世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●“国民投票隠れたテーマ” 原発輸出・再稼働と枝野の原発廃止法

2018年01月04日 | 日記

 

原発プロパガンダ (岩波新書)
クリエーター情報なし
岩波書店
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか
クリエーター情報なし
集英社インターナショナル


●“国民投票隠れたテーマ” 原発輸出・再稼働と枝野の原発廃止法

 安倍政権が企む、他国に原発を輸出するため、何と総額3兆円のオールジャパン体制の全貌が見えてきた。万が一の債務保証を含めると総額だが、3兆円の国税が投入されるリスクを抱えた、無謀とも言える原発輸出にのめり込んでいる。予算で見ると、なにに匹敵する予算額なのだろうか?国家予算項目に上げられる公共事業、防衛費、文教科学の5兆円規模と比較してみれば、この国総がかりプロジェクトが異常に高額なことが理解出来る。ここまでして、原発を輸出する意味はどこにあるのだろう。

 電力会社の利益を確保させながら、再生可能エネルギーシフトが出来なことは自明だ。なにせ、原発における隠れた膨大な費用を国税で賄った上で、国策として電力業界を守っているわけだから、彼らが原発を手放したくないのは当然だ。再生可能エネルギーシフトでは、送電線の容量不足を言い訳に、再生可能エネルギーからの送電を拒否している事実も判明しているのだから、電力に関する哲学の貧困が際立っている。

 福島において、あれだけの事故を起こしながら、未だに、規制委員会の認可さえ得られれば、再稼働も、場合によれば新設も可能な態勢自体が異様である。たしかに、昔の日本の産業構造であれば、重厚長大産業の電力供給は国策であっただろう。しかし、それら多くの企業は自家発電で不安定な電力事情があってもケア出来るだけのものを既に準備している。また、大きな方向性においては、これら重厚長大産業の国際競争力は回復の見込みがないのだから、再生可能エネルギーから得られる産業構造の変革への寄与を無視するのは理に適っていない。

 まして永遠に最終処分場を決定する勇気を持たない政治家たちに、原発問題への問題を処理する能力は皆無という事実に蓋をしている。この問題は、我が国においては、司法の責任なのだと思う。利害損得だけで動かざるを得ない政治家に、その処理を任せていれば、永遠に解決のめどは立たない。絶対的に知法の責任においてなされるべきものである。まぁ残念なことは、最高裁事務総局が官僚中の官僚であり、政治権力の配下に置かれている現状を思えば、望むべくもない。つまり、三権分立構造が、心が腐ることで機能しなくなっている事実は、国の将来に暗い影を落としている。

 この原発を含む電力源と送電問題は国家を二分するテーマで、安倍の憲法改正以上の関心事と言えるだろう。場合によると、日本が変わると云う、世界的メッセージにもなるテーマで、憲法改正以上のインパクトを持つ。この時期に、立憲民主党が原発からの脱却を党是として旗幟を鮮明にしたことは、我が国の政治においては大きなインパクトを与えるに相違ない。経産省を軸にして経団連を巻き込む、政治テーマは、労働組合のあり方にまで影響を及ぼす可能性が出てきた。

 民進党と希望の党の合併を視野に入れた連携話も、連合と云う電事連の画策で動いているようだが、支持率1%と1%の合流が、2%にも満たない結果を生み、票田に対してヒラメ状態の衆参国会議員を路頭に迷わせるであろうことは、想像に難くない。立憲民主党の動きは、ややもすると頑なで頑迷なものに映るリスクもあるが、妥協に次ぐ妥協の産物が何も生まない現実の政治状況を考えると、野党勢力が選択できる唯一の方法なのだろうと思う。今後、立憲民主党が枝野の言う“保守性”をどのような形で表現し、“まっとうな日本像”を国民に提示できるかが、カギになりそうだ。小沢一郎のオリーブの木構想は、民進党と希望の党を除く形で進捗させる方が野党の大同団結に繋がるだろう。


 ≪ 原発輸出 英で新設、政府債務保証 大手銀など1.5兆円
 日立製作所が英国で進める原発新設プロジェクトに対し、3メガバンクと国際協力銀行(JBIC)を含む銀行団が、総額1.5兆円規模の融資を行う方針を固めた。事故などによる貸し倒れに備え、日本政府がメガバンクの融資の全額を債務保証する。政府系の日本政策投資銀行は出資による支援を行うほか、中部電力など電力各社も出資を検討する。総額3兆円規模に上る原発輸出を、政府主導の「オールジャパン体制」で後押しする。
 JBICや政投銀による投融資も含めると、政府が巨額のリスクを抱える形となる。損失が発生すれば、最終的には国民負担を強いられる懸念もある。
 投融資の対象となるのは、日立の英国子会社が2020年代半ばの稼働を目指し、英中部アングルシー島で進める原発新設プロジェクト。日立は投資の最終判断を19年度に下す予定だが、リスクを1社で負うのは不可能として、日英両政府や金融機関と協議を続けている。国内金融機関と政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)は昨年12月、日立の求めに応じ資金支援の意思を示す趣意書を提出した。
 関係者によると、日立は現時点で原発建設の事業費を3兆円程度と見積もり、うち1.5兆円程度を金融機関の融資、残りを出資で賄うことを見込んでいる。融資のうち、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクは1行当たり千数百億円程度を拠出し、3行の融資総額は5000億円規模となる見通し。NEXIが債務を保証する。残りはJBICや、英国の民間金融機関が融資する。  出資は政投銀が意向を日立に伝えたほか、日立製の原子炉を国内で使用する中部電力と日本原子力発電も検討に入った。日立は東京電力など他の電力会社や商社にも出資を打診しており、関連事業会社連合の協力でリスク分散を図る。原発新設を急ぐ英国政府もプロジェクトに出資する意向で、日英両エネルギー担当相は昨年12月、今後の協力に関する書簡を交わした。
 原発建設は、11年の福島第1原発事故後の安全コスト増大で世界的に採算が悪化しており、東芝の経営危機の原因にもなった。だが政府は「技術を絶やさないためにも、英国のプロジェクト獲得は必要」(経済産業省幹部)との立場で、全面支援の姿勢を示している。【横山三加子、片平知宏】
≫(毎日新聞)


