世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●米国、イスラエル、イラン、北朝鮮、韓国、日本、中国、ロシア

2018年02月12日 | 日記



戦略の地政学 ランドパワーVSシーパワー
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沖縄 憲法なき戦後
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日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書)
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●米国、イスラエル、イラン、北朝鮮、韓国、日本、中国、ロシア


北朝鮮の平昌オリンピックにおける“ほほえみ外交”のお蔭で、米朝危機が緩和したような雰囲気になっているが、こういう、忘れた頃にやってくるではないが、オリンピック終了後の米朝関係、日米韓の関係、韓国北朝鮮の関係、日韓関係‥などは、北朝鮮の背後でおっとり刀で構える、中国やロシアも巻き込み、複雑な温度差を伴って、ギシギシと音を立てるに違いない。

二本目の記事で紹介しているように、イスラエルとイランは、シリア、レバノンを巻き込み、既に、幾つかの戦闘を行っている。無論、イスラエルの後ろにはアメリカが控えているわけだが、現時点は口先介入の領域に居る。しかし、シリア・アサド退陣を画策して失敗に終わったアメリカ側は、イスラエルやトルコを巻き込み、再挑戦する動きを見せている。

ウクライナ情勢にも目が離せない。ロシアにまんまとクリミア半島を奪われ、ウクライナ東部も、ウクライナ政府の行政権が及ばず、実質ロシア化している。つまり、ユーラシア系の大陸において、アメリカの影響力は、裏方に回っているので、イスラエルとサウジアラビアとウクライナ、トルコという按配で鍔迫り合いをしているのだが、直接介入に近いロシア、イランの勢力に追い返されているのが現状の事実関係と言えるだろう。

そんな中、アメリカは朝鮮半島においては、裏方ではなく、表舞台に立つと云う前提で、日本などでは語られているが、ユーラシア大陸の半島でだけ、直接介入すると云う話は、どこか奇妙だ。田岡氏の以下のコラムを読む限り、日本の北朝鮮有事のミサイル防衛システムは、焼け石に水のようだ。それでも、ないよりはマシでしょうというのが政府の考えなのだろう。いや、日米同盟維持の為のランニングコスト、それプラス、米国製武器の購入という現実へのエクスキューズなのだろう。

どう考えても、北朝鮮が本気で米国にミサイルを撃ち込むとは思えない。彼らが得をする理屈が成り立たない。韓国も同様に、朝鮮戦争を再開して得るものはない。アメリカはどうだろう。北朝鮮危機を煽れば煽るほどに、日韓両国に、アメリカの武器を売ると云う商売が成り立つ。その取引は、売り手の言い値なのだから、こんな美味しい商売は滅多にない。朝鮮半島で火が吹けば、最終的に両国は疲弊して、武器売買の顧客ではなくなる。逆に、経済的に支援しなければならない国家になってしまう。見離せば、朝鮮半島と日本は、中国とロシアの草刈り場になる。

つまり、アメリカも北朝鮮を攻撃して得るものは皆無に近い。万が一の憂いを失くしたいからといって、相手国(北朝鮮)がミサイルを撃つ気がないのに、攻撃を仕掛けるのは荒唐無稽な話だ。状況によっては、韓国、日本がボロボロになり、その両国を、戦後復興支援のために、予算を回すほどアメリカ経済は強力ではなくなっている。かといって、中国やロシアの草刈り場にはしたくない。つまりは、現状維持が最高の適温状態と考えるのが論理的。

世界中で危機を煽り、軍産複合体の食欲を満たす。これが、アメリカと云う国のアホ臭いほど単純な戦略だ。アメリカにしてみれば、米韓同盟、日米同盟の範囲で、韓国や日本が北朝鮮と戦火を交えることを否定はしないが、自ら参加することは絶対にない。ただ、韓国の文大統領は南北朝鮮の融和に酷く親しげなわけで、アメリカの思惑は幾分狂ってきている。そんな事情を忖度したのか、安倍首相は、文大統領に、朝鮮半島危機を維持するように、米韓軍事演習を強要したのだが、国際的な恥をかいたようである。

