air*cloister

香りの流れにのって。

ブドワール(ヴィヴィアン・ウェストウッド)

2009-02-23 21:07:30 | 香水 は
boudoir - Vivienne Westwood


知人に頂いた香水。
確かにこれは、合わないと思う人もいるかもしれない。




スパイシーで、少しセクシー。
好みがかなり分かれる香りだと思う。

でも私は好き。
このきついところ。
この気まぐれなところ。
とてもいいと思う。
人工のものなのに、不思議と日常に溶け込む感じがする。
自然に近いというか。
でも、こんな自然はないよね、とも思う。
奇妙だな、と首も傾げる。
それでも好きだと思う。

ブドワール、という言葉の意味は、
「女性の秘密の空間」
だとか。
なるほどね。
それなら、このどこか一癖ある雰囲気にも納得が行く。
女性ならではの秘密。
女性ならではの空間。
濃密だけれど、逃げ場を確保している。
したたかな香り。


 トップ : ヴァイバーナム、マンダリン、ベルガモット
 ミドル : レッドイングリッシュローズ、タバコフラワー、
       フロレンティーオーリス、コリアンダー
 ラスト : アンバー、バニラ、サンダルウッド

ヴァイバーナムは、イギリスにはたくさん植えてあるらしい。
ということは、日常化している植物なのかな?
私が特に好きなあのスパイシーな感じは、たぶんタバコフラワー。
タバコフラワー、大昔にボディショップであったっけ。
なつかしいなあ。買っておけばよかった。
あと、コリアンダーが入っているのにも納得。


秘密というのは、守り通さなければ意味のないもの。
だから、こういう香りは漂うより、ふっと目覚めるようにいてほしい。
秘密を持つことへの緊張感も、不安も、できればあるとリアル。
だけど、おかげで一段の優越感というか、辛辣な調子もあってくれたらな。
いろいろ求めてしまうもの、こういう香りには。
そのままでも、とても好きだけれど、腑に落ちる香水は珍しい。



ジョー・マローン体験イベント

2009-02-19 20:10:03 | 試香
ご縁があって、H様から、Jo Maloneの香水イベントの招待状を譲って頂いてしまった。
お、恐れ多い!
と思いつつも、これを逃す手はない。
というわけで、いつもサイトなどでお世話になっている銀さんとご一緒させて頂くことにした。
2月17日のこと。

ジョー・マローンは、ずっとあこがれているけれど、いまだにちゃんと出会えていない香り。
だから、今回のことはかなりイレギュラーな体験となった。
おととしボディショップのクリスマスパーティーに行ったけれど、それよりも遥かに巡り会える確率は低いはず。
だって買ったことがないもの、ジョー・マローン。

当日、どきどきしながら新宿伊勢丹へ。
場所は7階のバンケットルーム。
会場に入ると、いかにもノーブルな雰囲気。
どきどきする。
だって、あのジョー・マローンが、ずらりと並んでいるのだから。



それはもう、緊張するどころの騒ぎではない。

今回は、新発売のライム&シダーの発表会。




発売はまだちょっと先で、今回はお披露目という形になる。
すごく特別な経験なんだな、と呆然とするのみ。

前半は店員さんから具体的な説明があり、後半は実際に肌に乗せてみたり、また、ジョー・マローンといえばレイヤー(コンバイン?)ということで、自分なりの組み合わせに挑戦してみたり。
説明の部分では、テーブルにひとめぐり並べられた原料を実際にかぐことができた。




トンカビーン、イランイラン、コリアンダー、などなど。
なかなか原料をそのまま鼻で味わう機会はないと思う。
この香りたちが集って、ライム&シダーの香りになるんだね、と納得。
香水って、やっぱり奥が深いな、と納得する瞬間だった。

肌での体験では、私はポメグラネート・ノワールと合わせてみた。
この香り、以前ロンドンで買い逃したあれなのだ。
うわあ……こんな再会って、あるんだな。
しかもレイヤーを体験してみたら、これがまた暖かくて優しい香りになって、とても私の好み。
困った。どうしよう。

ライム&シダーはあっさりとして軽やかな、くせのない香り。
柑橘系なんだけど、眼がさめる、というほどでもなくて、ほどよく覚醒させてくれる。
それがすごいな、と思う。
さらにこれと他の香りを混ぜて……という発想が、すごくクリアというか、創造的。
基本的に特に合う香りは4つ(オレンジブロッサム、ナツメグ&ジンジャー、ポメグラネート・ノワール、グレープフルーツ)と言われていたけれど、いろいろなものと試してみたくなる。
もちろん、それには相当の財力が必要なわけで……私にとっては、夢のまた夢。

それでも、この日、ちょっとだけでも味わえたのは奇跡のような巡りあわせだと思った。



会場で頂いたブックレットやムエットの数がすごいことに。
うーん、もうこれだけでも忘れがたい記憶になるなあ、と思っていたら、ライム&シダーのテスターまでおみやげに頂戴してしまった。
しかもプッシュタイプ。
もったいなくて、いまだ使えずにいる。

とにかく、イベントが終わっても、いつまでもジョー・マローンの香りが腕からほわんと立ちのぼっていて、とても幸せだった。
帰宅してからお風呂に入るのがもったいないくらい。
すごいなあ……ジョー・マローン。

いつかは必ず、この香りをちゃんとものにしたい。
ひとつ目標ができた感じだな。

今回、こういうとても貴重な体験の機会を与えてくれたHさんには、本当に感謝しています。
ありがとうございました。

それからご一緒してくれた銀さん。
楽しい1日をありがとうございました。
念願のボディショップ同行も果たせたし、悔いはない。

どちら様も、今後ともよろしくお願いします。
感謝でいっぱいです。

それにしても、しばらくはジョー・マローンの記憶でほこほこできそうだな。
その間、私はずっと幸せいっぱいなのだと思う。



イントゥーユー・フォーハー(カルヴァン・クライン)

