世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
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普天間が「日米安保論争」火に油を注ぐか?

2010年04月24日 | 日記

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普天間が「日米安保論争」火に油を注ぐか?

鳩山が優れた数理物理学で「最適化の理論」でスタンフォード大学の博士号を取得してようと、夢見る戦略家であろうと、現実の政治問題の対処法では多くのドジを踏んでいるとしか思えない。サブプライム問題で行き詰った「金融工学」のノーベル賞受賞学者に似ているのかもしれない。

ただ、それは彼が舛添のように自己宣伝したわけではなく、周囲がそのように評価したに過ぎないのだから、彼の責任ではない。あまりにも出来そうもない普天間海兵隊移設先の決着を「5月末です、トラスト・ミー」だと言うものだから“流石天才一家の首相のやる事は違う”と筆者が勘違いしただけのようである。

明らかに、鳩山首相はぐるぐる考えを巡らした結果、少しでも沖縄県民の負担を減らすのが先決だ。その為に他の県民にも負担を願うしかない方向に考えが傾いたのは事実だろう。地元の合意と米軍の合意、この二つを両立させるギリギリの線が徳之島と辺野古陸上部分散処理だったかもしれない。ただその時に、同時に沖縄米軍基地返還のタイムスケジュールを盛り込むつもりだったのかもしれない。そうして、暫定的措置なので5年間、10年間だけ我慢して欲しいと頭を下げる思いだったかもしれない。

しかし此処に来て、その友愛的発想から生まれた鳩山の考えが脆くも頓挫する状況になっている。日米同盟や日米安保が民主党の基軸だとしても、日米同盟・日米安保の「深化」を標榜する鳩山総理が選んだ道は、何故か本質論ではなく技術論のようである。

ところが基地関連住民は、この鳩山の「海兵隊は沖縄から遠くない処」の言葉に大反発すような声を上げ、大規模デモが行われたり、行われようとしている。 この基地周辺住民の意思表示は鳩山を防衛上の技術論ではなく、鳩山の「深化」を就任当初の日米安保の基本論に立ち戻らせる役割を演じる可能性が出てきた。

徳之島の3町長は、平野にも鳩山にも会いたくもないと基地反対を勇気づいているし、25日予定の普天間飛行場「国外・県外移設を求める県民大会」に遂に仲井真弘多知事までが参加とあっては、技術論で基地問題を解決しようとする鳩山首相の立場は立ち往生となるであろう。

しかし、このような状況は鳩山首相にとって米軍、外務省、防衛省の語る技術論の土俵から基本論の土俵に立ち帰るチャンするを与えられたと考えるべきなのだろう。理屈上、普天間の移設先は日本人にとっては沖縄県内にも県外にも存在しませんということである。先ずは自国民の選択と云うか要望を優先するのが鳩山首相の役目であり、米国の防衛戦略上の海兵隊抑止力問題は米国の軍事的技術論の問題である。仮に、防衛軍事上必要欠くべからざるものであるなら、海兵隊の抑止力は国益に適うものか、国民に提示する重大な義務がある。「日米の重要性を鑑み」等と云う妄言に騙される国民は少なくなっている。

この機会を見失うと、民主党も米国からの圧力に屈するしかない「独立国としての自覚」がない政党であり、自民党・みんなの党或いは色々の新党と何処も変わらないのだな~との印象を持つのではないだろうか。

住民パワーと云うもの、何時もいつも出て来るものではない。一定の豊かさに慣れた日本人が立ちあがるのは稀になったこの時代の沖縄の大規模集会は、鳩山に千載一遇のチャンスを提供しているのである。

このような状況を察して慌てたのが読売新聞だ。以下に引用しておくが、この慌てぶりは、ナベツネがヤバいと思って飛び出したのが、CIA絡みの「キャンベル単独インタビュー」である。米ネオコン集団は実は驚くほど慌てて、再び恫喝戦術に出てきている。それこそ慌てている証拠なのだ、ここを見逃してはいけない。

皮肉なことだが、鳩山由紀夫が普天間問題で「迷走劇?」を繰り広げている内に、日本の一定の国民が「そもそも日米安保って何だっけ?」と云う方向に意識が向きかけて来ている。中には「日米安保ってなに?」と云う素朴な疑問を持つ者も出て来る。その上「安保闘争を思い出す人々」も現れる。 つまり、「寝ていた子を起こす」事態を招きかねない様相に、マスメディアは慌てふためいているという事のようだ。

鳩山政権を揺さぶり、潰そうという試みのメディア戦略が、天に唾する事態を招きかけている。我が国のマスメディアのバックボーンと見られる米ネオコンCIAも見るに見かねて、キャンベルが顔を出す、追っ付けゲーツも顔を出す、ヒラリーも顔を出すかもしれない。10分会見のオバマの処遇とワシントン・ポストの揶揄コラムも「米軍基地反対運動」に連続性を与えたかもしれない。

