日々想ヒ事生活

 旅が
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ムチャクチャで小心者なI'raの日々と、時々はなとの旅

FUKUSHIMA

2011-10-25 16:39:10 | 日記
あれから一月

リクエストもあったので、立ち寄った福島の話を書こうと思う

書き終えるのに、1週間もかかった

長いけど、綴ります。

2011/9/26(月)早朝

宮城県登米市のRQ市民災害救援センター 東北拠点を後にし、相乗りで東北自動車道を南下

向かう先は福島県白河市

以前、北海道へ行った帰りに、那須から実家(当時:埼玉、飯能)までお世話になった方に会いに行く

もちろん、犬連れヒッチハイクでお世話になったのだ

3.11からずっと安否を心配をしていた

連絡が取れたのは震災から1週間ほどしてから
全く無事 という知らせだった

他の福島市を拠点に仕事をしている友人や、8月にお会いした、福島から自主避難されている方のお話を聞いて、
いったい福島の方が、どんな風に『普通に』生活しているのか
この目で見たかった

それが訪問の正直な動機

『あれ』から何が変わって、何を守ろうとしているのか、
何を抱えてるのか、
何を思っているのか


ただ、白河の"友人"にインタビューをする気なんて起きなかった

恐れ多かった

あの日、西日本は揺れなかったのだ

あたしは、本当の意味での危険とは程遠い所で、悲しみに暮れていたのだ


友人とはランチをしに行った

白河ラーメンを食べに

お目当ての人気店は、地震のせいで土砂崩れした道(こんな風にまだ復旧していない所は東北にざらにある)を迂回し、迷いながらたどり着いたら定休日だった

おかげで、お互いの近況報告や生活の話なんかをゆっくり出来た

今年籍を入れ、3月に挙式予定だったところで被災したこと

放射能の不安から気を病んで自殺した人がたくさんいること

親しかった人が子どもを連れて遠くに避難していっていること

県外に出掛けたら、車に殴り書きされた友人の話

はたまた、大変だろうからと、見ず知らずの人に現金をもらった友人の話

ガソリンが手に入らなくて、職場に行くのに苦労したようだった

毎朝、自治体の放送で放射線量の報告が流れる

まだアナログの残る、テレビのテロップでも流れる

余震がある

幸い、友人夫婦は看護師と土木屋という、震災後、より忙しくなった職だったが、
この日、旦那の現場が放射線量の高い郡山の現場だ、と不安そうだった

白河の街は、よくある片田舎の道路沿いに大型店舗が軒を連ねる風景
もちろん交通量もそれなりにあり、歩道を歩く人も在る

少し街を外れると、田が広がり、稲穂が黄色く頭を垂れていた

切なくなった

恐らく『基準値を下回っている』だろうけど、
あたしは食べたくない

そう思ってしまうからだ

結婚式を挙げる神社の側を通り、彼女は嬉しいそうに、
改めて準備するの大変だった
と話してくれた

この日、福島市内は1.02μsv
恐らく白河は0.7μsvくらいはあっただろう

年間被曝量に換算したら6123μsv、6msv以上だ
とんでもない!

でも、その話題は出来なかった

そんな事はわかっているだろうし、第一そこには暮らしがあった

住み続けてほしくないと言う思いと、
「起こってしまったんだもの、しょうがないよ、受け止めるしかないからね」
と明るくいう彼女に何も言えなくなる自分と…

状況は想像を遥かに越えてシビアだった

彼女はこうも言った

「風評被害がすごい大変なんだ。チェルノブイリの話とか引き合に出す人もいてね。
でもあれは大爆発したでしょ?」

つまり『チェルノブイリよりは大丈夫』ということらしい

いや

いやいや、

チェルノブイリの比じゃないくらい、今回の原発じこはひどいんだよ?
チェルノブイリ、37倍の放射能が撒き散らされて
2週間で収束したチェルノブイリに比べ、ふくいちは半年以上も収束の目処が立っていない

しかも、人類史上初めての『メルトスルー』という前代未聞の大惨事

でも、そんなことは知らないようだった

あたしは、彼女に対して、どうするつもりもなかった

思いを話せば、傷つけることになるのが目に見えた

理解してもらうには時間が足りなすぎたんだ

そんな無責任なやり方はできない

彼女はあたしを駅まで送ってくれた

また会うことがあるかどうか分からないくらいの仲だ
「また近くに来たら」
と笑顔で別れた

マスクをし、鈍行に揺られ、薄曇りの白河を後にした


滞ってる名もない『悲しみ』を飲み込もうとした

目に見えない
臭いもしない
味もない

そんな脅威に敏感でいること自体
異常で、難しいのだと感じた

それでも、気づいているなら、行動しなきゃいけない

嘆いても何も変わらない

本当に、命の為に
この頭で考えて
声挙げて、変えていかなきゃ


被曝は福島だけの問題じゃない

このちっぽけな国土の日本全体

いや、風に雨に潮に運ばれ、地球全体に広がってる
大問題だ

ひとりひとりが自分の頭で考え、五感でと第六感を広げて、選択していく
(人生、選択の連続だ)

本当に大切なモノはコトは
なんなのか?

無関心、無感動が人生ならば、それはあたしにとって死と同じ

そして自分に嘘はつきたくない
自分を騙くらかしたりしたくない


ごく一部しか見ていないが
混沌とした福島が
強大な問題を提示してくれているようだった



最後に、あたしに影響を与え続けてくれてる
三宅洋平さんのブログ
三宅洋平オフィシャルブログ


いしだ壱成さんのブログより
西へ!

を転載させていただく

ぜひ、時間があるときに読んでほしい