世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●野党が政権政党になるのは10年早い 小沢さん、急がずに

2019年01月02日 | 日記
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★ 謹賀新年 ★

●野党が政権政党になるのは10年早い 小沢さん、急がずに

以下は、「琉球新報」の元旦の社説だ。仮に、読む機会のある日本人がいたら、ネトウヨさんを除けば、大多数の人々は心を痛めるか、眉を顰めると云う二通りになるだろう。日本政府は、内閣、自民党、日本の権力的地位にいる人々にとっても都合の悪い日本人への叫び伴う挑戦状と言えるだろう。しかし、そこに書かれている、“日本の民主主義が本物か”と云う問は、根源的声でもある。つまり、民主主義そのものが、本物などないと云うことを指摘している可能性さえある。

民主主義が、理想的な政治体制であったとしても、その理念や原理原則を誠実に守り実現できたことは、世界中調べてみても皆無だ。つまり、独裁制や封建制や国家主義と云う政治制度は容易に実現できる。しかし、我々が平気で口にする、「民主主義」を“自分だけ、今だけ”と云う世の中で“金だけ”を共通項にして、日々を繰り返す民衆に、突如、理念を要求するのだから、冷静に考えれば、実現できるわけがない。更に、その民衆の最大公約の最大幸福を実現すると云う約束で、議会で選べれた権力を得た政治家が、民衆と隔絶して、民主主義の理念を追求したら、ある日、民衆からリンチされているかもしれない。

民主主義が、まったく成り立たないと全否定する積りはないが、コモンズと思想を民衆が持っていると云う前提なしには、この政治制度は成り立たない。民衆にとって、社会を構成する上で、幾つかの重要な要素が共通である必要性は欠かせない。しかし、1億とかの民衆の社会において、共通のコモンズを見出すことは非常に困難だ。民衆のほとんどが、米農家であるとか、漁で生計を立てているとか、そういう単一的共通項がある場合には、民主主義が成り立つ要素はあり得るが、現代社会の共通コモンズがゼロに等しいのだから、このような政治理念は妄想である。ゆえに、似非民主主義を演じざるを得ない。

複雑化した社会では、三権分立も機能せず、実質的経済の低迷する世界では、“今だけ、金だけ、自分だけ”が、あらゆる分野で横行し、目の前の椅子取りゲームに奔走する。椅子を与えられなかったもの、はじめから椅子取りゲームに参加させられなくなった者らは、半径1キロの世界で、また、権力者と同じ思考で、“今だけ、金だけ、自分だけ”に邁進する。安倍晋三は、“1年先だけ、地位だけ、お友達だけ”だから、民衆よりは上等だと自認している。

沖縄の琉球王朝と係累を持つ人々から見れば、日本政府の沖縄への野蛮な対応は、あまりにも理不尽なものに思えるのは当然だ。どこかで、本土に住む日本人は、沖縄に対して、現地人(●人)視している傾向がある。たしかに、沖縄の人の時計はゆっくり回っているような印象は受ける。しかし、その感覚がマイナスになるのは、都会生活においてであって、地方においては、沖縄も、九州も、東北も変わりない。しかし、知って欲しいが、本土でも、民主主義は機能していない。多分、民主主義を責めても無駄に思える。

ただ単純に、歴史的事実と、現在の差別、そして基地なき沖縄のビジョンを旗印に、世界に向けて情報を発信する機能の充実を考えた方が良い。日本の民主主義は、1990年代で消えている。そこからは、似非民主主義だ。日本だけではなく、世界の民主主義国家全体がソ連邦の崩壊で、その理念を堅持する意欲を失った。社会主義と云う理念と対立する緊張関係を失った理念は、脆くもほころびを見せ、日ごと夜ごと、崩壊の方向に向かっている。今後、AI等の発達も加わり、どんな政治体制が世界を席巻するのか、チャーチルの民主主義も風前のともし火だ。


