世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●民進党って“解党したの?” そんな錯覚に陥る昨今なのだが

2016年08月19日 | 日記
「号外」で見る戦後史 (別冊宝島 2486)
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●民進党って“解党したの?” そんな錯覚に陥る昨今なのだが

 たまには、民進党と云う政党について語ってみたいのだが、どうも、その気になれない(笑)。代表選も、事実上「蓮舫代表」で決まったようなものなのだから、党員やサポーターになって、投票するぞ、と云う意欲は湧いてこない。細野は戦意喪失だし、前原に至っては、20人の推薦人が集められない惨状だと云う。何だったっけ?そうそう「凌雲会」とか云うグループ束ねて、派閥領袖気取りだったようだが、今や、民進党におけるポジションはなきに等しいもののようである。

 まあ、付和雷同と云うか、雪崩現象で、「蓮舫代表」で決まるとして、その先には、どのような展望があるのだろうか。皆目見当がつかない。筆者が、興味を失っている所為かもしれないが、野田佳彦を抱えた或いは抱えられた「蓮舫代表」に期待しろと言う方が無茶だろう。“脱野田宣言”をする勇気があれば、蓮舫代表で、民進党は変るかもと云うメッセージ性もあるだろうが、現時点で、そんな噂を耳にすることはない。安倍自民党が、余程のドジでも踏まない限り、自公という、野合政権は続くようだ。今や、メディアにとって、民進党は“いじくり対象政党”になりつつある。

 産経新聞などに、弄り回されるようでは、錯覚ではなく、本当に解党した方が良いようにも思える。しかし、立ちどまって考えてみると、いまの民進党と云う政党は、幾つに分割すればスキットするのかすら判らない。感覚的には、連合系、右派系、左派系、中道だろうが、どの議員も“蝙蝠”のように見えてくる。やはり、安倍自民党に対抗するためには、対米自立、定常経済、日米中等距離外交路線等々の新機軸を打ち出さなければ、どちらに転んでも、既存社会の継承政党になるので、それなら、自民党で良いじゃないかとなる。まあ、世論が「こりゃ、もう駄目だ」と自暴自棄になるレベルまで、“ゆで蛙”がお湯の熱さに気づくまで、お茶を濁す政党と云うことか。

 個人的な希望としては、自民党の中道やリベラル派との連携の可能性があるのかと云う問題だ。現状では、煙も立たないだろう。安倍政権が、戦争でも起こすか、ハイパーインフレで、市民生活が立ち行かなくようなシビア・アクシデントが起きれば、世論の動向如何と云うことはあるかもしれない。野党連合も、来るべき政権の大枠くらい有権者に示さないことには、強い支持を得る可能性が、低い事実を先の参議院選で知った。いっそ、社会民主主義的立ち位置で、共産・生活・社民で枠組みを作り、10年スパンの定置網計画を立てるのも一考だろう。正直、明確に方向性を、想像だけでも語れないところに、いまの「民進党」の問題点があるのだろう。以下は、民進党に関して扱った、産経新聞と日刊ゲンダイの記事である。参考引用しておく。

