世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●柳瀬氏「黒は白だ」 安倍官邸の詭弁弁証法は如何に?

2018年05月10日 | 日記
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●柳瀬氏「黒は白だ」 安倍官邸の詭弁弁証法は如何に?

PS:現在、柳瀬氏を野党等々が追求しているが、質問者は、質問事項の消化に腐心するがために、柳瀬の答えの問題点の深掘りに失敗しており、この調子だと、柳瀬に簡単にあしらわれてしまう印象が、濃厚になっている。


どこを切っても、“疑惑”という文字が現れる“金太郎アメ”状況の加計学園問題だが、参考人招致の場で、柳瀬秘書官(当時)は、どのような詭弁を弄して、野党の追求から逃れるのか、流石に見物だと思う。加計学園関係者(加計学園事務局長)が、どのようなルートで藤原審議官や柳瀬秘書官(当時)に会えたのか、疑惑でしかない。当然、そのような面会が可能なように、口を添えた人物がいるわけだが、またまた、和泉洋人総理補佐官の口利きと云う逃げ口上が出るかもしれない。


詭弁で考えられるのは、和泉補佐官(今井尚哉政策秘書官もあり)が、安倍首相の腹心の友である加計孝太郎氏が開学を希望している件で、加戸前愛媛県知事からの懇願もあり、勝手に気を利かせて、藤原審議官に口頭で伝え、柳瀬秘書官(当時)を引っ張り出すことで、加計学園獣医学部開学の既成事実を謀った。和泉補佐官は、安倍首相から、加計学園を宜しくなどとは言われていなかったが、積年の思いは遂げさせてやっても良いのではないかと、武士の情けで、つい親切をし過ぎたかもしれない。

詭弁ではあるが、この口利きは、和泉補佐官の忖度によるもので、決して、安倍首相の命に従ったわけではない。故に、安倍首相が、2017年1月20日に初めて知ることはあり得るわけで、安倍首相が嘘をついた証明にはならない。東京新聞が疑問を呈しているように、誰がと言えば、加計学園の事務局長が、官邸に陳情に行きたいと強く希望した。加戸前愛媛県知事も熱心に希望していたので、陳情を受けざるを得ないと、軽く考えてしまった。軽率な行動であったと、今になると思うが、当時は、善かれと思い行動した。

仮に、上述のような詭弁を使われてしまうと、誰が、どのような罪を冒したのか、その問題に行きつくのだが、和泉補佐官又は今井尚哉政策秘書官が、安倍首相の友人である加計氏が開学を目指していると云う希望をかなえてやることは、補佐官や秘書官にとって、一種の気が利く役職上の気配りの範囲と考えていた。こうなると、上記の人物らには、公正公平の原則に違えた行動をした誹りは甘んじて受けるが、法的に処罰が待っているわけではない。

たしかに、前川氏への働きかけ方などを考えると、安倍首相は何も言わず、すべて、秘書官や補佐官が、職責上の気配りに神経がゆき過ぎて、世間的な意味で、公正公平に充分気配りが行き届いていたとは言えない。無論、誹りは甘んじて受けるが、現時点で、辞任等々の考えはない。こんな具合に、本日の参考人招致が進むのかどうか、気になるところである。

気になると言えば、政府側の参考人として、国家戦略特区諮問会議議員の八田達夫氏も参考人として招致された点だ。柳瀬氏らは、今井秘書官乃至は和泉補佐官からのサジェスチョンに応じて、会っただけで、それ以上でも以下でもない。ゆえに、加計学園や愛媛県職員と会ったのは、首相の顔を立てると云う行動であったが、話はここで言ったん切れる。それ以降の判断は、国家戦略特区諮問会議の領域なので、官邸はノータッチだった。その点は八田氏に聞いていただく方が正確かと思われる。

