世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●アメリカの核戦略見直しの脅威 辺野古基地があってもなくても

2018年02月05日 | 日記

 

日米同盟と原発 (隠された核の戦後史)
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核兵器と原発 日本が抱える「核」のジレンマ (講談社現代新書)
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核戦争の瀬戸際で
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東京堂出版


●アメリカの核戦略見直しの脅威 辺野古基地があってもなくても

 名護市の市長選は辺野古基地容認派で、自民公明が推する渡具知武豊氏が圧勝した。現職の稲嶺進氏の辺野古基地反対を支持していないわけではないが、有権者の投票行動は、基地容認の人物を選んだようである。おそらく、基地容認という観点よりも、雇用の増大とか、街の活性化にこころ惹かれた所為なのだろう。庶民の生活感が、理念を凌駕した、そういうことだろう。ゆえに、この結果を持って知事選も自公有利と云う図式は短絡だ。

 ところで、2日、アメリカが核戦略(NPR)の大幅な見直しを行った。その詳細は、以下の東京新聞の記事と、朝日新聞の社説を読んで貰えば、通り相場の情報は得られる。しかし、この問題は、かなり複雑なアメリカの政治闘争的な色彩が濃く、表面的で常識的解釈では、まったく的外れな理解の段階でストップしてしまいそうだ。

 トランプ政権は、発足当初から今日に至るまで、荒波の中を転覆寸前で生き延びている様子がある。米マスメディアの異様なまでのトランプ叩き。それに追随する、西側陣営メディアの提灯記事という嵐だ。このように異様にトランプ大統領叩きが起きているのが奇妙だと感じていた発端は、トランプ陣営が、プーチン(ロシア)との関係に融和的外交姿勢を示していた事から始まっている。世界外交と云う面から考えれば、米国が、ロシアや中国と融和的な外交が行われることは、世界にとって好ましい話であり、裏切者呼ばわりされることではない。

 しかし、アメリカでは、トランプ陣営がロシアの高官と会った会わない、ロシアがハッカーを送り込み、大統領選を有利に運んだなど、犯罪であるかどうかさえ曖昧な問題をメディアスクラム的にトランプ叩きに利用している。トランプの敵は民主党だけではなく、共和党内にもかなりいる事実は、やはり共和民主という枠を超えた、別の力学の中で、アメリカは股裂き状態になっていることに気づかされる。その力学の対抗軸は、“アメリカンファースト”対“シオニズムネオコン”と云う構図なのだと思う。

 トランプ大統領はロシアゲート問題に足を引っ張られ、ネオコンの極めて危険な火遊びを制御する暇がない状況に追い込まれているというのが、実態なのだろう。つまり、世界は、アメリカの保守と新保守の、イデオロギー戦争に巻き込まれつつあると云うのが真実のようだ。その結果、イスラエルの首都が、唐突にエルサレムに決定されたり、奇妙な現象があったが、核保有していない国に核攻撃しますよ。通常兵器による戦争は、アメリカは得意ではない、弱いのだ。だから、核に頼る戦略をとるとアメリカ、シオニズムネオコンは宣言したと云うことだ。辺野古海兵隊など、アメリカは出陣させる気など、さらさらないこと、日本政府は、知らぬが仏なのだろう。


≪ 米、核なき世界の理想放棄 トランプ政権指針 通常兵器に核で報復も
【ワシントン=石川智規】トランプ米政権は二日、核戦略の中期指針「核体制の見直し」(NPR)を発表した。相手国の核攻撃抑止や反撃に限らず、通常兵器に対する反撃にも核兵器の使用を排除しない新方針を追加。爆発力を抑えた小型核弾頭などの新たな核兵器の開発にも道を開くなど、核兵器への依存拡大を鮮明にした。「核なき世界」を目指したオバマ前政権が二〇一〇年にまとめたNPRからの大きな方針転換となる。
 新たなNPRでは、ロシアや中国の核戦力増強や、北朝鮮やイランの核開発などを踏まえ、「過去のいかなる時よりも多様で高度な核の脅威に直面している」と指摘。予測不能の脅威に対応するために「柔軟な核オプションを拡大する」として、米国が保有する核兵器の近代化や新たな核戦力の開発を宣言した。  具体的には、敵国の重要施設などへのピンポイント攻撃を想定し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に用いる小型核の開発に近く取り組むと明記。長期的には核を装備した海洋発射巡航ミサイル(SLCM)を開発する方針も示した。前政権のNPRでは新たな核弾頭の開発を否定していた。
 核兵器の使用基準は「米国や同盟国の利益を守るための極限の状況に限る」との前政権を踏襲しながら、「極限の状況は米国や同盟国の国民、インフラ、核施設、警戒システムに対する重大な戦略的非核攻撃も含む」とも追記した。通常兵器での攻撃にも核兵器で報復する余地を持たせたほか、核兵器による先制攻撃をしない「先制不使用」を否定するなど、核兵器の役割を拡大した。
 トランプ氏は声明で、「他の核保有国は保有量を増やし、新たな兵器を開発してきた」と他国を批判。今回のNPRにより「二十一世紀の脅威に対処する」と新方針を正当化した。
 ≫(東京新聞)