 ≪ 全原発、速やかに廃止 立民の原発ゼロ法案の骨子判明
 立憲民主党が今月下旬召集予定の通常国会で提出する方針の「原発ゼロ基本法案」の骨子が二日、判明した。「速やかに全ての商用原発を廃止する」ことを政府の基本方針とし、全原発を止め、エネルギー危機に陥った場合以外は稼働を認めない。原発に依存しない社会の実現に向けた「国の責務」を明確にする。民進党が「二〇三〇年代」などと将来の目標としていた議論と比べ、具体的な方策に基づき、すぐにでも原発ゼロを実現させることが狙いだ。 (山口哲人)
 法案は「基本理念」を、高速炉の実験炉などを含めた原発を「計画的かつ効率的に全て廃止」と掲げる。電力需要減と再生可能エネルギーの割合増で原発に依存しない社会をつくる。
 「基本方針」では、原発の運転は石油輸入が途絶えるなど「原子力以外のエネルギー源を最大限活用しても電気の安定供給確保に支障が生じ」、事故時に有効に機能する地域防災計画が作られている場合に限定。非常時を除き稼働を事実上認めない内容だが、「廃止」との関係は分かりにくいと指摘される可能性がある。
 原子炉等規制法が原則四十年とする運転期間の延長や新増設は認めない。使用済み核燃料の再処理と核燃料サイクルも中止する。
 原発を不要とするため、三〇年時点の電力需要を一〇年比で30%以上減らし、再生可能エネルギーによる発電割合を40%以上とする。こうした方針を確実に達成するため、基本法施行後二年以内をめどに法制上の措置を講ずるとした。
 政府は、廃炉で経営悪化が想定される電力会社の損失に必要な支援を行い、地域経済への悪影響が懸念される立地自治体にも国が責任をもって対応する。
 立憲民主党は希望の党、民進党(衆院会派は「無所属の会」)、共産党、自由党、社民党の野党五党に法案の共同提出を呼び掛け、東京電力福島第一原発事故から七年を迎える直前の三月上旬に提出を目指す。
 小泉純一郎、細川護熙両元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(会長・吉原毅城南信用金庫顧問)も同様の法案を作成している。
◆「今すぐ実現可能」
 脱原発の旗印に <解説> 立憲民主党が提出する「原発ゼロ基本法案」は、原発ゼロ実現に向け、現実的で具体的な道筋を示そうとしていることが特徴だ。安倍政権は原発再稼働を推進しているが、野党第一党が「脱原発は今でも可能」とする法案を出せば、市民や野党の脱原発勢力が再結集する旗印になる可能性がある。
 旧民主党は、党内に電力労組出身議員を抱え、速やかな原発ゼロには必ずしも前向きではなかった。現在でも、民進党は「三〇年代」とし、希望の党は「三〇年までに」と主張する。一方、立憲はすぐにゼロは可能との立場を鮮明にし、民進や希望と大きく異なる。
 原発は「麻薬」に例えられることがある。電力会社や自治体が一度手を出すと、原発に依存した経営や財政となり、事故による不利益が甚大になる可能性が分かっても止めることが難しいからだ。
 立憲民主の法案骨子は、根本的な「治療策」として、政府が経営と地域経済に「法制上、財政上その他の措置を講じる」とした。「原発国有化」という選択肢も念頭にある。電力会社や立地自治体とともに脱原発を進めることを重視する点で、これまでの脱原発議論とは「本気度」が異なると言える。法案に与党が賛同する可能性は低い。だが、野党第一党が速やかな原発ゼロを目指す姿勢を示すことで、原発の是非が再び、国会論議などで大きな争点となりそうだ。 (山口哲人) (東京新聞)

 


 ≫(東京新聞)

9.11後の現代史 (講談社現代新書)
クリエーター情報なし
講談社
核戦争の瀬戸際で
クリエーター情報なし
東京堂出版
『政治』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ●北朝鮮危機とイラン騒乱 ア... | トップ | ●個人に及ばない好景気 金融... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事