ただ、イスラエルとイランの戦火が拡大した場合、その延長線上で、北朝鮮の動き、アメリカの動きに大きな変化が生まれることもあり得るのだろう。安倍政権の中には、そうなることを望んでいるか、想定している人々が存在することは事実で、相当にリスクは抱えている。日米同盟と集団的自衛権の行使を要求されてしまえば、日本政府は、自衛隊員の死活問題を、意味なく動かしてしまうだけの性格を有しているので、我が国の危機は安倍政権の集団的自衛権の行使勢力の中にあるのだろう。戦争を知らない世代の時代は、危険と隣り合わせだ。


≪ 米朝危機のチキンレース 日本の「万全の態勢」は気休めか
 挑発が繰り返される米朝危機だが、このチキンゲームは冷静に見たほうがいい。日本政府が喧伝する「万全の態勢」もちょっとおかしい。
 8月21日から31日にかけ行われている米韓合同演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」に対抗して、北朝鮮がグアム島に弾道ミサイルを発射し、米国が北朝鮮に報復攻撃を加えて戦争になるような話が日本のメディアに多い。だがその公算は低い。
 第一にこの演習は3月、4月に行われた「フォール・イーグル」のように31万人の大兵力や、多数の艦艇、航空機を動員した「実兵演習」ではない。もっぱらコンピューター上の指揮、通信演習にすぎない。 ●グアム領海外を狙う
 実兵演習だと、それを装って兵力を集中し、突然攻撃することもありうるから、北朝鮮が脅威を感じるのも当然だが、コンピューターゲームのような演習に対抗して米国領のグアムに向け弾道ミサイルを発射、開戦するのはあまりにも非合理だ。
 第二に、北朝鮮が発表したグアム島へのミサイル「包囲射撃」はグアム島自体は狙わず、30ないし40キロ沖、島から12海里(22キロ)の領海外に4発を落下させる、としている。米軍基地を狙わず、海に落とすなら日本海への発射と同様、弾頭をつけず、威嚇をはかる気だろう。
 米国要人たちは「米国が攻撃されれば反撃する」との方針を示しているが、弾頭がないミサイルが領域外に落下したのに対し、米国が北朝鮮を攻撃すれば、空砲に対して実弾で応戦するような形になる。米軍は2013年からグアムにミサイル防衛用の「THAAD(サード)」ミサイル(射程200キロ、最大射高150キロ)1個大隊(8連装発射機が定数で6基)を配備しており、これによる迎撃は行うだろう。
 第三に、米国の軍首脳部は北朝鮮との戦争に極めて慎重だ。1994年に米国は北朝鮮の原子炉などへの航空攻撃を検討したが、在韓米軍は「それを行えば朝鮮戦争の再開となる。最初の90日で米軍に5万2千人、韓国軍に49万人の死傷者が出て、民間人を含むと死者は100万人」との損害見積もりを提出、米国は攻撃をあきらめた。
 今日の状況は23年前に比べ、はるかに厳しい。ソウルから約40キロの南北境界線の北側には大規模な地下陣地が築かれ、トラックに載せた22連装、射程60キロのロケット砲約350門や長距離砲が配備され、人口1千万人(首都圏だと2500万人、韓国の人口の半分)のソウルを「火の海」にする構えを示す。
 ●攻撃目標の位置は不明
 もし米韓軍の攻撃で北朝鮮が崩壊に瀕せば、自暴自棄になった北朝鮮が韓国、日本の軍事拠点や首都に対し、核ミサイルを発射する可能性は高い。報復攻撃力を示して相手に攻撃をさせない「抑止戦略」は相手の理性的判断を前提としており、「死なばもろとも」の心境になった相手には効果がない。
 米軍、韓国軍が一挙に北朝鮮の核・ミサイルを全て破壊するのは至難の業だ。偵察衛星は約90分で地球を南北方向に周回し、各地上空を1日約1回、時速約2万7千キロで通過する。固定目標は撮影できるが、移動式の発射機に載せ、山間部のトンネルに隠れているミサイルの詳しい位置をリアルタイムでつかむのは不可能に近い。
 赤道上空を約3万6千キロの高度で周回する静止衛星は、地球の自転速度と釣り合って常時監視ができるが、その距離ではミサイルは見えず、発射の際に出る赤外線を感知できるだけだ。
