世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●米の影、トルコ・クーデター 待ち受けたエルドアンとプーチン

2016年07月18日 | 日記
管見妄語 グローバル化の憂鬱 (新潮文庫)
藤原 正彦
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国家の品格 (新潮新書)
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●米の影、トルコ・クーデター 待ち受けたエルドアンとプーチン

トルコ・エルドアン政権追い落としのクーデターの全貌が見えてきた。このコラムが、トルコ・クーデター騒動の、当面の筆者の結論になる。ウクライナクーデターで、あれ程の間違いを冒し、いまや、ウクライナ国民を放置国家にして、もうウクライナには飽きた、今度はトルコに手を着けようとしたようだ。事前に察知したのがロシア・プーチン大統領だったのだろう。まさかと思っていたウクライナで、非公式とはいえ、あれだけの関与をしていた米国務省の狂気は、プーチンは高を括っていた面があったのかもしれない。まあ、漁夫の利ではないが、経済的負担が増えても、不凍港の軍港確保は棚からぼた餅だとも言える。

結局、イスラム国を生んでしまうし、シリアのアサドを失脚もさせることが出来ず、何ひとつ、オバマ大統領と米国務省、国防省は、ロシアのプーチンに、指ひとつ触れることは出来なかった。無論、あらゆる面で、プーチン・ロシアは厳しいのだが、プーチンのカリスマ性で乗り切っている。ナショナリズムに舵を切ったと云うよりも、プーチンの個人的支持率の高さが、ロシアと云う国の忍耐強さを醸成している。この辺が、移民国家アメリカ人の、策に溺れた部分だろう。理論的に合理的であれば、斯く斯く然々のようになる、というアングロサクソンの理屈は、スラブ民族には通用しない面があると云う、長い歴史のロシア文化を蔑ろにした結果だろう。

今回のトルコ・エルドアン大統領追い落とし作戦も、あきらかにトルコ駐留の米軍が深く関与している証拠が次々と上がっているようだ。トルコはEU加盟に邁進して、西側諸国に協力的姿勢を見せていたが、媚を売れば売るほど、足元を見られ、エルドアン自身が餌食になるとは、思いもしなかったのだろう。トルコ軍機による、ロシア空軍機の爆撃事件を発端に、一時は、NATO(米)の思惑通りに展開したかに思えたが、あの時点で、プーチンとエルドアンの間で、事実関係の擦り合わせが行われ、ウクライナ方式がトルコでも展開している事実に気づいたのだろ。以下の報道をじっくり読んでいくと、アメリカの関与疑いなしと考える、トルコ・エルドアンとプーチンの情報が共有されていることが窺える。


 ≪ トルコ「クーデターを首謀」米にギュレン師引き渡し要求
 トルコのボズダー法相は17日、未遂に終わったクーデターに関与したとして約6千人を拘束したと述べた。陸軍の幹部など複数の将官や大佐らが含ま れる。またトルコ政府はクーデターを首謀したのは米国亡命中のイスラム教指導者ギュレン師だとして、米国に同師の引き渡しを求めた。
 ユルドゥルム首相は16日、反乱で市民や治安部隊の161人が死亡したと発表。このほか軍当局によると、反乱勢力の兵士が104人死亡したとしている。
 政府は16日、2839人の軍人を拘束したと発表。地元メディアによると、このうち最高幹部はアーデム・フドゥディ陸軍第2軍司令官、エルダル・オズトゥルク陸軍第3軍司令官、アキン・オズトゥルク元空軍司令官らで、トルコ紙によると将官40人以上、大佐が29人いるという。軍トップのフルシ・アカル参謀総長は15日夜に反乱勢力に拘束され、16日に救出された。この間、陸軍第1軍司令官が代行を務めた。また2745人の裁判官と検察官に逮捕状を出し、これまでに拘束されたのは少なくとも135人に上る。
 政府は反乱を機に、軍と司法権力から最高実力者のエルドアン大統領に批判的な勢力を一掃する構えだ。
 トルコの与野党4党は16日、クーデターを非難し、「政治的な違いがあっても我々は国民の意思を受け入れ続ける」とする共同声明を発表。トルコ政 府高官は17日、「軍の反政府勢力で逃亡中の複数の重要人物がいるが、間もなく逮捕される」と述べ、治安が回復されていることを強調した。最大都市イスタンブールは日常を取り戻しつつある。
 エルドアン氏は16日、クーデターを企てたのはギュレン師を信奉する勢力だとし、米国に対し同師の身柄引き渡しを要求した。一方、ギュレン師は声明を発表。クーデター 計画を強く非難したうえで「この50年間に起きたクーデターで苦労を経験した一人として、このような企てに私を関連づけるのは名誉を傷つけることだ」とした。16日に一部メディアの取材に応じ、クーデターへの関与を否定した。
 米国のケリー国務長官は、疑惑があるとするならば「証拠を提示するように求める」とトルコ側に求め、慎重な姿勢を示した。ギュレン師の引き渡しとの関連は不明だが、トルコ政府は米軍などが過激派組織「イスラム国」(IS)空爆の拠点とするトルコ南部の空軍基地を16日から閉鎖しており、使用できなくなっている。
 ≫(朝日新聞デジタル:イスタンブール=石田耕一郎、カイロ=翁長忠雄)