国家戦略特区諮問会議議員の八田達夫氏を参考人として呼ぶことで、官邸における、不公平不公正な会見は、特段、国家戦略特区諮問会議において話題にもされず、あくまで、国家戦略特区諮問会議では、諮問委員各位の考えの総括を行い、その経緯に則り、議論に一点の曇りもなく今治市が特区に選ばれたに過ぎないと云う詭弁のタッグを組みものと考えられる。この、官邸会見と国家戦略特区諮問会議の今治市に決定した関係性が証明できないと、野党の追求は厳しいものになることが予想される。なにせ、何をやっても平気の平左な連中だけに、世論が、疑わしきは罰する気力を示さないと、ずるずると、安倍官邸ペースに巻き込まれそうだ。


≪「忖度ではなく総理自身が意思表示したとしか…」前川氏
 前川喜平・前文部科学事務次官は10日、「(愛媛県の)文書は政府がいっさい説明してこなかったブラックボックスの中身を説明する内容。首相秘書官が官邸で応対した時点で首相案件といえ、安倍総理ご自身の明確な関与を示している」と話した。参院議員会館で開かれた公務員制度をテーマとしたシンポジウム後に取材に応じた。
 前川氏は加計学園の獣医学部新設について、「行政がゆがめられた」と告発してきた。取材に対し、「当時の文科省にも政府から『総理のご意向』が様々なルートで来ていた。そこにもう一つのルートが加わった」と指摘。「忖度(そんたく)ではなく、総理自身が何らかの意思表示をしたとしか思えない。総理は正直に認めるべきだ」と話した。
 ≫(朝日新聞デジタル)


 ≪ 柳瀬氏面会設定 誰が あす参考人招致






学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部開設を巡り、十日の衆院予算委員会に参考人招致される柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の証言を通じ、どこまで真相解明に迫れるのか注目が集まっている。地方自治体の課長クラスが首相秘書官と面会することは極めて異例だが、柳瀬氏は二〇一五年四月二日に愛媛県や今治市、学園幹部らと面会したとされる。誰がどんな理由で面会を設定したのか。 (中沢誠)

 柳瀬氏との面会から二カ月後、国家戦略特区を使って獣医学部開設の計画を内閣府に申請した愛媛県と今治市。県は面会の経緯について「市に同行を頼まれた」と説明する。
 これに対し、市は「回答を控える」と口をつぐんでいる。ただ、市が面会の約束を取り付けたと考えるには、不自然な点が目立つ。
 市の出張記録によると、担当課長らは面会前日になって官邸訪問の予定が入ったとして、帰りの飛行機の便を遅らせていた。記録には「急な用務の追加により、旅行日程の変更を行う」と記されていた。
 一方で、官邸側は三月の時点で県市や学園側の官邸訪問を予定し、文部科学省に連絡していたことが本紙報道で明らかになっている。当事者の市が知らぬ間に官邸訪問の手はずが整えられた格好だ。
 複数の省庁関係者が「一地方自治体の課長が首相秘書官に面会することは通常ありえない」と口をそろえる中で、県や市、学園幹部らを柳瀬氏につないだ人物がいることが想定される。
 県文書によると、一行は官邸訪問の直前、国家戦略特区を仕切っていた藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)に面会した。藤原氏はその際、「要請は官邸から聞いている」と話しており、事前に官邸との間で調整したことも考えられるが、藤原氏は内閣府の調査に「官邸での面会をセットしていない」と仲介を否定している。
 獣医師関係者は、学園幹部が同席していた点に着目する。「学部開設で主導権を握っていたのは加計学園だった。母屋は加計で、県や市はひさし」と例える。
 柳瀬氏との面会当日、内閣府が文科省に送ったメールにも「加計学園が藤原次長に面会に来る」とあり、学園の来訪だけを記し、県や市への言及はない。メールからは、学園側が官邸訪問で主導的役割を担っていたことがうかがえる。
 学園の加計孝太郎理事長は、安倍晋三首相と四十年来の友人で、頻繁にゴルフや会食を重ねる親しい関係にある。県文書には、柳瀬氏との面会前、二人が会食した際に獣医学部の話題が出たことを示す記載もある。学園側と首相秘書官との面会がどのようにセットされたのか。参考人招致の大きな焦点となる。
 ≫(東京新聞)


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