≪ 新年を迎えて 日本の民主主義は本物か
 平成で最後の新年を迎えた。2019年は沖縄、ひいては日本の民主主義の在り方が問われる年になる。県民の圧倒的多数が反対する中で、米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う新基地建設を政府が強行しているからだ。
 このままだと、強権によって地方の民意を押しつぶす手法が、いずれ沖縄以外にも波及していくだろう。政府の暴走に歯止めをかけなければ将来に禍根を残す。
 今年は1879年の琉球併合(琉球処分)から140年になる。沖縄を従属の対象として扱う政府の姿勢は今も変わっていない。
 琉球王国は1609年に薩摩に侵攻されて以降、その支配下に置かれたが、明、清の冊封を受けた国家としての地位を保っていた。明治政府は1872年、一方的に琉球藩とし国王を藩王とする。
 これに先立ち、大蔵大輔・井上馨は「清(中国)との関係が曖昧なまま数百年過ぎたが、維新の今日においてはこのままではいけない。皇国の規模を拡張する措置があってもいい。その際、威力で奪う行為はよくない。よってかの酋長(しゅうちょう)(王)を近いうちに招き、不臣(不忠不義の臣)の罪を厳しくとがめ、その後に版籍を収めるのがいい」と建議している。
 琉球国王を「酋長」とさげすみ、併合の理由として「不忠不義の罪」を一方的にでっち上げる提案である。建議は採用されなかったが、琉球併合の論議の起点となった。明治政府が沖縄をどう見ていたかがよく分かる。
 辺野古での新基地建設の強行は、日本から切り離された1952年のサンフランシスコ講和条約発効、県民の意に反し広大な米軍基地が残った日本復帰に続く、第4の「琉球処分」にほかならない。
 沖縄は去る大戦で本土防衛の時間稼ぎに利用され、日本で唯一、おびただしい数の住民を巻き込んだ地上戦が行われた。住民のおよそ4人に1人が犠牲になっている。
 県民が望むのは平和な沖縄だ。米軍基地の存在は取りも直さず有事の際に攻撃目標になることを意味する。少しでも基地の負担を減らしてほしいと要求するのは当然だ。
 政府は仲井真弘多元知事による2013年の埋め立て承認を錦の御旗に掲げる。だが同氏は「県外移設を求める」と公約していた。大多数の県民の意向に反する決定だったことは明らかだ。その後の2度の知事選で新基地反対の民意が明確に示された。
 強引な国家権力の行使に脅威を感じているのは沖縄の人々だけではない。昨年12月の共同通信全国電話世論調査で56・5%が移設を進める政府の姿勢を「支持しない」と答えたのは、その表れではないか。
 沖縄の人々の意思を無視して強権を発動する政府の態度は一貫している。政府に問いたい。日本の民主主義は見せかけなのか。いま一度立ち止まってよく考えてほしい。
 ≫(琉球新報2019年1月1日付社説)


次にひと言加えておきたいのが、野党が政権交代を目指すと云う意欲の件だ。その政権交代のキーマンは、枝野幸男と志位和夫と小沢一郎の三人だと考えている。政権交代に、最も意欲的なのは小沢一郎だが、彼は、自分の年齢のことも考慮すれば、数年で政権交代を目指そうとしているようだが、筆者は、それはやめた方が良いと考えている。当面は、政権与党を政党に批判する一定の勢力を目指すべきで、政権など掴むべきではないと考えている。

仮に、安倍首相が、株価の低迷で内閣支持率が大きく下がれば、捨て身になって夏の参議院選挙を衆参W選挙に出てくるかもしれない。この場合、ウッカリすると投票率が70%近くなり、自民党を過半数割れに追いこむことも考えられる。しかし、その状況を巧みに捉え、連立政権を組むなどは、もっての外である。今の野党勢力の政治家に、喰い散らかした日本の最低限の民主制度を回復させる力量はない。安倍政治のツケを、次期政権はモロに被るのだから、自民党に政権を続けさせるべきだ。

アメリカの政治は今後、混乱の一途を辿るだろうし、EUロシア中国の動きも、流動的だ。最大限の混乱が起きるのは必須なのだから、アベノミクス異次元緩和の副作用も、自民党に関与させて、その難局に当たらせるべきである。官僚の質も大いに劣化しているし、検察の陰謀も渦巻く。無論、裁判所も反乱分子になり得るのだから、最低でも5年は、政権を奪取できる議席を持っていても、政権の座に就くべきではない。

非常に消極的政治論で愉快ではないが、行政府(内閣)と立法府(議会)の間に緊張感を持たせ、議席数と云う刃物を突きつけて、自民党内閣に正当な批判を加え、より正当な政治に向きを変えさせるように指導すべきだ。民主主義の政治には、政治を糺す、的確な批判が議会で行われるべきで、それを当面の野党の役割と心得るべきだ。敵に塩を送るような流れで、政治の修復が一定程度目途がついた上で、次なるフェーズとして、政権政党をめざすべきだろう。間違っても、安倍政治の副作用の修復に明け暮れる時期に、政権など握るべきではない。


 ≪小沢一郎氏3度目政権交代は「できる」/新春に聞く

<さよなら平成 新春スペシャル1> 今年4月30日、天皇陛下の退位に伴い、平成の時代に幕が下りる。日刊スポーツでは、平成の世を振り返る社会面連載企画「さよなら平成」の新春特集を3回にわたってお届けします。第1回は、小沢一郎自由党共同代表(76)のインタビュー。1993年(平5)、小沢氏らの自民党離党を機に55年体制が崩れ、平成の日本政治は大きく動き始めた。2度の政権交代に関わった小沢氏は、「平成は次の時代への過渡期だった」と振り返り、新しい御代(みよ)で、3度目の政権交代は「できる」と力を込めた。【聞き手=中嶋文明、中山知子】

