世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●与野党が尻込みするクリミヤ半島 鳩山の勇気が試される

2015年03月07日 | 日記
アメリカと中国 もたれ合う大国
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


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●与野党が尻込みするクリミヤ半島 鳩山の勇気が試される

アメリカの権力一極集中は、アメリカに相対的絶対優位性がある時には、世界の平和に貢献するわけだが、一旦、その優位性に疑問が出てくると、優越と余裕は一気に焦りに変貌する。その焦りは、コインの裏表のように、両極に振れてしまう。おそらく現時点が、世界覇権の一大分岐点に突入しているのだと思う。北アフリカ大陸からイラク、イラン、シリア。そしてウクライナと騒乱を巻き起こしたのがアメリカの手によるものである事は明白だと言わざるを得ない。

BRICSの勢いも幾分陰り気味なので、一気呵成にアメリカの覇権が失われることはない状況だ。しかし、いずれは失うのが覇権と云うものだ。我が国は、戦後70年、一貫して米国依存で生きてきたわけだから、そう簡単に方向転換が出来るわけがない。しかし、時代は日に日にカオスの度合いを深めているわけだから、アメリカとの距離感の取り方が重要になる。安倍政権が、自衛隊の米軍の傭兵化戦略に乗っているのも、戦後70年の惰性のようなものである。まだ次が見えないのだから、一定の範囲で理解はできるが、TPPを含めると、米国依存が一層激しいものになっている。

安倍は靖国神社参拝や歴史修正主義者を優遇することで、国家主義者を装っているが、根本的には、隷米度を促進させている。民主党オバマには嫌われているだろうが、ネオコンには好かれているから大丈夫と云う腹積もりなのだろう。金融資本主義者への忠誠の意味でも、アベノミクスで、その親和性をアピールしている。こういう風に考えると、安倍の国家主義と云う振る舞いだけが辻褄が合わないことに気づく。彼が阿呆だから無茶苦茶なんだ、と云う論も成り立つが、そうではない場合、国家主義者と云う部分だけ違和感がある。

しかし、大きな観点から、安倍の行動を見つめてみると、「日本を喪失させる」と云う疑念にぶち当たる。これが、アホゆえの行動なら、それまでだが、意図があるとすると、日本を日本ではない国にする事に繋がる。正直な感想を言うならば、日本の韓国化と云う衣の下の鎧のような側面も見えてくる。安倍―高村ラインには、本質的に、その鎧が強固にあるのではないかと疑念を持つことも出来る。陰謀論ではないが、最終的に朝鮮半島を利する鎧への疑念が消えない。韓国現政権を念頭に考えては誤解が生じる、韓国財閥基準で考えておく方が、この疑念は更に強まる。この鎧を隠すためには、国家主義者と云う衣は皮肉っぽくて苦笑いだ。

このような茶番劇で、最も馬鹿げた協力者になっているのが、ネット住民、嫌韓主義者たちだとすると、殆どお笑いの世界だ。彼らは、本気で嫌韓を声高に主張しているわけだが、いい面の皮である。岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三の流れの中に朝鮮と云う二文字は漂っている。無論、日本人の血脈に朝鮮半島人の血は当然入っているだろうし、チャイナの血も入っているのだから、そのこと自体に目くじらを立てる必要はない。ただ、日本を日本らしくない国にしようとしている流れは感じる。その安倍首相が、国家主義者と云うのは俄かに信用できない。その証拠ではないが、皇室に対して、到底親和的だとは言えない点は注目だ。特に今生天皇に対する姿勢は不敬と非難されても言い訳できないであろう。

まあ、こういう疑惑は表沙汰になることはないので、真実は判らない。ただ、安倍晋三が行っている為政の方向性は、明治維新後の日本であり、徳川幕府以前の日本の歴史を抹殺する方向で動いているのは事実である。明治維新後の日本が日本だと云う考え方には、どうも馴染めない部分が多い。欧米化した日本が日本だと言われても、ああそうですねと肯くほど、日本人の本質から外れたくはないと思うわけである。

見出しの話から、だいぶ横道に逸れてしまったが、疲れたので、この辺でいい加減コラムは終わりにするが、鳩山由紀夫が、モスクワを訪問した序でに同じロシアなのだから、クリミヤ半島の状況も視察しておきたいと云うことのようだ。外務省が個人の自由をまた妨害する積りのようだが、クリミア情報が我々の耳に入ってこない状況では、元首相がジャーナリストの一人として、紛争の一部である地を訪れ、状況報告してくれることは、有意義だ。

彼は、今では只の一市民に過ぎない。おそらく、ロシアは鳩山のクリミア訪問時にビザがどうのこうのと言わない筈だ。クリミア訪問にビザが必要と言い出したら、ロシアも藪蛇になる。普天間基地移設問題で、易々と鳩山を政権の座から追い出した下手人・外務省と鳩山の鍔迫り合いは、遺恨戦争と言っても過言ではない。小沢一郎の政治的影響力が大きく削がれた発端も、この鳩山対外務省の闘いだった。頑張れ!鳩山と言っておこう。


≪ 鳩山元首相、クリミア半島訪問を検討 外務省は中止要請
鳩山由紀夫元首相が、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナのクリミア半島を来週にも訪問することを検討しており、外務省が渡航自粛を働きかけていることがわかった。
 岸田文雄外相が6日の閣議後の記者会見で明らかにした。岸田氏は「クリミア併合は決して認められないとする政府の立場と相いれず、遺憾だ」と述べた。 外務省などによると、鳩山氏は5月に東京で開かれるロシア文化フェスティバルの組織委員長を務めており、その準備でモスクワを訪れる。その後、「クリミアの現状を見たい」などの理由で現地訪問を検討しているという。
 外務省は5日に鳩山氏の渡航検討の情報を得て、鳩山氏側に渡航自粛を要請したという。クリミアに渡航するにはロシア側の査証が必要で、同省幹部は「発給を受ければクリミアをロシア領と認めたことになりかねない」と懸念している。 ≫(朝日新聞)

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