岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

岩木山にも外国人が登山にやって来るようになった(2)

2010-07-10 05:01:13 | Weblog
 (今日の写真は、岩木山赤倉登山道のほぼ半ば、標高908mにある「伯母石」である。これは登って行くと突き当たる方向から撮ったものだ。
 1300年もの昔から地元の人や山伏が登っていたのは、この伯母石に向かって右側の道だ。伯母石は岩稜帯の下端に当たる。不思議なほどに人工的に切り出されたような石の格好をしている。だが、これはあくまでも「自然石」なのである。
 この下端の大岩の右に入って、谷側に急傾斜をなす岩稜帯の縁を、手を使いながら這うように進むのである。そして、石仏十三番の「岩戸観音」を過ぎると岩稜帯の上端に出て、ブナ林の縁を登ることになるのである。
 ところが、ある信者が、10数年も前に、この岩稜帯の「稜線上」に不法にも「違法」な付け替えルートを開鑿してしまったのである。
 一般信者たちは、ずっと長いこと「先人たち」が辿っていた岩稜帯の裾をよじ登る道を護ってきた。それは、先人の教えを忠実に守ることも信仰の一つであり、稜線上を登ることは許されない、侵してはならないことであることを知っていたからである。さらには危険であることも承知していたからである。
 但し、標高908mの伯母石から本来の登山道を逸れて、左に約20m進むと祠があって、付け替えルートが造られるまでは、そこで行き止まりであったが、「短い道」はあったのだ。ところが、ある信者が98年以降、樹木の伐採などをして、そこからの直進を可能にしたのである。
 さらに、伯母石から右に入って、谷側に急傾斜をなす岩稜帯の旧来の登山道を50mほど進んで、左の岩稜へ分岐している「参道」を登ると、石仏や祠のある場所に出るのだが、そこへも直進を可能にした。
 また、そこからさらに岩稜帯稜線上を登ることが出来るようにして、岩稜帯の切れるところで1300年という歴史を持つ旧来の登山道とつながるようにしてしまったのである。この違法に付け替えられた道は約300mにもなる。
 この違法に付け替えられた道のなかった頃は、この岩稜帯を「登り降り」が出来るのは雪で覆われている積雪期でしかなかったのである。
 それは、危険だからである。累々と屹立し横臥している大岩と大岩の隙間は広く深く、ところどころは「浮き石」状態になっていて「動く」し、岩の崩落という危険も想定される。また、隙間に落ちたら這い上がることが不可能な箇所もたくさんあるのだ。先人たちはこのことをよく知っていた。だから、旧来の道をずっと保持してきたのである。
 私は、この危惧から「立派な旧来の道があるのだから、伯母石上部岩稜帯に付け替えられた登山道は使用禁止(通行禁止)の措置をとる」ことを自然保護課に提言していた。
 だが、とうとう昨年の6月に、この岩稜稜線上の「付け替え道」を下降中に、岩の隙間にはまり込んで動けなくなり、ヘリコプターが出動するという事故が発生したのだ。
 なお、付け替えルートが造られた「岩稜帯稜線部」は標高が低い割には、風衝地を形成しているので高山性の植物が結構生育しているのである。これまでは、人が踏み入らなかったのでそれらは多かったが、最近は「伐採」とあわせて減少しているのだ。)

◇◇ 岩木山にも外国人が登山にやって来るようになった(2) ◇◇

(承前)…石場さんからこの英国人グループが「赤倉登山道を登って百沢に下山する」ということを聞かされて、何よりも「赤倉登山道」が「石仏」の道であり、仏教と山岳信仰からなる信者と山伏たち修験者たちによって守護されてきた信仰の道、つまり、非常に「日本的」な登山道、それを実際に辿り、見て、味わって貰いたいと考えたのである。
 「よし、これはいいぞ。日本の土着信仰を形の上から理解して貰うには最良の機会ではないか」と思ったのだ。
…ところが、心配事が3つ、もくもくとまるで入道雲のように私の心に湧き上がったのだ。
 その1つが「伯母石」から左のルートを採って、危険な岩稜稜線上の「道」に入り込むのではないかということであり、もう1つは「大鳴沢源頭部」上部の雪渓で登山道を見失うのではないかということであり、もう1つは「濃霧に巻かれた時の大沢の雪渓下りの危険性」であったのだ。その頃はまだ、大沢の雪渓は「長かった」のである。

 そこで、私は2枚の写真を用意した。1枚は「今日の写真」伯母石であり、もう1枚は先月6月1日(火)付の「東奥日報」夕刊に掲載された「大鳴沢源頭部」上部の雪渓の写真である。ともに撮影者は私である。
 そして、「伯母石」の写真には右端に矢印をつけて「to right」と、「大鳴沢源頭部上部の雪渓」の写真には、夏道のある場所付近に〇印を付けて、「route here」とサインペンで書き込んだのだった。
 それから、「お勧め赤倉登山道」のことと、これら3つの心配ごとに関わる注意書きをメモ程度に書いて、それをまたメモ程度に英訳したのである。

1.あなた方がこれから登ろうとしている「赤倉登山道」は今から1300年前から使われている岩木山では一番古い登山道である。
2.あなた方は、この岩「伯母石」から左方向の岩稜を登ってはいけない。非常に危険だ。向かって右側の岩の道を行かねばならない。
3.この写真にある雪渓の頂部に登山道がある。だが、よく分からない。○印を付けたところが登山道である。
4.もし、霧が発生していたら雪渓のある百沢登山道を降りてはいけない。そのような場合はスカイライン口や岳登山道へ降りなければいけない。

1.[Akakura-tozandou]that you climb the trails are old trails have been used for 1,300 years from now.
2.You climb a ridge of rock should not be left. Have to go the right way towards the rock.
3.Snow at the top of the trail is marked ○ is where.
4.If you have fog, do not go down snow belt of [Hyakusawa trail ]. In such a case should go down to Dake-Onsen and trails skyline.(明日に続く)
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« 岩木山にも外国人が登山にや... | トップ | 岩木山にも外国人が登山にや... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事