世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

現役官僚の原発の危険を告発した小説「原発ホワイトアウト」 泉田知事は大丈夫か?

2013年09月30日 | 日記
福島原発事故 県民健康管理調査の闇 (岩波新書)
クリエーター情報なし
岩波書店


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●現役官僚の原発の危険を告発した小説「原発ホワイトアウト」 泉田知事は大丈夫か?

 東京電力の新潟県柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働をめぐり、泉田新潟県知事は県民の生命の安全と財産を守るのが県政の役目であると云う立場から、東京電力の再稼働申請に前向きではなかった。東電広瀬社長との面会後のぶら下がり会見でも、容認する姿勢は見えなかった。しかし、急遽26日になって、東電の原子力規制委員会に、同原発の再稼働申請を容認する事を明らかにした。ベントフィルターの設置位置問題や避難計画の安全確保など、泉田知事が再稼働容認しない問題点が解決したとも思えない段階で、唐突な知事の再稼働への姿勢の変更は、様々な憶測を呼ぶことになっている。

 第二の佐藤栄佐久氏(前福島県知事)になる恐れはないのか?と云う質問に、知事は「ありますね」と答えた事などから、特捜部のターゲットにされる恐れが生じた為ではないかとか、各種週刊誌があることない事繋ぎあわせ、松田賢弥風味の記事を飛ばされる恐れが出たからなのか、大金を受け取り寝返ったとか、もう目茶苦茶な憶測が飛び交っている。事実関係はある程度知ると、泉田知事が、やんやの催促から身を交す便法として、住民の安全に配慮しようとしない規制委員会に、意図的な挑戦状を突きつけた可能性もある。泉田知事が出した容認の条件を、東京電力の新潟県柏崎刈羽原発が満たせる可能性はゼロに近い事実だ。

 10月6日号の「サンデー毎日」には、検察庁が泉田知事をターゲットにした、と云う記事が掲載されている。記事の事実確認は難しいが、地検特捜部関係者のコメントとして、泉田知事の周辺調査は行っている。立件できれば御の字だけど、出来なくても圧力を感じさせることで、原発に対する姿勢を、軌道修正させる助けにはなるだろう、と答えたとされている。検察機構の腐れ度は、今や国民の常識になりつつあるが、公権力と云うものが、既存勢力の保持の為だけに作用しているのだとすれば、体制批判な人々は、力があればある程、存在感が目立てば目立つほど、公権の濫用で踏みつけられる事になる。

 大坪元大阪地検特捜部長の大阪高裁判決(有罪)も、検察のトカゲのしっぽ切りであり、裁判所も同様に、既存勢力の保持の為だけに作用している。何もかにも、日本と云う国は、統治権力やシステムの改革を否定する、歪んだ見せかけの民主主義が根づいた国家になれ果てたようである。ところで、面白い小説が講談社から発売されている。この9月11日に発売された本なのだが、3週間足らずで、多くの書店やネット販売で「品切れ」、予約販売状態になっている。

 小説は若杉冽氏が著したもので「原発ホワイトアウト」(講談社)だ。帯タイトルには【現役キャリア官僚のリアル告発ノベル:原発はまた必ず爆発する】と衝撃的文章が目立っている。
 本の内容紹介には【キャリア官僚による、リアル告発ノベル! 『三本の矢』を超える問題作、現る!!再稼働が着々と進む原発……
 しかし日本の原発には、国民が知らされていない致命的な欠陥があった!この事実を知らせようと動き始めた著者に迫り来る、尾行、嫌がらせ、脅迫……
 包囲網をかいくぐって国民に原発の危険性を知らせるには、ノンフィクション・ノベルを書くしかなかった!】となっており、平和ボケした日本の病巣が露わにされているようだ。

 目次に目を移すと、第1章 選挙の深奥部、第2章 幹事長の予行演習、第3章 フクシマの死、第4章 落選議員回り、第5章 官僚と大衆、第6章 ハニー・トラップ、第7章 嵌められた知事、第8章 商工族のドン、第9章 盗聴、第10章 謎の新聞記事、第11章 総理と検事総長、第12章 スクープの裏側、第13章 日本電力連盟広報部、第14章 エネルギー基本計画の罠、第15章 デモ崩し、第16章 知事逮捕、第17章 再稼働、第18章 国家公務員法違反、終章 爆弾低気圧となっており、リアルタイム陰謀小説としても、大いに関心を抱くものになっている。作品の文章等の筆力については判らないが、テーマだけでも買いたくなる小説である。