≪ トルコ首相、死刑制度復活に言及 EU加盟さらに困難に
 トルコのユルドゥルム首相は16日、事件の再発を防ぐためとして、トルコが2002年に廃止した死刑制度の復活に言及した。 トルコは1987年に欧州連合(EU)への加盟を申請し、2005年からEU加盟交渉を開始。だが、少数民族クルド人の基本的人権の抑圧や、報道の自由の制限などをEU側に問題視され、進展が見られない状態が続いている。EU側は冷戦体制から抜け出した中東欧諸国の加盟を先に認めた。
 トルコは02年、正式加盟の条件となる死刑制度の廃止や、クルド語の教育・放送の容認などの民主政策を決定。だが、今回の「死刑制度復活」発言は、トルコが目指すEU加盟をさらに困難にするものだ。  ロイター通信などによると、トルコ当局はクーデターの動きを受けて、エルドアン大統領の政敵とされるイスラム教指導者ギュレン師(米国亡命中)に近いとみられる裁判官ら2745人を解任、司法関係者10人を拘束した。また、クルド人系の武装組織への攻撃拠点である南東部ディヤルバクルの空軍基地の軍人ら約100人も拘束した。
 政権のさらなる権限強化は、エルドアン氏の独裁強化につながると危惧する声は、国内外で目立つ。  トルコメディアによると、エルドアン氏は今年5月、当時のダウトオール首相を事実上更迭し、「側近中の側近」とされるユルドゥルム氏を後任首相にする人事を主導した。ユルドゥルム氏はエルドアン氏の意向に沿った政権運営をしており、エルドアン氏への過度の権力集中が懸念される状況になっている。
 エルドアン氏がダウトオール氏を更迭した最大の理由は、エルドアン氏が悲願とする「実権型大統領制」への移行をめぐり、ダウトオール氏が慎重姿勢に転じたためとされる。
 エルドアン氏はトルコの最高権力者として、トルコ建国100周年の2023年をまたぎ、長期間、国を率いたい意向とされる。そのため、現行の議院内閣制から、大統領が強い権限を持つ制度を実現するための憲法改正を掲げている。
 トルコでは近年、言論・報道の自由が事実上制限されるなど独裁傾向が強まり、エルドアン氏に批判的な学者やジャーナリストの摘発が相次いでいた。今年3月には同氏への批判的論調で知られた大手新聞社が政府管理下に置かれ、国際人権団体から言論の自由や報道の自由に対する弾圧だと批判された。 ≫(朝日新聞デジタル:イスタンブール=春日芳晃、渡辺丘)


≪ トルコ政府、裁判官2745人を解任
 ロイター通信によると、トルコ政府は16日、クーデターの動きを受けて、裁判官2745人を解任した。同国のニュース専門局NTVが、裁判官・検察官高等委員会の決定として伝えた。また同国のアナドル通信社は、同委員会の5人のメンバーも解任されたと伝えた。 ≫(朝日新聞デジタル)


そうして、遂にトルコは、米軍インジルリク駐留の米空軍が関与している事実を掴んだようだ。それが、上述のギュレン師引き渡し要求に繋がるし、EU及びNATOへの帰属を放棄する方向に舵を切ったようだ。エルドアンも、この瞬間に、プーチンが囁いた話は本当だったと、思い知っただろう。今後は、余程の状況変化がない限り、トルコと米軍基地関係は急速に冷え込むのだろう。

