打越通信

日記ふういろいろ

debut 10 years

2018-02-24 22:21:45 | イベント
クラシックを本格的に聴き始めて2年くらいになるのかな、親父が残したホロビッツのCDを聞いた衝撃からすっかり虜になってしまった。
色々なピアニストのCDを集め始めショパンやリスト、ラフマニノフ、ベートベンなどの曲を飽きもせずに聞いている。
日本のクラシックピアニストは辻井信行と内田光子くらいしか良いなと思うピアニストはいない(私の中で)。
それでもやはり日本調というのか感覚的にそれが気になってあまり聴かなかった。
辻井信行の場合もテクニックは素晴らしいものがあると思うが、録音のせいなのか低いほうの音が気になりいまいちだった。
ピアノ教師である妻にその話をするとどうしても左手が強くなってしまう(というか同じ強さになる)らしい。
まあそんな事はどうでも良く、若いころの彼はそれなりに良かったのかも知れないが、デビューから10年となると円熟した演奏が聴けると思った。
娘の手配でチケットが取れたので3人で久しぶりにアクロスにあるコンサートホールに向かった。



夕暮れの中、キャナルからの那珂川沿いに屋台が立ち並ぶそばをてくてく歩いて会場に向かう。



開演は午後7時、開場は6時半というので6時半頃に会場に着いた。
すでに多くの人が入場していたが、やはり女性が多いようだ。



安いチケットなので定位置化してしまった3階席なのだ。
このシンフォニーホールも今回で3回目なのだが、一回目は3階席の舞台に向かって右側、二回目は左側だった。
なんと今回は真正面だったので少しは裕福になった気分だった。
演奏が始まるとショパンやドビッシー、リストなどの有名な曲で第一部は終わった。
会場に向かっての深々と頭を下げる辻井信行らしい挨拶に彼の人柄を思った。
それにしても生で聞くメロディの澄み切った音には感心させられた。
一つの音だけでもこの音を出すにはかなりの時間と苦労が必要なのだろう。
それを繰り広げて演奏することはとんでもない熟練が必要なのだろう。
2部はジャズがかったクラシックで初めて聞く曲が続いた。
2部では彼の話も聞くことが出来たが、ピアノを進めるにあたってクラシックに進むのかジャズピアニストとして進むのか悩んだ時期があったという話が出ると、会場はざわめいた。
そういう彼がデビュー10周年にジャズっぽい曲を選んだ事がわかった。
アンコールも2回も応えてくれた。
この10周年の記念コンサートも全国各地を3月まで続けるそうで、そのバイタリティにも感心させられた。
会場を後にして娘の話を聞いていると同じ歳だという。
まだまだ若いのだ。
これからもまだまだ精力的な活動が期待できる。
辻井信行らしいほのぼのとした温かい演奏だったねと娘が言っていた。

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