世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●プーチン、硬軟織り交ぜEU、ウクライナ交渉 米は蚊帳の外

2014年08月26日 | 日記
2020年日本から米軍はいなくなる (講談社+α新書)
クリエーター情報なし
講談社


ランキング応援よろしくです
人気ブログランキング

●プーチン、硬軟織り交ぜEU、ウクライナ交渉 米は蚊帳の外

 全面的にEUが当事者として参加するわけではないが、ウクライナ・ポロシェンコ大統領は到底一人で会議に臨む勇気もなく、EU外相と欧州委員会副総裁を帯同するようだ。出来ることなら、米国務省の幹部にも帯同して欲しいのだろうが、ウクライナ問題から手を引きたくなっているオバマは、急速にウクライナへの関心を失っている。あいかわらず、アメリカは、他国の「ためし喰い」の性癖を直そうとしていないようだ。

 逆に考えると、この他人の国を「ためし喰い」する性癖こそが、アメリカン・デモクラシーの本質かもしれない。アメリカにしてみれば、「ためし喰い」なだけで、特にそれ以上も、以下もない。ある国家が、アメリカのとって都合の悪い国であれば、取り巻き国家を巻き込んで、先ずは、センセーショナルな暴動やクーデターを起こさせ、その情報を軸にプロパガンダを行い、見せかけの選挙も行う。そこまでが、アメリカの役割であり、後は野となれ山となれ、現状が混乱するだけで良いわけで、残った絶対不可能な秩序回復や経済立て直しは、当事者の責任だとそっぽ向く。

 ここ最近の、アフガン、イラク、リビア、エジプト、シリアも、まったく同じメカニズムなのは、誰が見ても、同じだ。違っているのは、劇場と演じているアクターの違いで、プロローグからエピローグまで、ほぼ同じ。エピローグは永遠の混乱と殺戮と云う図式だ。いずれ、この無責任な暴力装置を持った、狡猾なアメリカと云う国は、自らが自爆するか、世界が自爆するか、どちらにしても、アメリカ以外の国に、何ひとつ益を齎さない覇権国家として、歴史的に突出した「鬼子」として刻まれるのだろう。


 ≪ ウクライナ危機、変わりつつある欧州の見方

【 ウクライナ危機が平和的に解決されるチャンスがめぐってきた。8 月26日、ベラルーシのミンスクで、ロシア・ベラルーシ・カザフスタン・ウクライナの各大統領とEU議長の会談が開かれる。 】

 これまでロシアに最後通牒を突きつけたり、挑発を繰り返すばかりであったウクライナのポロシェンコ大統領が、ロシアと対話する用意を整えた。ウクライナの東部・南部の抵抗を力で屈服させることは不可能であると見て取ったか。実に、戦争は既に長期間に及び、それでなくても脆弱なウクライナ経済の首を締めつけている。EUをテコに危機を脱する試みも失敗した。

 ウクライナとEUの連合協定にサインがなされたが、今のところ、ただ新たな問題が発生したばかりだ。関税同盟諸国(ロシア、ベラルーシ、カザフスタン)と共同の原理・特典・恩典が、あるいは見直され、あるいは廃絶されることも不可避となった。このような大きなマイナスに対し、プラスはただ紙の上だけのこと、あるいは遠い未来のことに過ぎない。

 EUも状況改善を望んでいる。ミンスク会談ではEU外相アシュトン氏が個人的にポロシェンコに帯同する。また欧州委員会副総裁でエネルギー問題担当委員の ギュンター・エッチンガー氏、貿易担当委員カール・デ・グフト氏も参加する。彼らはキエフばかりか、自分たちをも救済しなければならなくなっている。

 「ポリチカ」基金のヴャチェスラフ・ニコノフ総裁に聞こう。 「EUはウクライナへの経済支援という重みを関税同盟に、その一角たるロシアに押しつけようとしている。私見では、会談において彼らが演ずる役回りは、『お願いする人』である。ただし、うわべはうまく繕うだろうが。EUは対ロ制裁を導入したが、そのことによって、自らもロシアからの対抗措置、すなわち食料品の輸入制限によって、被害を受けた」 ロシア含め、関税同盟諸国にとって、会談の経済的側面はむろん重要だ。

 しかし、もっと重要なのは、ウクライナ南東部の情勢だ。ウクライナ軍のドンバス義勇軍に対する軍事行動は「明日」停止するのでなく「今」停止しなければならない。かの地に「人道上の災害」が発生していることは欧米の政治家たちや諸国際機関さえ認めるところとなっている。砲撃がつづく限り、水・電気の供給を再開させることも、パン屋や病院を再稼動させることも出来ない。スポンサーがいくらお金を出したとしてもだ。

  しかし、平和への努力を語るポロシェンコの言葉は、未だに実行を伴っていない。いまやEUさえ、キエフに約束の履行を求める側に回った。ドイツ副首相ジー クマール・ガブリエル氏は、ウクライナが危機から脱出するために、連邦化というアイデアは有望だ、と述べている(ちなみにドイツも連邦国家である)。メルケル首相も同様の趣旨の発言を行っている(キエフにおけるポロシェンコ大統領との会談後)。いずれにせよ、今度のミンスク・サミットに参加する面々は、困難かつ長期に及ぶ責務を担うことになる。それは知れたこと。しかし、キエフやEUが、こうしてモスクワ・ベラルーシ・カザフスタンとの対話にのぞんでいる。そのこと自体、EUの政治家たちの見方が大きく転換しつつあることの、ひとつの証左であろう。 ≫(ロシアの声:ナターリア・コワレンコ)

NHKと政治支配―ジャーナリズムは誰のものか
クリエーター情報なし
現代書館


 ランキング応援よろしくです
人気ブログランキング

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よろしくお願い

https://blogimg.goo.ne.jp/img/static/admin/top/bnr_blogmura_w108.gif