕 22.1という
測定値をだしている Cl/塩素 に反応していたことが、判明しました。

と、いうことで、今回は〔追肥の時期であればさほど問題ないのですが
元肥施用時には、ECメーターによる測定地だけで判断することなく

 ほ場中のいろいろな成分を、きちんと測定し

その後に、 その土に適応した肥料成分を過不足なく施用しましょう と
いうおはなしでした。


◎ ECメーターは、干拓地の塩分測定にも使用されます。
  そしてこのほ場の Cl/塩素 や ナトリウムの由来ですが、こ
  れは 家畜ふん尿由来の土作りによって もたらされたものだと
  かんがえられますね。
  ちなみに、塩分のたまった土地の土づくりの例は こちら


51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染