39ギター

35年ぶりに弾き始めたクラシックギター
神経痛と戦いながら
どこまでバッハに迫れるか
蝶も花もアーチェリーもあるよ

家族葬の段取りは想定外の困難であった

2011-02-22 15:37:15 | 雑談

初七日の法事を終えて帰ってきた。

これで一連の儀式は終了した。

明日から、元の生活に戻らなければいけないが、ここのところ規則正しい生活とは言えなかったのでいまもなんだかだるい。

義父はなくなる前にまだ自分で動けるときに葬祭会社で「家族葬」の予約をしてきたということで娘(私の家内)に伝えてあった。

その義父がな亡くなってじゃあ、故人の遺志だからと言うことで家族葬の準備を進めたのであるが、家族葬と言う言葉のイメージから受ける親族だけの質素で暖かい葬儀はほぼ実現したものの、いろいろと問題があった。

一つは、費用の問題で、義父は自分が払い込んだお金で家族葬が完全に行えると思っていたらしいのであるが、振り込んだのは30万円程度でそれではまったく葬儀にならず結局100万円近い追加料金が発生した。

冠婚葬祭互助会と言うのは費用の一部を積み立てて預託しておくだけ、その時が来たら多少の割引はあるもののそのうわに何倍もの費用が発生するものだということを契約者にはっきり伝えてあるのだろうか。

まあ、年寄りはこれで安心して死ねるので、まあいいが・・・

二つめは、家族葬は親族だけで行うということになるので人を選ばなければならない。

まず、血のつながりのあるものが優先でその他の人は遠慮してもらうことになる。

これが一番大変なことで、とりあえず死んだということで訃報は伝えても親族だけでやるので遠慮してほしいというと、「そうは言ってもねぇ」と言うことですったもんだとなる。

家族葬の会場は小さく20~30人程度しか入れない、献花や供物なども置けないのでお断りする。

喪主の長男はある会社の部長級で、そうなると会社関係のお断りをするだけで大変な苦労をしているようであった。

私は義父と言うことで、会社関係などは簡単に抑えることができたが、私の母や兄弟をどうするかについては多少もめた。

第一報で「とりあえず親族だけなので遠慮してもらって」といったら、それが大変な不満らしく最終的には母だけは参列させようと思っていたのだが、そのまえに姉から散々怒られた。

「あんたはお母さんをもっと大事にしなさい」とか「あんたは〇〇家としてそれでいいと思っているの」とかさんざん言われて最後には泣き出す始末。

確かに解る。解るがもう進んでいる話なので母だけは何とかするからということで、なんとか納めてもらった。

三つ目は、前の二つと関係するが親族だけに限定したので香典がほとんど集まらず、ふつうは葬式費用は香典でほぼトントンというイメージでいたのが、かなりの持ち出しであったこと。

と言うことで、まぁ家族葬と言うのは言葉から受けるイメージ通り「質素で暖かい」ものにはなったが、段取りが大変だということが分かった。

今回、結婚式と葬式を立て続けに行ったわけだが、結婚式は人を招待するのでその数に応じた準備ができて最終的にはトントンで終わったが、葬式のほうは本来「来るものを拒まない」ものを親族だけに限定したので準備調整にさんざん苦労しおまけに収支も大幅な持ち出しとなってしまった。

まあこれも故人の遺志として精一杯お努めさせてもらったが、私が死ぬときには「家族葬だけは絶対にするな。できるだけ多くの人に知らせて、式場の扉は全開にしておけ。葬儀はできるだけ質素にして、香典をなるべく残してお前のこれからの生活費の足しにしろ。」と家内に言い残すことにしよう。