監督 チェ・ホ
脚本 キム・ウンジョン , オ・ヒョンニ
出演 チョ・スンウ (ヒョンテ)
イ・ナヨン(インジュ)2002年、韓国
>ゲームと現実の世界を挟んですれ違う恋の行方は?
私のことをわかってくれる「あなたは誰?」
『接続』というハン・ソッキュの映画があるけど、インターネットを通じて愛を育むという点は同じかな。
ただ、この映画は主人公ヒョンテがIT会社のゲームプランナーなので、ネット社会がどういうものかについても考えてしまった。
小さなIT会社で、将来の成功を夢見る野心家ヒョンテは同じビル内で、シーワールドの飼育係として働くインジュと出会う。
彼女には言いたくない秘密があった。
世の中は勝ち負けだけじゃないのね。
現代の韓国社会は日本以上にネット社会だと聞く。
初めて見たインジュの姿にヒョンテが惹かれたのも頷けるね。
スタイル抜群のイ・ナヨンには似合って綺麗。
ヒョンテは仕事柄、ピョリというIDでアクセスしてくる彼女がインジュであることに気づく。
これはインジュにとっては公平じゃないけど。
二人はオンラインゲームで急速に親しくなる。
そう言えば、二人がゲームをするのも、会うのもいつも夜。
そこに現代が抱える孤独が見え隠れするような気がする。
インジュはかつて国の代表水泳選手で、ハードな練習の結果、身体に障害を負った。
それを知ったヒョンテはネット上では、自分に悩みをぶつけてと申し出る。
ルールは会わないこと、電話しないこと。
『ラブストーリー』『マラソン』で印象的だったチョ・スンウの現代の青年としての”素顔”を見ることができたのはラッキー!
やっぱり演技派で、PCの中のメルロとヒョンテの雰囲気が違うのね。
茶髪の現代青年がすがすがしい!笑
もう一度見たい部分があって、コマ送りにすると、ほんとにこの人ってハンサム!(今頃気づいた?笑)
おまけに、ギター片手に歌うのがまた上手、あのキラースマイルも健在。
まだまだ、これからが楽しみな俳優さんです。
あの髪を金色に染めたヒョンテの友達も好きなキャラクターです。
インジュはメルロに悩みを打ち明けることで、新しい一歩を踏み出す勇気を得る。
ここから結末に触れています。
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聴力と人生の目的を失ったインジュ。
心に傷を負った彼女は次第にPCの向こうの彼を想うようになる。
PCに幻想を抱くな、その幻想でオレたちは金を儲けている。
嘘の多い世界だ。ナンパに利用してる男だって多い。
インジュは思いの他、頑固で強い女性だった。
アドバイスを聞かず、目の前にいる寝る間も惜しんでアクセク働くヒョンテに気づかない。
気持ちのすれ違い。
ヒョンテがメルロなのに、彼女は自分を理解してくれるメルロ・オッパ(お兄さん)を理想化してしまう。
目に見えないものほど美しい・・
ネットの落とし穴だなと思う。
殻に閉じこもるな。
初めて心が通じた人、それがインジュ、君なんだ。
オレではダメか? (う~、悲痛)
だまされたようで怒る彼女の気持ちも理解できるけど・・
もし、私でも最初は怒るだろうな。
彼女にもやがて彼の気持ちが通じる、
同じ人なんだもの。
車の中で眠る彼女のために外で待つヒョンテ。優しい・・
信号が青になったら、一緒に渡ろう!
信号の向こうには二人の未来が待っているだろう。
追伸:『接続』をもう一度見たくなった。