 無人偵察機を数機北朝鮮上空で常に旋回させれば、ミサイルがトンネルから出たところを撮影できるとしても、内陸の上空で旋回していれば旧式の対空ミサイルでも簡単に撃墜される。目標の位置が確実に分からなくては攻撃はできないのだ。
 朝鮮戦争が再燃すれば、北朝鮮はもとより、韓国も大打撃を受け、一時的には南北共倒れ状態になりかねない。仮に日本に戦火が及ばなくとも、風向きにより放射性降下物が飛来しそうだ。韓国では戦乱で経済が大混乱し、残留放射能を恐れる大量の難民が日本にも押しかければ、日本はその帰国をはかるため、統一韓国の復興に資金提供など莫大(ばくだい)な寄与を迫られることも起こりそうだ。韓国には米国民間人約20万人が住み、400人乗りの大型旅客機で500便にもなるから、事前の避難も容易ではない。
 米国防長官マティス海兵隊大将(退役)や安全保障担当補佐官のマクマスター陸軍中将らが「外交的解決」を常に強調するのは現実的な知将らしい姿勢だ。
 ●警報出るのは落下の後
 日本はミサイル防衛にすでに約1兆8千億円を費やした。海上自衛隊の「こんごう」型イージス護衛艦4隻に加え、より新しい「あたご」型2隻も近くイージス搭載になる。イージス艦が搭載している「SM3ブロック1A」ミサイルは射程約1千キロ、最大射高約500キロと推定される。北朝鮮から日本に向かうミサイルを軌道の頂点付近(高度200キロ以下)で速度が落ちたところを狙う。
  「SM3ブロック1A」は1発16億円もするから、イージス艦は各8発しか搭載していない。不発や故障もあるから1目標に2発ずつ発射するのが一般的で、4目標にしか対処できない。この後継として日米で共同開発した「SM3ブロック2A」は射程2千キロ、射高1千キロに達する。グアムやハワイを狙う中距離ミサイルに対処するのが当初の目的で、「集団的自衛」の最たるものだ。1発30億円はしそうだ。イージス艦のミサイル換装や、日本列島をカバーするための陸上配備の「イージス・アショア」(約800億円)は2セット必要で、ミサイル防衛経費はさらに膨張しそうだ。
 イージスが撃ち漏らした弾道ミサイルは航空自衛隊の「パトリオットPAC3」(発射機34輌に各4発)で処理することになっているが、射程は20キロ以下でそれぞれ1地点しか守れない。射程を22キロにするものを発注しているが、日本のごく一部しか守れないのは変わらない。
 北朝鮮がグアム周辺にミサイルを発射するのに備え、PAC3が島根、広島、愛媛、高知の4県に展開したが、最大射高が15キロだから、日本上空で高度約400キロに達する「火星12」に届かない。「故障して日本に落下する場合に備える」と説明するが、故障して不規則な飛行をするミサイルの未来位置を計算するのは困難で、政府が「万全の態勢を整えている」と言うのは気休めか、ミサイル防衛の宣伝にすぎない。
 全国瞬時警報システム「Jアラート」の伝達訓練は8月18日に202市町村で行われ、住民の避難訓練をする自治体もある。総務省は「ミサイル発射後の4分で警報が出る、北朝鮮から日本に来るミサイルは7、8分で落下するから、その間に強固な建物などに隠れろ」と言う。だがこれまで発射の4分後に警報を出せたのは昨年2月7日に北朝鮮が「テポドン2」で人工衛星を打ち上げた際だけだ。発射の時間帯や軌道は予告されていたから、それが可能だったが、無通告で行った度々のミサイル発射実験では、Jアラートは全く役に立たなかった。実戦では相手がミサイル発射を予告してくれることはない。海上保安庁が船舶に出す航行警報は今年7月28日にはミサイル発射の9分後に出て、これが最短記録だ。これ以外は発射の10分以上後、ほとんどはミサイルの落下後に出された。
 もっとも狙われそうな米軍基地に同居している海上自衛隊の部隊は避難訓練をしていない。北朝鮮と距離が近すぎて、避難訓練をしても無意味だからだ。
 自衛隊もやらないような訓練を国民にさせるのは、第2次世界大戦末期の日本政府がB29の爆撃や米軍の上陸作戦に対抗するため、バケツリレーや竹槍の訓練をさせたのに似てきた。
 ≫(AERAdot:AERA 2017年9月4日号軍事評論家・田岡俊次)