 


≪ 米国の核戦略 歴史に逆行する愚行
 核兵器のない世界を願う国際世論に冷水を浴びせる内容だ。核軍縮の歴史にも逆行し、世界の安全を脅かしかねない。
 米トランプ政権が「核戦略見直し(NPR)」を発表した。今後5~10年の米国の核政策の指針となる報告書である。
 前回8年前の報告書から方向性が一変した。核の役割と数を減らしていくというオバマ前政権時の決意は姿を消した。反対に、核の役割と能力を拡大する姿勢を鮮明に打ちだした。
 ロシアや中国、北朝鮮の脅威を強調し、前政権時にくらべて「状況は急激に悪化した」と指摘する。しかし、他を圧する核戦力によってのみ自国の安全が確保できるという発想は、時代錯誤も甚だしい。
 米国と旧ソ連が不毛な軍拡競争に陥った冷戦時代は過去のものだ。国際テロ組織の活動やサイバー攻撃を含め、核の脅威はより複雑で多様化している。
 大量の核兵器をいつでも使える形で持ち続けることは、誤認などによる核戦争や、核物質の流出などの危険を広げ、米国を含む世界を危険にさらす。
 だからこそ07年、キッシンジャー元国務長官やペリー元国防長官ら超党派の4人が、核なき世界への提言をし、オバマ大統領の姿勢につながった。トランプ政権は、そうした歴史的な議論の積み重ねを学ぶべきだ。
 報告書でとくに問題なのは、潜水艦発射型の弾道ミサイルや巡航ミサイルに載せるために、爆発力を弱めた核弾頭を開発する方針を掲げた点だ。
 使いやすい核を持てば相手国がおびえて、抑止力が高まるという考え方は、理性を失ったかのようだ。核と通常兵器との区別がつきにくくなれば、偶発的な核戦争のおそれも高まる。
 相手からの攻撃が核によらない場合でも、米国が核を使うことがありえるとも明記した。大規模なサイバー攻撃などが念頭にあるようだが、安易に核をふりかざす危険な発想だ。
 米国も加盟している核不拡散条約(NPT)は、核保有国に核軍縮の義務を課している。核大国である米国の責任は、とりわけ重い。核政策でも「米国第一」主義に走るトランプ政権は、核の拡散を防ぐ国際体制を損ねる点でも無責任だ。
 トランプ氏は先月の議会演説で「ひょっとしたらいずれ、世界の国々が一緒に核を廃絶する魔法のような瞬間が訪れるかもしれない」と冷笑的に語った。
 核兵器が招く破滅への想像力を欠き、武力で自国の優越心を満たそうとする大統領の姿勢こそが、最大の懸念要因である。
 ≫(朝日新聞デジタル:2月4日付社説)