 まさか、講談社に何らかの圧力が掛かり、増刷を中止するとは思えないのだが、AMAZONや幾つかのネット販売では品切れ、予約受付になっている。初版で何冊印刷したか知らないが、このような小説が、ここまで売れるとは、著者も講談社も嬉しい誤算だったに違いない。出来るだけ早い増刷が実現するのを待ちたいものだ。しかし、現在の安倍ファシズム政権にしてみれば、許し難い小説であり、検察、原発マフィア、経産省、文部省、総務省にとっても、不愉快な小説なのは間違いない。出来る事なら「発禁宣言」してしまいたいだろうから、今後も講談社の踏ん張りに期待したい。以下に、田中龍作氏のこの小説に関するブログがあったので、紹介引用しておく。

≪ 「新○県知事、逮捕」 現職官僚・告発小説のリアル
 現役キャリア官僚が書いたとされる『原発ホワイトアウト』(著・若杉冽=講談社)が話題を呼んでいる。サブタイトルは「原発はまた必ず爆発する」。  原発という甘い蜜に群がる経産省、電力業界、政界の内情が赤裸だ。さすが「権力の現場」に詳しいキャリア官僚が書いたと思わせる場面が随所に登場する。いま永田町や霞が関では“犯人捜し”が行われているそうだ。
  あらすじ―
 電力業界全体が外部(関連会社)に発注する金額の合計は5兆円にものぼる。関連会社は電力会社の指示にしたがって政治家のパーティー券をさばくだけで相場より15%も高い価格で事業を受注し続けることができる。割高の事業コストを支えるのは「総括原価方式」だ。
 政治家を資金面で支えてきた電力業界だが、フクシマの事故をうけ全ての原発は停止したままだ。このままだと電力会社の赤字は膨らみ政治家の活動資金も細る。
 政と官はあの手この手で原発を再稼働できるような体制に漕ぎ着けた。ところが再稼働に待ったをかける人物がいた。新崎県知事の伊豆田清彦だ。新崎県は関東電力の新崎原発を抱える。
 何としてでも新崎原発を再稼働させたい保守党商工族のドンとエネ庁次官は、伊豆田の失脚を画策する。総理と検事総長の宴席を設け、総理に「エネルギーの安定供給は国の根本ですから」と言わせるのだった。
 「小泉内閣時代は小泉首相の政敵6人が葬られている…」作者(若杉冽)は元参院議員平野貞夫氏の著作『小沢一郎完全無罪―』をひもとく。そして「政権と検察は一心同体なのである」とする。
 検察が動き伊豆田知事は嵌(は)められる。新崎県が経理システムを発注した「藤ソフト」が見返りとして、伊豆田知事の義父が経営するソフト会社「ライフ」にシステム開発を割高な金額で発注した、というのだ。
 システム開発の金額などあってなきに等しい。そこを「割高」として付け込むところがいかにも検察庁らしい。「逮捕ありき」なのだ。
 知事就任前「ライフ」の取締役をしていた伊豆田は収賄の疑いで逮捕される。 この小説にも佐藤栄佐久・前福島県知事の逮捕劇が出てくる。実弟の不正土地取引に絡んだとされ、栄佐久氏は収賄の疑いで検察庁に逮捕される。収賄額はゼロ円という摩訶不思議な汚職事件だった。
 福島原発のプルサーマル計画に反対していた栄佐久知事は、東電の事故隠しにも敢然とした態度で臨んだ。それゆえ小説では関東電力(東電がモデル)が実弟の不正土地取引を仕込んでいる。
 伊豆田清彦知事も佐藤栄佐久知事も、踏んではならない東電という虎の尾を踏んだのである。
   ~原発をテロリストが襲った~
 権限を引き継いだ副知事は新崎原発の再稼働を認める。だが大雪の日、テロリストが高圧送電線を吊った鉄塔をダイナマイトで破壊する。新崎原発は電源を喪失した。
 外部電源車が置かれている高台には大雪のため近づけない。新規制基準では「外部電源車を各原発に配置すること」とした以上、ヘリで電源車を運ぶ方策を別途講じているはずもなかった。海から運ぼうにも大シケで岸壁に近づけない。
 原発は あれよあれよ という間にメルトダウンした。格納容器の圧力は高まる。格納容器の爆発を避けるにはベントする他ない。ベントが始まり住民は逃げ惑う…

  発電所内は そこそこ の警備体制が敷かれているが、送電鉄塔がある場所は無防備だ。新規制基準はテロリストの襲撃を想定していない。全電源を喪失した場合、復水器で冷やせるのはわずか数時間である。メルトダウンは簡単に起こりうる。住民の被曝は避けられないのだ。
 「(新)規制基準は安全基準ではない」。新潟県の泉田裕彦知事は繰り返し説く。だが政府も東電も泉田知事の警告に耳を貸そうとしない。 ≫(田中龍作ジャーナル)

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