 ≪トルコのチャヴシオール外相は、同国で発生したクーデターの試みに、トルコ南部インジルリクの米空軍基地の軍人らが関与したと発表した。
空軍基地でのクーデター鎮圧作戦で、クーデターに参加した複数の軍人が拘束された。 なおチャヴシオール外相は、基地は業務を続けていると指摘した。 インジルリクは、米国の軍事基地で、米空軍とトルコ空軍が使用している。 なお先に伝えられたところによると、NATO諸国の航空機も置かれているトルコ軍のインジルリク空軍基地は、現地当局により、封鎖され、電気の供給も止められている。
 ≫(スプートニク)

 ≪ 政権転覆の試み、プーチン氏が批判 トルコ大統領に電話
ロシアのプーチン大統領は17日、トルコのエルドアン大統領に電話し、民主的に選ばれた政権を不法に転覆させる試みは断じて容認できないというロシアの立場を伝えた。市民を含む多くの犠牲者が出たことには哀悼の意を表明した。ロシア大統領府が発表した。
 両大統領はまた、近く直接会談するという合意を再確認した。プーチン氏は、ロシア人観光客の安全確保を要請した。
 プーチン氏は6月末、昨年のロシア軍機撃墜事件を機に悪化していたトルコとの関係回復に乗り出していた。今回の電話は、路線に変更がないことを確認する意味がある。  ≫(朝日新聞デジタル:モスクワ=駒木明義)


≪ ロシアのプーチン大統領は、トルコのエルドアン大統領と電話会談し、トルコで起きたクーデターの試みによる犠牲者に哀悼の意を表し、トルコの秩序と安定の回復を願った。ロシア大統領府広報部が発表した。
プーチン大統領とエルドアン大統領の電話会談は、ロシア側のイニシアチブで実施された。プーチン大統領は電話会談で、違憲行為と暴力は国の活動の中で許しがたいものであるというロシアの原則的な立場を強調した。
またプーチン大統領は、トルコが同国に滞在するロシア人観光客の安全を確保することに期待を表した。エルドアン大統領は、そのために必要な措置を全て講じると約束した。
また両首脳は、近いうちに会談を行うという合意も確認した。 なお先に伝えられたところによると、トルコ当局は、自国全土の制御を取り戻した。  ≫(スプートニク)

≪ トルコのクーデター、市民に発砲する兵士
【7月17日 AFP】トルコ政府は16日、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領に不満を持ち、政権転覆を試みた軍の一部勢力によるクーデターを鎮圧し、国政の制御を取り戻した。民間人とクーデターを企てた軍人らを合わせて265人が死亡した。
 最大都市イスタンブール(Istanbul)のボスポラス(Bosphorus)大橋では、クーデターに抗議する市民に対し、兵士が発砲した。映像は、発砲から身を守る市民ら。16日撮影。 ≫(AFP(c)AFP)

 ≪ トルコ大統領府周辺の戦車に空爆、大統領府高官
【7月16日 AFP】トルコ大統領府高官によると、首都アンカラ(Ankara)で16日、軍のF16戦闘機数機が、クーデターを試みる動きを見せた軍の一部が大統領府の外に配置した戦車に対し空爆を開始した。
 高官は「トルコ軍のF16数機が大統領府外の戦車に対し空爆を開始した」と述べ、さらに、先に衛星通信施設に対する攻撃に関与した(反乱勢力側の)軍のヘリコプターはアンカラのゴルバシ(Golbasi)で撃墜されたと述べた。
 トルコ民放のNTVテレビは、大統領府のある地区から黒煙が上がったと伝えた。 ≫(AFP(c)AFP)


それに対して、米ケリー国務長官は、「米関与は完全な誤り」と、()つきの国際社会の西側勢力の力を背景に、いつも通りの二枚舌で乗り切ろうとしている。しかし、西側の日本を含むマスメディア共は、いつまでこんなワンパターンの茶番が通用すると思っているのだろうか。まあ、原子力村の絶大な協力者であり、東京の金を地方に回せと主張していた男に、東京都知事候補にする違和感を、違和感と思わない鈍感さを持つ自民党が、政権政党に居座れるのだから、日本も西側諸国も、鈍感が蔓延している。

日本がアベノミクスと日銀黒田のお蔭で、「ゆで蛙の運命」を着実に歩んでいるが、西側世界も同じ友と云うことなのだろう。英国のEU離脱も粛々と実行されそうだし、EUの権威も凋落傾向。エルドアンは、ある日を境に、EU帰属の妄執が消え失せたのだろう。アメリ大統領選は、ヒラリーで決まりではない状況のようだし、そろそろ、グローバリズムを一旦中止するリセット時期に差し掛かっているのかもしれない。

