39ギター

35年ぶりに弾き始めたクラシックギター
神経痛と戦いながら
どこまでバッハに迫れるか
蝶も花もアーチェリーもあるよ

僕たちのメッセンジャー粒子

2009-11-08 14:51:48 | ギター

おそらく41年前の1968年、私が高校2年か1年ぐらいだったと思うが、友達と二人で「世紀のアンドレス・セゴビア」と言う映画を見に行った。

そのときのパンフレットが出てきた。

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出てきたと言っても、実は常に本棚にあることは意識していたのだが、あらためて眺めてみるのは実に何十年ぶりだ。

ギターを始めて弾いたのは、中学三年生のクリスマスで、中のいい友達と集まってパーティーをしているときに、川本君がギターを持ってきていた。

ほかに、中本君、室井君、山田君、植木君もいた。

川本君が、ポロンポロンと弾いた簡単な練習曲は始めてギターを聴いた自分を大いに惹きつけた。早速その場で、その曲を教えてもらい、1日でいいからそのギターを貸してくれ、と頼んでその日一日貸してもらった。家に持ってかえって、一生懸命弾いて、それからギターが好きになってしまった。

早速、父にギターが欲しいとおねだりしたが、貧乏サラリーマンのこと、そう簡単には手に入らなかった。

いつだったか忘れたが高校1年のころだと思うが、その父が誰からもらったのかボロボロのアコギを持って帰って、そのギターに安いナイロン弦を張って、やっと自分のギターが手に入った。

それから、川本君に負けじとギターを猛烈に弾き、常に川本君の方が少しうまかった。高校も同じでクラスは違ったが、部活は一緒で空ばかり眺めている天文少年でした。

私の記憶では高校2年(もしかしたら1年?)の11月、広島にその映画が来ると言うことで二人で見に行った。パンフレットが高いので二人で半分ずつ出し合って買って、1年ずつ交代で所有することにしていた。

そのパンフレットが、ひょっこり出てきた。と言うか、昨日の広島大学でもしかしたら川本君に会えるかもしれないということで、会えたら「今度はお前が所有する番だよ」と言って渡そうと思って、本棚から取り出してバッグに入れておいた。

結局また私のところで所有することになってしまったが、このパンフレットの存在によって常に川本君との間に引力を感じている。

理論物理学では、プラスとマイナスの電荷のような二つの粒子の間に力が働くのは、二つの粒子の間で仮想の粒子がやり取りされるためで、その粒子をメッセンジャー粒子と呼んでいる。

このパンフレットは、僕たちのメッセンジャー粒子だ。

そう言って渡したいのだがいつになることやら・・・


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