≪ 核戦略見直し
2018年2月2日 Paul Craig Roberts
:核戦略見直し: 世界はアメリカ ネオコンのアメリカ世界覇権ドクトリンを生き抜けまい
:アメリカ合州国政府は明らかに悪魔の手中にある。証拠は溢れている。例えば今日を例にとろう(18年2月2日) 。アメリカ連邦捜査局、司法省と民主党全国委員会が、売女マスコミの全面的支援を得て、アメリカ民主主義とアメリカ大統領に対する共謀に関与していた証拠である下院情報特別委員会報告が公開された。
:それだけでは十分でないかのように、今日ペンタゴンの新たな核戦略見直しも公表された。核戦略見直しは核兵器とその使用に対する国の姿勢を規定する。過去の見直しにおいては、核兵器は、核攻撃に対する報復を除いて、使えないものと見なされていた。誰も核兵器を使うことはないだろうという想定だ。飛来するICBMの誤警報で、核のボタンが押される結果となり、ハルマゲドンが始動される可能性が常にあったのだ。冷戦中には多くの誤警報があった。ロナルド・レーガン大統領は大量死と破壊をもたらす誤警報を非常に懸念していた。彼の主要目標が冷戦を終わらせることだったのはそれが理由で、彼はそれを見事に実現した。後継する政権が冷戦を復活させるのに、そう長くはかからなかった。
:アメリカ新核戦略は無謀で無責任で、これまでの核兵器に対する姿勢からの不安定化する逸脱だ。アメリカ合州国の既存備蓄のごく一部を使うだけで、地球上の生命を破壊するのに十分だ。ところが、戦略見直しは更なる兵器を要求し、核兵器を保有していない国々に対する先制攻撃での使用さえ正当化し、核兵器は“使用可能”だと述べている。
:これは狂気のエスカレーションだ。アメリカ政府は、ありとあらゆる国に対し核兵器の先制使用を考えていると、あらゆる国に語っているのだ。ロシアや中国などの核大国は、アメリカ合州国からの脅威レベルが大きく増大したと考えるに違いない。この文書の責任を負う連中は、それを実行に移せる政治的地位にい続けさせず、精神病院に送られるべきだ。
:今日発表された攻撃的なアメリカ核戦略はトランプ大統領のせいにされている。ところが、文書はネオコンの産物だ。おそらく、トランプは文書公表を阻止できただろうが、彼がプーチンと共謀して、アメリカ大統領選挙で、ヒラリーに不正に勝ったという非難で圧力をかけられており、トランプにはネオコン化したペンタゴンに敵対する余裕はない。
:ネオコンは陰謀を企む連中の小集団だ。大半がイスラエルと連携しているシオニスト・ユダヤ人だ。中には二重国籍者もいる。アメリカ外交政策の主目標は、アメリカ単独行動主義に対する制限として機能しうる、いかなる大国の勃興を阻止することだと規定するアメリカ世界覇権というイデオロギーを連中は生み出した。ネオコンがアメリカ外交政策を支配しており、それがアメリカのロシアと中国に対する敵意と、中東で、イスラエルが、イスラエル拡大の障害と見なす政府を排除するのに、ネオコンがアメリカ軍を利用していることの説明になる。アメリカはイスラエルのために、中東で、二十年間戦争を続けている。この事実が、狂ったネオコンの権力と影響力の証明だ。ネオコンのように狂った連中が、ロシアや中国に対して核攻撃を仕掛けるだろうことは確実だ。ロシアと中国の政府はネオコンが両国にもたらしている脅威に全く気がついていないように見える。ロシアや中国とのインタビューで、ネオコン・イデオロギーに対する何らかの認識を経験したことは一度もない。彼らが理解するには、余りに狂っているのかも知れない。
:ネオコンのような教条主義者は事実を基本にしていない。連中は世界覇権という夢を追っている。ロシアと中国はこの覇権の邪魔なのだ。16年間たっても、アメリカ“超大国”がアフガニスタンで数千人の軽武装タリバンを打ち破ることができないアメリカの通常軍事力の限界を学んだのだ。ネオコンは対ロシアや対中国の通常武力侵略がアメリカ軍の完敗になるのを知っている。それゆえネオコンは核兵器をネオコンの世界覇権の夢で、ロシアと中国を破壊するために使える先制攻撃用に使用可能な武器に格上げしたのだ。
:事実から絶縁した教条主義者は自分たちのためにバーチャル世界を作り出す。連中のイデオロギー信仰で、自身や他の人々に連中が押しつけている危険が見えなくなっている。
:トランプ大統領を“ロシア代理人”としてでっちあげ、彼を破壊しようと動いている完全に腐敗したオバマ司法省とFBI、クリントンが支配する完全に腐敗した民主党全国委員会と完全に腐敗したアメリカとヨーロッパの売女マスコミが無ければ、ペンタゴンの戦略見直しが、ロシアとの関係を正常化するのではなく悪化させるだろうことを理解しているトランプ大統領が、地球上のあらゆる生命を脅かす悪魔のようなこの文書を処分していたに違いないのは明らかだ。
:アメリカ リベラル/進歩派/左翼のおかげで、世界全体が、ソ連との冷戦中に脅かされたより遥かに高い、核による終焉の可能性に直面しているのだ。
:軍安保複合体と、腐敗したヒラリー民主党全国委員会と協力することで、リベラル/進歩派/左翼は自らの信頼を永遠に失った。今や連中は、道理をわきまえた世界中のあらゆる人々から、アメリカ単独行動主義に対する制限を取り除くべく核兵器を使用するネオコン計画のための狂ったプロパガンダ省と見なされている。リベラル/進歩派/左翼は“覇権か死”を支持している。
:連中は死を手にいれるだろう。我々全員のために。
 ≫(マスコミの載らない海外記事)

ことば: 「ネオコン(ネオ・コンサーバティブ)」
特にレーガン政権時代に台頭してきた新保守主義者。本来、保守主義者は、伝統的な価値観、信条などを守り、外交的には孤立主義的だが、ネオコンは米国の価値観や民主主義などを海外、特に非西欧社会に「移植」しようとする点で特異な存在。自国に対する脅威(テロや大量破壊兵器など)が存在する場合には、「融和政策」(appeasement)を排し、時にはアメリカ単独でも軍事行動を強行するという意味で、極めて「帝国」主義的。その組織的拠点の1つに、1997年設立のアメリカ新世紀プロジェクト(PNAC:Project for the New American Century)があり、主唱者にチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウォルフォウィッツ前国防副長官(現世界銀行総裁)などが名を連ねている。しかしネオコンのブッシュ政権への影響はイラク占領後、急速に衰えたといわる。  ≫(出展元:知恵蔵)
*注記:知恵蔵が顔説するように、急速に衰えたと思われていたが、トランプ政権の不安定性につけ込んで、再び、その火種が大きな炎をあげ始めている。イスラエルの首都、エルサレム宣言も、その流れの中にあると考える。




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