世界が、一旦、自国民の状況を問い直せと、天命的に命じているようにさえ思える今日この頃だ。最後に、NHKのNATO軍包囲網に苛立つロシアと云う情報を、偶然だろうがNHKが嬉しそうに垂れ流していた(笑)。ポーランド、バルト三国に4000人なんて、屁の役にも立つまい。ロシアは一瞬に300万の軍隊を送り、30分で制圧してしまう。怒ったのはジェスチャーに過ぎない。ミサイル防衛基地造ろうとした瞬間に、総攻撃に出遭う。NATO軍は慌てふためいて逃亡し、ぽつんと、ポーランドとバルト三国の阿呆な指導者が、ロシアに跪くことになる。まあ、ヒラリーは戦争好きで有名だから、彼女が女性初の大統領になれば、スタンドプレイとして、ポーランド、バルト三国を戦火の海にするかもしれないが、ベトナム戦争どころか、核戦争まで想起出来るので、相当にヤバイ状況になる。

≪ トルコのクーデター未遂、死者265人 米長官「米関与説は完全な誤り」
[イスタンブール/アンカラ/ワシントン 16日 ロイター] - トルコ当局者は16日、軍部の一部勢力によるクーデター未遂に関連し、死者数が少なくとも265人に上ると明らかにした。このうち161人の大半が民間人と警察官で、104人が反乱勢力だという。
政府は状況は制御できているとし、反乱に関与した疑いで兵士から上級幹部まで2839人が拘束されたと発表。国営アナトリア通信によると、シリア、イラク、イランの国境を担当する陸軍第2軍司令部のトップも拘束された。
また当局は司法関係者についても、エルドアン大統領と対立する在米のイスラム教指導者ギュレン師に関係があるとして、3000人近い検察当局者や判事らの解任や拘束を命じた。
エルドアン大統領は、クーデターを企てたのはギュレン師の支持者だと主張しており、米政府にギュレン師を国外退去させるよう求めた。
一方、ギュレン師は声明でクーデターを非難し、自身の関与を否定している。
オバマ米大統領は、クーデターを支持した勢力と政権側の双方に対し、一段の情勢不安定化を避けるため法の支配を尊重するよう求めた。
ケリー米国務長官も、クーデターに関する調査を行う際に法の支配が尊重されるべきだとトルコのチャブシオール外相に伝えた。
また米国務省は、ケリー長官が「クーデターの試みに米国が関与したとの示唆や主張は完全な誤りで、両国関係に悪影響を与える」と述べたと発表した。 またケリー長官は、米国は反乱に関与した人物の特定に協力するとした上で、トルコ政府はギュレン師が関与したとの証拠を示すべきだと述べた。  ≫(ロイター通信)


≪ ロシア NATOの部隊配備に強い反発
NATO=北大西洋条約機構は、対立が深まるロシアとの政治協議に臨みましたが、東ヨーロッパに新たに部隊を配備する決定などがロシアの強い反発を招いていて、双方の溝は埋まっていません。
NATO加盟国とロシアは、安全保障面での一定の協力や連携の道を探るため、定期的に大使級の政治協議を行ってきましたが、おととしロシアがウクライナ南部のクリミアを併合して以降、対立が深まり、中断していました。
しかし、対話の窓口は必要だとして、ことし4月、2年ぶりに協議を再開し、13日、ベルギーの首都ブリュッセルにあるNATO本部で再び協議を行いました。 この中でNATOは先週、ポーランドで開いた首脳会議でロシアに隣接するバルト3国とポーランドに、合わせて4000人規模の多国籍部隊を配備する決定をしたことなどを説明しました。
これに対し、ロシア側は強い反発と懸念を伝えたものとみられます。そのうえでロシア側は、バルト海周辺の緊張が高まるおそれがあるとして、この空域で軍用機が演習や巡視活動を行う際には情報共有するなど、偶発的な衝突を防ぐ対策を提案したということです。
双方は今後も協議を続けることにしていますが、NATOのストルテンベルグ事務総長は13日の記者会見で「ロシアとの間で現状認識に違いがある」と述べ、双方の軍備強化に対する不信感が根強く、溝が深いことを示唆しました。  ≫(NHK)


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