世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●我が国は、文化的最低限度の生活も保証できなくなったのか?

2018年04月09日 | 日記

 

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●我が国は、文化的最低限度の生活も保証できなくなったのか?

安倍政権は経済財政諮問会議、国家戦略特区の竹中平蔵や内閣官房参与の浜田宏一などの登用により、新自由主義に則した市場原理主義を推進しているわけだが、果たして、この経済政策は、ここ最近のトランプ大統領による保護主義貿易、自国主義経済の抬頭。それに対抗する中国などによる保護主義の動きには、安倍政権が信奉する新自由主義に則した市場原理主義が通用するのかと問われれば、全く通用しないと云うのが、正解だろう。

このトランプ大統領による貿易関する考えは、大統領選において公約した内容に則した保護主義貿易なので、トランプ政権誕生の時点で、決定されていた路線だということが出来る。つまり、事前に、アメリカが保護主義に走り、新自由主義的市場原理を破壊すると宣言していたのだから、今さら咎めるのは、無知蒙昧を白状するようなもので、その対抗策を、トランプ大統領誕生時点から、対抗する政策に着手していなければならないわけで、今月に安倍首相は訪米してトランプ大統領に会う予定らしいが、土下座トップ外交を行っても、日本に例外措置を適用する筈もないわけで、無駄足に終わるだろう。

折角来たのだから、どうでも良いカテゴリーの制裁緩和程度の形式は踏むかもしれないが、1%のイエス回答が関の山である。実は、このような保護主義的な貿易論は、グローバル経済の行き詰まりから生まれた部分も多いので、トランプ政権に限らず、選択される可能性のあった貿易論である。グローバル経済の行き詰まりは、水野和夫氏が主張するように、世界のパイオニア地域(中国)の消滅で、開拓すべき地域が失われた。インド、中東、アフリカが中国のようなダイナミックに発展する可能性はかなり低いと認めざるを得ない。

ということは、本当にグローバル経済は終焉に向かっているわけで、今さら、竹中平蔵、浜田宏一が顔を出す時代ではなくなったと、世界が警鐘を鳴らしているのが現実だ。にもかかわらず、安倍政権は、経済特区だとか、カジノ法案だとか、働き方改革だとか、もう既に終わっているグローバル経済の影を追いかけ、時代錯誤な経済政策を信奉していると言っても過言ではない。竹中平蔵、浜田宏一も今井尚哉、堺屋太一も無用の長物なわけで、支払う報酬も、その主張も、「国難」と明言しても良いだろう。この人々が周囲にいる限り、自らのアイデンティティを捨て去るようなことを言うわけはないのだから、日本経済は地獄に落ちる。

それにしても、「米国はこの過程で世界貿易から自らを孤立させる恐れがある。米国と米ドル、米資産市場の方が失うものが大きいと思う」と香港のアナリストが言っていたが、必ずしも、そうとは言えない。何故なら、グローバル経済が今後も続くのであれば、上述の意見は正しいが、トマ・ピケティの『21世紀の資本論』でも指摘されていたように、実質的世界の経済成長は終わっているわけで、トランプの保護貿易政策には、時代の流れという味方がついているのは事実である。

北朝鮮外交で、世界の蚊帳の外に追いやられ、新自由主義貿易に拘泥して、経団連保護主義の経済、経産省(通産省)主導経済政策も、グローバル経済の凋落により、早晩、大失政に繋がるのは火を見るよりも明らかだ。ただ、非常に残念なことだが、今の安倍政権の経済財政政策を大幅に修正することは困難だろう。安倍官邸は、昨日のコラムも書いたが、政治的政策に、ほとんど興味がなく、おのれの趣味的な歴史観にしか興味がない私利私欲にまみれた愚鈍な総理大臣を、“たまごっち”風味の感覚で、生き延びさせるゲームに興じている面々なのだから、日銀黒田が異様な金融政策をしようと、財務省が悲鳴を上げる財政状況がひっ迫しようが、痛くも痒くもないし、国民生活が、どれだけ痛もうと、他人の痛みにしか過ぎないのだ。

朝日新聞が8日報じるところによると、大分県内で65歳以上の高齢者による犯罪が目立ってきているという。全体的に犯罪が減少する中、高齢者犯罪は増加の一途だという。生活苦とモラルの低下が指摘されているが、モラルの低下も、生活苦からひき起こされている可能性が多いのだから、やはり生活苦の範疇だろう。犯罪の多くは万引きだ。統計によると、年金生活者が66.8%、生活保護受給者が14.1%になっている。調査による、これら犯罪者の年収“50万~100万円”に8割近くが該当している。

朝日の記事は、モラルの問題などにも言及しているが、今どき、年収が50万から100万ということは、月額でいうと7万円程度になる。大分県とは言うものの、この月額7万円で、文化的最低限度の生活を営むことは可能なのかどうか、そこに焦点を当てて貰いたかった。7万円で衣食住が賄えるのか、そのことである。大分県でも家賃4万円はする。衣食は残りの3万円で賄うことは可能なのだろうか?生活感覚に乏しい筆者が考えても、これは無理に思える。NHKの受信料だけでも2200円、電話代も2000円、高熱水道代もかかるのだから、多分無理だ。

仮に、筆者が月額7万円で暮らすとなれば、完璧に不可能なので、空き巣、窃盗、万引きを繰り返し、刑務所に入るよう頑張るに違いない。刑務所に入っても年金は支払われるので、刑期を終えるまでは、貯金の期間であり、出所後は、蓄えられた年金+通常の年金が支給されるので楽ちんか、などと不埒な考えが浮かぶかもしれない。このような不埒な考えが許せない行為なのか、そのような年金を渡して、憲法上の文化的最低限度の生活は保証していると強弁する国家のどちらに罪があるのか。『罪と罰』のようなテーマだ。

仲間を増やすためだけに官邸に居座り、その仲間のためだけの政治を行い、本来の、政治の正当性には何らの興味も示さず、寿司食いねえと夜な夜な遊び、利己的理由で行政を歪め、ご褒美も貰えないのに、米軍需産業を潤わせ、トドノツマリニ関税制裁を受け、世界中、地球儀俯瞰外交だと偉そうな談話をして、金をバラ撒き、まぼろしのような核爆弾保持を夢見、本居宣長の狂気じみた国学に被れた吉田松陰門下による明治維新に傾倒。その結果、大日本帝国をめざすと、ほぼ公言する日本会議と近似する趣味を実現しようというのだから、貧乏に類する国民にとっては悪魔のような安倍晋三だが、意外に人気があるらしい?

その多くは、NHKが司馬史観に基づく大河ドラマを垂れ流し、毎日のNHKニュースでは、内政に関して、出来る限り視聴者の意識が向かないようにニュースの構成を行い、日がな一日テレビの前で過ごす連中たちを洗脳するわけだから、意外にあっさりと、オウム真理教の如く洗脳されるものである。麻原と安倍さんでは雲泥の差だが、NHKの司馬史観的なものの考えは、洗脳と云う意味で麻原と同様の行為をしていると言っても過言とは言えない。

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