平和ボケした日本人が「どうして日本に米軍基地があるの?」と云う素朴な疑問を持つ事が安保マフィアにとって最悪の事態だし、覇権国家米国の最悪の事態でもある。しかし、このような事態を招いたのは「鳩山の迷走劇?」ではなく、それを面白おかしく揶揄しまくった日本のマスメディアであり、それを操った米国勢力であることは、紛れもない事実だ。

鳩山がこのような事態を「最適化の理論」で導いたと言われても俄かには信じがたい。(笑)また、以上のような状況が生まれて、鳩山政権が持つかどうかも判らない。ただ、国民の意識を日米安保に向けさせた事実は残る。その後、政局がどのように動くのかは別の話なのだろう。

仙石・前原・菅の最近の挙動不審、小沢の挙動不審(笑)は、この問題で何らかの権力闘争が幕を開くと読んだ結果かもしれない。


≪ 徳之島「構想」より緻密な提案を…米国務次官補
【ワシントン=小川聡、岡本道郎】カート・キャンベル米国務次官補は22日、国務省で読売新聞と単独会見した。
 沖縄の米軍普天間飛行場移設問題で、鹿児島県・徳之島へのヘリコプター部隊移転などを柱とする日本政府案について、 「日本側は、これらを『アイデア』あるいは『構想』と称して提示した」と述べ、正式な移設案とみなしていない、との立場を明確にした。
 そのうえで、「今はもう、精力的に前に進むべき時だ。米国は、部隊の運用面での現実と、政治的制約の2点を踏まえたまじめな提案が日本から出てくれば、真剣に検討する用意がある」と述べ、日本政府が具体的な移設案を早急にまとめて示すよう強く求めた。
 次官補は、日本側が示した案について、「日米の非公式協議でかなり詳細に協議した。米側はこれらにどのような限界があるかを非常に明確に指摘した」と述べ、受け入れ困難だとの見解をすでに日本側に伝えていることを明らかにした。個別案に対する評価については言及を避けた。
 日本側が求める日米間の正式な実務者協議については、「アイデアや構想を議論するために単に会うよりも、具体的で緻密に練られた計画を検討したい」と述べ、現状では時期尚早だとの考えを強調した。
 日米が2006年に合意した沖縄県名護市辺野古沿岸部への移設案については、「最善の道」だと改めて指摘。ただ、同案の実現性については、「一時はあったと考えていたが、今はわからない」との見方を示した。そのうえで、「沖縄県民の支持を得るために、特に日本政府の相当な努力が必要だ」と述べた。
 また、黄海で起きた韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没などで朝鮮半島情勢が不透明さを増していることを踏まえ、海兵隊の沖縄駐留の意義が「強まっている」と強調。「日米には、首脳レベルの対応が必要な、緊急で差し迫った安全保障上の課題が(沖縄問題以外にも)ある。注意が十分に払われていない」と述べ、普天間問題以外の他の重要課題の協議が滞っている現状に不満を表明した。
 一方、12日に行われた日米首脳の非公式会談については、「オバマ大統領は、この状況を解決したいとの願望を非常に明確にした」と説明。「大統領 は首相を信頼し、最も強固な協力関係を維持したいと考えている」と述べた。
 次官補は27日に訪日し、28日まで普天間問題を含む日米関係全般について、政府、民主党関係者と協議する予定だ。(2010年4月23日14時33分 読 売新聞)≫


≪ 「日本切り捨て」時代に=鳩山首相を酷評-米専門家
【ワシントン時事】米保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)のマイケル・オースリン日本部長は22日付のウォール・ス トリート・ジャーナル紙(電子版)に寄稿し、鳩山政権の対米政策を厳しく批判、米国が日本に愛想を尽かして無視する「ジャパン・ディッシング(日本切り捨て)」の時代に突入したと論評した。 オースリン氏は、日米関係はこれまで、貿易摩擦時代の「ジャパン・バッシング(日本たたき)」、対中重視・ 日本軽視を強めたクリントン元政権の「ジャパン・パッシング(日本外し)」など紆余(うよ)曲折があったと指摘した。
 その上で、現在、鳩山政権 は米国に一貫した政策を提示することができず、「オバマ政権からひんしゅくを買い徐々に無視されつつある」と分析。「日本の政治エリートは、米政府内で日本の評価がいかに下がっているかを知れば、日本たたきや日本外しの時代が懐かしく思えるかもしれない」と皮肉っている。
  同氏はまた、「オバマ政権内で日米関係が早期に改善すると考えている者はほとんどおらず、鳩山由紀夫首相が政権の座に就いている間はあり得ない」と非難している。
 さらに、鳩山首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、2度にわたりオバマ大統領に解決を約束したものの、満足できるような解決案を5月末までに見いだせるとは「日米両国でほとんど誰も信じていない」と批判。鳩山首相が事態を転換させなければ日 米関係の大幅後退は避けられないが、「首相はこれまでそうした政治手腕を全く発揮していない」と酷評している。(2010/04/23-11:41)(時事通信) ≫


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