2009-02-15 21:47:12 | カルヴァン・クライン
In 2 You for her - Calvin Klein


カルヴァン・クラインの香りって、好き。
今のところ、はずしたことがない。
限定も定番も、大好き。

イントゥーユーは、レディースとメンズで出ている。
本来、2つの香りで1つの作品になる、
そういうコンセプトなんだろうな。
フォーハーだけ使っていて、申し訳ない。
でもじゅうぶん、素敵な香り。



牛乳瓶みたいに、白い姿。
香りはというと、最初はとてもフレッシュ。
甘ずっぱい香りがふわっと広がる。
その後でだんだん落ち着いていく。
最終的には、ゆったりと身体の力をぬいていい気分に。

片方だけでこれなら、メンズと合わせたらさぞや。
そんなふうに思わせてくれる。


 トップ : レッドカラントリーブス、シシリアンベルガモット、
       ピンクグレープフィズ、
 ミドル : シュガーオーキッド、ホワイトカクタス
 ラスト : レッドシダー、ネオンアンバー、バニラスフレ

バニラスフレが入ってるんだ。
どうりで、のんびりできるはず。
お菓子の香りって、心をゆるやかにしてくれる。
食べるのとはまた違った満たされ方。


人間って、ちょっと不思議だね。
1つのものをうまく分かち合えないところとか。
違うものの中から自分だけの選択の権利があるところとか。
どれもさみしさから出発しているような気がする。
でもそれが貧しいことだとも思えない。
むしろ、自由で、創造性があるな、と感心する。

そういう人間のひとりでいたいもの。
たまにやめたくなったら、そこに立ち戻ろうと思う。




パヒュームオイル(ザ・ボディショップ)

2009-02-13 16:38:37 | ザ・ボディショップ
ボディショップのパヒュームオイルが廃盤になった。



というわけで、いま持っているパヒュームオイルの情報を以下に。




ユバ

 トップ : フリージア、オレンジ、ブラックカラント、ピーチ
 ミドル : リリーオブザバレー、ジャスミン、オレンジブロッサム
 ラスト : ムスク、ベチバー、サンダルウッド


ジャパニーズ・ムスク

 トップ : アルデハイド、スズラン、ジャスミン、シダー、ムスク
 ミドル : スズラン、ジャスミン、オリス、シダー、ムスク
 ラスト : シダー、ジャスミン、ムスク、オリス、モス


ティーローズ

 トップ : ティーローズ、ゼラニウム
 ミドル : ティーローズ、バイオレット
 ラスト : ローズ


パチョリ

 トップ : warm
 ミドル : パチョリ
 ラスト : earthy


サルタリー・サンバ

 トップ : エキゾティック・レッド・フルーツ、グリーン・マンダリン
 ミドル : スズラン、イリス、ラン、すみれ
 ラスト : ホワイトアンバー、アニス、バニラ、シアームスク


ストロベリー

 トップ : レッド・カラント、ワイルドストロベリー、レッドアップル
 ミドル : 花、ワイルドストロベリー
 ラスト : ネクタリン、ムスク、バニラ、ワイルドストロベリー


シナモン・スパイス

 トップ : リコリス、キゥイ、ブラックカラント、レッドベリーズ
 ミドル : ペッパー、シナモン、ゼラニウム、シクラメン
 ラスト : パチョリ、サンダルウッド、ベンゾインムスク、ジンジャー


英語の資料も参考にしたので、間違っていてもご愛嬌。
とりあえずパチョリの詳細がもっとほしかったな。



アクアリリー(ザ・ボディショップ)

2009-02-09 18:56:45 | ザ・ボディショップ
Aqualily - The Body Shop


久々の香水レビュー。

最近、よく思うこと。
香水を文章で表現するのって、何て難しいんだろう、と。
もちろん、本だって映画だって、感想を書くのは簡単じゃない。
自分なりに感じたことを織り交ぜるなら、なおさらのこと。
でも、そういうことに挑戦していた自分がいる。
不思議な気質だな。

さて、アクアリリー。
ボディショップのセールで、香水とバスグッズのキットがあったので、購入。
アクアリリーは定番なので、そのうち……と、後まわしにしていた。



これがまた、大当たり。

アクアリリー、「水辺に咲くユリ」のイメージだとか。
そのメッセージ、確かに受け取った。
本当にそんな空気がある。

みずみずしい、清廉な香り。
すごく純粋な雰囲気もある。
けれど、どこか精一杯の背伸びもしているような感覚。
いい意味で、迷いながら自分を守っている、そんな気配も伺える。

不思議な香り。
すごく生活になじんでいる。
かといって、夢心地がまったくないわけじゃない。


 トップ : グリーンアップル、ウォーターメロン、タンジェリン、バンブー
 ミドル : ユリ、スズラン、バラ、スミレ
 ラスト : シダーウッド、ムスク

トップの瓜っぽさは、ウォーターメロンか。
ミドルからのユリが、やっぱり何といっても印象的。
このちょっと重い感じが、とても好き。
清楚、というのは、軽いはずがない。
そんなことに気づかされる。


この香水は、日々の中でいつもただよっていてほしい。
夢見がちのようで、そんなに浮ついていないのが本質だと思う。
でも、ふっとなごむ瞬間がある。
うまくバランスがとれている。

最近のボディショップの香水は、落ち着いてきたね。
一時期の元気な香りばかりだったころが、ちょっとなつかしい。