≪イスラエル、イランと一触即発
戦闘機撃墜受け報復連鎖
【カイロ=飛田雅則、アンカラ=佐野彰洋】敵対関係にあるイスラエルとイラン間の緊張が高まっている。10日、イランが支援するシリアのアサド政権が自国を空爆したイスラエル軍機を撃墜した。イスラエルは報復として追加空爆に踏み切った。イランの影響下にあるレバノンのイスラム教民兵組織ヒズボラも巻き込んだ大規模な衝突に発展する懸念があり、中東情勢を一段と不安定化させかねない。
 イスラエル側の説明によると10日、シリア領内からイランの無人機がイスラエル領空に侵入し、同国の攻撃用ヘリコプターがこれを撃墜。その後、無人機侵入への報復措置としてシリア領内のイラン施設を空爆したF16戦闘機の1機がシリアの地対空ミサイルシステムの攻撃を受け、イスラエル北部に墜落した。
 イスラエル軍はこれまでもシリア領内でイランやヒズボラが関係する軍事施設などを空爆してきたが、撃墜されるのはシリア内戦が始まった2011年以降初めて。パイロット2人は脱出し救助されたが、1人は重傷という。
 これを受け、イスラエル軍はシリア領内の同国とイランの軍事施設12カ所を空爆。シリア人権監視団(英国)によると、アサド政権軍の兵士ら少なくとも6人が死亡した。イスラエルのネタニヤフ首相はイランとシリアの攻撃を「侵略だ」と非難し「主権と安全を守るため必要なあらゆる措置を講じ続ける」と強調した。一方、シリアのアサド政権はイスラエルの空爆を「テロ行為だ」と強く批判した。

 

 

  イランとの対立を深めるトランプ米政権は今回の局面でも親イスラエルの姿勢を鮮明にしている。米国務省のナウアート報道官は声明で「自らを守るイスラエルの主権を支持する」と表明。「イエメンからレバノンまで地域のすべての人を危険にさらす」とイランを非難した。
 アサド政権の後ろ盾のイランも対決姿勢を崩していない。AFP通信によると、イラン外務省の報道官はイスラエル側の主張を「嘘に頼っている」と否定。シリアには自衛の権利があると強調した。
 アサド政権を支える一方、米国やイスラエルとの関係も重視するロシアのプーチン政権は地域の緊張の高まりに危機感を強めている。プーチン大統領は10日、ネタニヤフ氏との電話協議で、新たな対立を招く行動を避けるよう迫った。
 11年に始まったシリア内戦はイランやロシアが支援するアサド政権と、サウジアラビアなど湾岸アラブ諸国が支援する反体制派、過激派組織「イスラム国」(IS)の三つどもえの戦いが続いてきた。17年10月にISが首都としてきたシリア北部ラッカが陥落。IS掃討作戦はほぼ終了した。
 一時は劣勢にあったアサド政権はロシアとイランの軍事支援で盛り返し、現在は優位にある。内戦を機にイランはレバノンのヒズボラをシリアに送り込み影響力を拡大。ゴラン高原周辺などシリアとイスラエルの国境付近でも軍事拠点を築いてきたとされ、イスラエルは危機感を募らせる。
 「新たな戦略的局面の始まりだ」。イスラエルと過去に戦火を交えたヒズボラは10日、イスラエル軍機の撃墜を受け、シリアやレバノン上空におけるイスラエルの優位性が低下したとの認識を表明した。
 今後、イスラエルとイランの対立がさらに深まれば、欧米などがイランと結んだ核合意に影響する可能性がある。トランプ米大統領は合意の修正を求めており、5月に控える対イラン制裁再発動の是非を巡る判断に影響する可能性もある。
 世界の原油輸出の半分近くを担う中東における新たな緊張は世界経済にとってもリスク要因となる。米株式相場の急落で揺れる投資家心理の悪化に拍車を掛ける恐れもある。
 ≫(日本経済新聞)

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