あいりのCinema cafe

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ALWAYS 三丁目の夕日 (劇場)

2005-11-09 13:36:06 | 邦画 (69)

san

監督・脚本・VFX 山崎貴
原作 西岸良平
出演 吉岡秀隆(茶川竜之介)堤真一(鈴木則文)
    薬師丸ひろ子(鈴木トモエ)小雪(石崎ヒロミ)
    堀北真希(六子)須賀健太(古行淳之介)
    小清水一揮(一平)三浦友和(宅間先生)
    神戸浩(郵便配達)木村祐一 ピエール滝
                    2005年、日本

あなたはミゼットを知っていますか?笑

>昭和33年の東京。
短気だが情の厚い則文が営む鈴木オート、鈴木家と駄菓子屋を営みながら一流作家を夢見る茶川(芥川ではない、笑)と、縁もゆかりもない赤の他人の少年、淳之介。
三丁目の、落語みたいに人情あふれる人々。

邦画で回顧趣味の映画なのかな、でも、評判いいなあと見るのを迷っていました。
私は映画選びには、お友達”にこさん””anyさん”のブログを道しるべにさせて貰ってます。
anyさんのブログに『三丁目の夕日』の感想がアップされたので、ソレ~ッとばかりに見てきました。

劇場内は子供から老夫婦まで。
しかも、観客はとっても楽しんで映画を見ている様子で、小声で絶妙な解説入り。笑
こりゃ、『ニューシネマパラダイス』だ。
最近の映画は複線張り巡らされていたりするから、肩が凝るほど真剣に見ないとダメだもんね。

私がほくほくと映画を見終えて館内を出れば、夜の回に、長だの列でびっくり。
邦画では珍しくないですか?

さて、本題の感想。
この映画、ただただ回顧趣味に浸るだけで終わってません。
原作は漫画、漫画も侮れないです。
もちろん、私は即座に昭和30年代にタイムスリップ。

映画は夢と不安ではちきれそうな集団就職の高校生たちが上野駅に着く(機関車で!)ところから始まります。
こんなふうだったんだろうなあ。
ミゼットが出てきた時点でもう胸キュン。笑

特撮、最近はVFX?なのだろうけど、上野駅構内のあの人ごみ!あの時代が持っていたであろう活気ある場面にゾワッときました。
忘れてたこの時代の風景や小道具に一々反応。笑

駄菓子屋のくじ、手書きの映画の看板、お得用マッチ箱、白黒のTV、力道山、瓶コーラ、スクーター、ダイヤル式黒電話、ペリカンの万年筆。あった、あった。
探検ごっこにフラフープ、ホッピング、扇風機に向かってア~なんて声出して遊んだ、遊んだ;

洗濯機の脱水はロールに挟んで、ペッタンコ式で、これは私の役目だった。あはは
母が語った戦時中の武勇伝を思い出す。

うちはさほど広い家でもないのに、いつも誰か同居人、仕事探しにきた地方の遠縁の人や取りあえず住居の定まらない知人たちがいた。
考えてみれば、のん気な親でした。
子供の私はこんなものかと、楽しかったけれど。

子供たちの顔がいつも汚れてるけど、外で遊ぶ男の子はみんなこうだったし。笑

あの○○○○○が序所に建設されるのも凄い光景。

俳優人はあのゴジラみたいな生一本、べらんめえの堤さんがいいなと思った。^^
戦争は終わったんだ!これからはビルヂィングだって立つんだ!

トンテンカン、トンテンカン、槌音高く、こういう大人たちが今の日本を築いたのね。

それに、あのいじらし過ぎる淳之介を演じた子役の少年。
子どもにはどんな名優も適わない。
追い払っても、追い払っても子犬みたいに・・

一平と、淳之介が遠出して途方にくれる場面に『泥の河』の信雄ときっちゃん二人を思い出した。
『泥の河』は戦後の日本の悲しい面が描かれてたけれどね。

今の時代だから、こういう映画が生まれたんだろうと思う。
元気を出そうよ。
映画の中の人物も、現実にすれ違う人々も、何だかいとおしくなった。

昭和30年代にこの世にいた世代の人たちだけでなく、若い人にも見て欲しい。

本当の豊かさって?
平和の意味をもう一度かみしめたい。
なあんて、映画はそんなにお堅くはありませんが。笑

私も娘に勧めます。

ここから結末に触れていますので、ご用心ご用心。
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六子が故郷を想い、夕日を眺める場面がいいね。
お国言葉を大切におし。

宅間先生はなぜ帰りはスクーターを押してるの?

淳之介、よくぞ帰ってきた。
縁もゆかりもない赤の他人どうしだって心は通うんだ。

目に見えない指輪は真心製です。
ヒロミはいつか、茶川文士と幸せになると思いたいね。

明日も夕日が綺麗だといいね。
明日もあさってもきっと綺麗よ。

50年先だって綺麗さ!!