-小沢さんの自民党離党を機に、平成の日本政治は大きく変わりました

小沢氏 常に政権交代の可能性がある、国民が政権を選ぶことができる、そういう議会制民主主義を、日本に定着させないといけない。これは政治家になった当初からの私の目標です。それまでは、ほぼ半世紀、自民党中心の保守系の政権が続きました。近代民主主義国家では起こりえない現象で、日本にも本当の民主主義を定着させないといけないという思いで、あえて自民党を離党しました。 その後、細川政権、民主党政権と2度、自民党政権を倒して野党政権をつくりました。残念ながら、期間が短かったというだけではなく、政権交代可能な議会制民主主義の定着という面からいうと、まだほど遠い状況です。私の思い描いたようなテンポでは進んでいませんが、考えてみれば、自民党の1党政権が半世紀続いた中で、すぐに変えることは無理な話です。日本で、わずか30年の間に2度政権を交代させたということをもって、平成は、それなりに意義のあった時代だと思っています。

-平成をどう振り返りますか

小沢氏 次の時代へのプロセス、過渡期だったと思います。細川政権は8カ月、民主党政権は3年3カ月でしたが、国民の頭の中に、自分たちの1票で政権を代えることできるという意識が、確実に植えつけられたと思います。その後、野党がバラバラになり、約70%の有権者が投票した09年の選挙と比べると、その後の3回は約50%の投票率という状態でした。2000万人が投票所に足を運ばなかったことになります。国民の皆さんには、自分たちの手で新しい民主主義の時代をつくるという思いをもう1度強く持っていただきたい。 新しい御代が始まると、すぐに参院選があります。衆参ダブル選挙も十分に可能性があると思います。そこで何とか、3度目の政権交代への道筋をつけたいと思っています。

-細川政権、民主党政権が短期間に終わったのは、なぜでしょうか

小沢氏 細川さんの辞任について直接的な原因は、私にも分かりません。ひとえに、細川さんの個人的な理由だったのではないでしょうか。民主党政権は、初めて本格的な政権を取ることができたわけですから、もう少し勉強して自分自身を磨き、政権運営を行えばよかったと思います。

-小沢さんが主導した小選挙区制の導入は正しかったと考えますか

小沢氏 小選挙区制だったから政権交代ができたのです。中選挙区制では絶対にできません。いわゆる「死に票」が多く出るという意味でマイナス面はありますが、政権をその都度、国民の意思で代えられるという意味ではいちばん勝(まさ)っていると思います。

-30年の間、さまざまな党をつくってきました。「壊し屋」といわれることに思うところはありますか

小沢氏 私の目標はただ1つ。この国に議会制民主主義を定着させることです。その筋道を通すため、実現するためにはどうすればいいか。この1点で私はこれまで政治行動をしてきました。結果として党が変わったことはそのとおりですが、いつの世も新しい時代は、古い時代を壊さないとつくることができません。明治維新も、旧徳川幕藩体制を壊さないとできませんでした。アンシャンレジーム(旧体制)を壊さないと新しい体制ができないのは、当たり前のことです。

-自由党と国民民主党の「合流」論もあります。野党結集は広がりますか

小沢氏 立憲民主党の枝野幸男代表が「OK」と言えば、みんなが1つになれると思います。党の合併がだめなら、党を解散して入ることも構いません。いろいろと問題があってもウイングを広げないと、過半数の票は取れません。自民党は、中で勝手なことを言っていても、権力のもとでは1つになっています。私はよく、自民党のあの「したたかさ」を見習うように言っています。

-権力への執念ですか

小沢氏 「権力を取る」ことは、悪いイメージでとらえられることが多いですが、国民に訴えていることを実行するために、権力の奪取が必要なのは当然のことです。

-今後の活動について

小沢氏 もう1度、政権交代ができれば、国民自身が「自分たちの力でまた政権をつくることができた。これが民主主義だ」と意識できると思います。矛盾を抱えながらも権力に執着していた自民党は、政権交代が続くと、いっときの間、バラバラになるでしょう。私は「自民党がいらない」と言っているのではありませんが、今のいいかげんさを少したたき直した方がいい。新しい自民党ができて、その間に野党も政権、政治とは何かを学び、きちんとした政党になることで、ちょうどいい2大政党になるのではないでしょうか。

-政権交代はできますか

小沢氏 できます。もう1度、政権交代を実現したら、次の世代にたいまつを引き継ぎたいと思います。  ≫(日刊スポーツ)



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