≪ 民進党新代表はホントに蓮舫氏で決まりなのか?
  出馬見送り、蓮舫氏支援に転じた細野豪志氏に怒りの声続出  民進党代表選(9月2日告示、15日投開票)を前に、立候補を表明した蓮舫代表代行が“独走状態”に入りつつある。「仕分けの女王」などで広がった知名度に加え、非主流派内の対抗馬擁立が難航しているためだ。ただ自ら名付けた「蓮舫路線」も、野党共闘や憲法改正をめぐっては現時点で岡田克也代表が 敷いた路線とほぼ変わりなく、岡田氏と距離を置く非主流派からは「執行部を一新できるのか」といった不満も渦巻く。決して視界良好とは言えないようだ。
 「党内の有力者やグループを回って、どのグループとも政策やスタンスが一致するなんてあり得ない。彼女は二枚舌なのか」  ある民進党関係者は、5日に代表選への出馬を表明した蓮舫氏を念頭にこう漏らした。
  蓮舫氏はこれまで、旧社会党系グループを束ねる赤松広隆前衆院副議長のほか、旧民社党系グループに強い影響力を持つ川端達夫衆院副議長、党内派閥「自誓会」会長の細野豪志元環境相らと会談。岡田氏が道筋をつけた共産党との共闘路線や憲法改正などをめぐって意見交換を重ねてきた。
 先の関係者は、同じ民進党内とはいえスタンスにそれぞれ差異がある各グループとの会談を重ねても、意見の違いや衝突が露見しない蓮舫氏の“八方美人”ぶりを皮肉ったのだ。
 ただ党執行部のメンバーであり、岡田氏を支持する野田佳彦前首相のグループ「花斉会」に所属する蓮舫氏が、岡田体制の抜本的見直しに踏み切ることはないという見方が、党内では強い。
  現に5日の出馬会見でも、「岡田色」の払拭を意識してか、自らの路線を「蓮舫路線」と打ち出し、提案型の政党を目指す考えを強調したものの、代表選の焦点になるとみられる共産党との共闘関係に話題が及ぶと失速。「綱領や政策が違うところとは一緒に政権を目指さない。野党連携のあり方についてはこれまでの基本的枠組みは維持しつつ、検討を必要とする」と述べ、岡田路線の踏襲をにじませた。
 「憲法9条は絶対に守る」と公言した姿勢は、現執行部のスタンスと変わらない。岡田氏が参院選後に安倍晋三政権下での改憲論議の禁を解いたのと呼応するように、蓮舫氏も「平和主義」「主権在民」「基本的人権の尊重」を維持した上で、必要に応じ地方自治の条文を対象に党内で議論していく方向性を示した。
 こうした蓮舫氏の態度に非主流派は「蓮舫氏が代表になっても、党の刷新にはつながらない」と反発するが、肝心の蓮舫氏の対抗馬擁立に向けては足並みがそろっていない。
 これまで細野氏の自誓会と大畠章宏元国土交通相の「素交会」、旧維新の党グループの3派は蓮舫氏の無投票当選を回避するため、党執行部人事を一新できる候補者の選出を目指して調整を続けてきた。
 しかし6日に開かれた3派会合で細野氏が突然、蓮舫氏支援を明言。同席していた素交会の鹿野道彦元農林水産相はたまらず「出て行け!」と怒声を上げ、細野氏と素交会、旧維新の党グループとは決裂状態になった。
 素交会に所属する中堅議員は「細野氏にはしごを外された。政治家に求められる最低限のモラルを分かっていない」と恨み節を漏らす。
  3派間での候補者調整が進まない中、「凌雲会」グループを束ねる前原誠司元外相が赤松氏らと意見交換し、出馬に意欲を見せる。前原氏は推薦人20人の確保に苦戦する中、雑誌「世界」(今年9月号)での対談で「憲法改正が『最重要課題』とは考えていない」と明言。憲法改正に前向きなスタンスから一歩下がり、幅広い支持を得ようとする姿勢に、リベラル系の赤松氏のグループ内では「前原氏も政治家だ」と評価する声も上がっている。
 ただ党内からは 「旧民主党時代に代表を経験し、世代交代とは言えない」「この代表選に出て勝たなければ、もはやグループが持たない」といった指摘があり、「行くも地獄、 引くも地獄」のジレンマに陥っている。非主流派は17日以降に再び候補者調整の動きを再開する見込みだが、蓮舫氏を打ち破るハードルは相当に高い。 ≫(産経新聞:政治部 清宮真一)


 蓮舫の二枚舌は野田師匠譲りだから年季が入っている。“シロアリ退治”“仕分けの女王”案外波長が合うのかもしれない。八方美人な行動で支持を固める状況なのだから、旧民主党(鳩山・小沢が抜けた後の)の既得権勢力維持政党と云う立ち位置は一切変わらないようだから、岡田でも、細野でも、蓮舫でも、結果は同じだろう。拡大解釈をしてしまえば、自民党同様の既存社会の持続が前提なのだから、有権者にとって、何を基準に選択肢を探せばいいのか、酷く判りづらい野党の姿は、当分続きそうだ。


≪ 前原元外相 手の平返しで小沢一郎氏にすり寄る“無節操”
 すでに「蓮舫代表」が既定路線となっている9月15日の民進党の代表選。対抗馬と目された細野豪志元環境相は蓮舫支持に回り、若手も推薦人が集まらず現在、“口だけ番長”の前原誠司元外相(54)だけが、代表選に出馬するため必死に人数を集めている状況だ。その前原氏は、生活の小沢一郎代表に急接近しているという。
「代表選に立候補するためには、20人の推薦人が必要ですが、前原グループは実質10人程度しかいない。当初は、細野グループ10人を率いる細野さんに協力してもらうつもりでしたが、細野さんが蓮舫支持に回り、計算が狂ってしまった。仕方なく、旧社会党系にまで支援を要請している状況です。前原さんは根っからの右派ですが、なりふり構っていられないのでしょう」(民進党関係者)
 行き詰まった前原氏が最後に頼っているのは「旧小沢グループ」だという。小沢グループの中心メンバーだった松野頼久や松木謙公氏と数回、会談し、小沢氏本人とも直接会ったという。民進党内には10人以上の「小沢シンパ」がいるだけに、「旧小沢グループ」の支援を得られれば、代表選に立候補できる。
「もともと松野頼久や松木謙公氏は、小沢さんと近い細野豪志氏を代表に就け、細野代表の権限で小沢さんを復党させるつもりでした。でも、細野氏が代表選に立候補しないことが決まり、計画は頓挫してしまった。松野、松木の両氏は、いずれ小沢さんを復党させるつもりがあるのかどうか、前原氏に対しても確認しているはずです」(政界関係者)
 小沢一郎氏と会った前原氏は、「小沢さんはすごい。小沢さんとの関係をもっとうまくやるべきだった」と口にし始めているそうだ。“天敵”だった前原氏が小沢氏と急接近し、今や小沢氏の復党に強硬に反対しているのは、野田佳彦、菅直人、枝野幸男の3氏ぐらいだという。
 しかし、小沢氏を散々、悪人呼ばわりしておきながら、今頃「小沢さんはすごい」と気付くのは遅過ぎるのではないか。  ≫(日刊ゲンダイ)

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