「the GIFT」村上広一ブログ
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若手カメラマン、篠原ケンちゃんのことを話そう。

ライブフォトからレコーディングフォトからアルバムジャケットまで、
すべての写真を彼にお願いしてる。
ここ数年のムラカミの写真は彼の手によるもの。

デカくてお騒がせしたどアップの写真も、
先月、「目黒倉庫」においての彼とのフォトセッションだったわけ。
スタジオ「目黒倉庫」は時にフォトスタジオ「目黒倉庫」になったりする。

そもそも彼と知り合ったのは、遙か彼方の都、カトマンズ。

すでにインドを経由して、ネパールへ入って数日経っているある日の午後、
背丈の倍はあろうかというリュックを背負って、
ふらふらよたよたしながら前方から歩いてきて、
不安そうな表情で声をかけてきたのがケンちゃんだった。

ネパール滞在中に、
彼が自分の作品撮りのために協力してほしいということになって、
被写体を引き受けた。
ロケ地として最高なのは言うまでもない。

お互いにとって思い出深い旅。
日本から遠く離れた場所で出会って、
それからずっとそれぞれの作品を通して関わっている。
とても面白いこの関係を、これからもずっと続けていきたいと思っている。

最近はいろいろ忙しいらしい。
スケジュールも合わせ辛くなってきている。
しかしもっともっと忙しくなってほしい。
頑張ってほしいなぁ、彼には。

アルバム「アイダニアルモノ」のすべての写真は彼の作品。
このアルバムが世に出ることによって、
彼がカメラマンとして少しでも知られる存在になって、
クリエイティブな仕事がさらに増えることを強く願っている。

ライブ会場で大きめのカメラを持ってる彼を見かけたら、
声をかけてやってくださいませ。
そして、アルバムの写真の感想なんぞ伝えていただけると、
彼のいい笑顔が見られますよ。

がしかし、ネパールの話は彼からあまり深く聴き出さないように。
オレの恥ずかしい話とかされたら困る。

最近はほとんどライブでしか会わない彼。
だけど、
彼とのアイダには、
それぞれが大切にしている旅の記憶とともに、
変わらず続いていくものがあるような気がする。

彼の極限までに疲労した表情で発した、
「安宿を探しているんですけど~」って声と、
その時の強い日差しに蒸発しそうなカトマンズの街の景色は、
何度想い出してもおかしくて幸せな気分になる。

ありがとうね。

(Photo by 篠原ケン)

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