世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●日本の民主主義はサル真似 宗主国アメリカの民主主義は根腐れ

2014年05月13日 | 日記
暴露:スノーデンが私に託したファイル
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●日本の民主主義はサル真似 宗主国アメリカの民主主義は根腐れ

 Paul Craig Roberts氏の「やくざ国家アメリカ アメリカ民主主義はいずこ?」と云うコラムを“ブログ・マスコミに載らない海外記事”で読んでみた。昨日、拙コラムでは「欧米の“猿真似”で進んだ日本の近代化 魂なき制度の脆弱性」の中で、わが国の“ごっこ”に徹する自由主義、民主主義の問題点、否、根源的異質性について語ったが、米国が再三に亘り、日本のアメリカ化の実現を目指していた話をした。そして、TPPが宗主国の「日本改造計画」の総仕上げかと思っていたが、どうも米国の民主主義にも暗雲が立ちこめているそうである。

 Paul Craig Roberts氏(元経済政策担当の財務次官補で、WSJの元共同編集者)によると、アメリカは既に民主国家ではなくなっていると主張している。ネオコン、ウオール街、軍産複合体、イスラエルロビー、アグリビジネスや採取産業(エネルギー、鉱業、製材)等の強力な私益集団の経済的権益との相利共生関係から生まれる計略を押しつけ、アメリカ政府は、その代理人に成り果てている。プリンストン大学のマーティン・ギレンズ教授と、ノースウエスタン大学のベンジャミン・ページ教授が、アメリカの統治をリサーチした結果、アメリカは有力な裕福な私的権益集団による寡頭制支配であり、アメリカ政府は、うわべだけ民主主義に似ているに過ぎないと結論をだした。 (注:拙コラムにおいては、Roberts氏のコラムを参考に筆者の解釈を加えながら書くことにする)

 彼等の結論は衝撃的だ。―“我々の研究で明らかになった中心点は、経済エリートや企業権益を代表する組織は、アメリカ政府の政策に対してかなりの独自の影響力を持っているが、大衆を基盤とする圧力団体や一般人には、独自の影響力はほとんど無いか、皆無だということだ。”と云うことである。このような民主主義の崩壊が容易になった要因は、上述の政治圧力団体の存在と、マスコミの寡占化にある。民主党クリントン政権時代末期に、独立性豊かだった多様なメディアが、たった五つの強大企業に統合された。そして彼らは、投資の見返りを求める株主の奴隷となった。尚且つ、連邦放送免許の更新を確実にするため、彼らは重要な諸問題について政府に異議申し立てを避けている。

 もう一つ見逃せない要因がある。それが、製造業の海外移転だ。民主党の支持母体である労働組合の規模が驚くほど縮小し、支持母体が共和党と重なる現象が顕著になり、二大政党とは名ばかりで、同じ私的利益集団の下僕として生きる道を歩んでいる。つまり、オバマ政権の現実は、ジョージWブッシュの支持母体であったネオコン、ウオール街、軍産複合体、イスラエルロビー、アグリビジネスや採取産業(エネルギー、鉱業、製材)等の私益集団の下僕である点では変わりがない。また、米国最高裁の判事も共和党に多数を握られ、到底憲法上あり得ない判決が平気で出るようになっている。

 欧米のマスコミは「やくざ国家ロシア」のプロパガンダに溢れているが、日本もまったく同様である。アメリカ政府から資金受けている「各種NGO」が情報源として活躍し、プーチン政権を崩壊させ、モスクワに、アメリカ傀儡政権の樹立に血眼になっている。しかし、ロシアはソ連時代最後の大統領ゴルバチョフとロシア大統領エリツィンの間に民営化で抬頭した少数独裁私益集団をプーチンは、将来、これら少数独裁私益集団は、国家や国民の敵になると判断、強引に潰した経歴を持つ。強引な手法は「やくざ国家ロシア」のプロパガンダには格好の材料だったが、国益を守った点では、アメリカより賢明だったと言える。

 戦争など起きる理由もないのに、アメリカは21世紀になって、何兆ドルも戦争で浪費し、七つか八つ国を破壊した。そうして、財政を破たんさせ、応用経済学、金融工学を駆使した手品経済を行い、目先を変えようとした。それらの戦争で多くの米国人を失い、障害を与え、とどのつまり、対テロ戦争だと騒ぎ立て、アメリカ国民の市民的自由を破壊した。無論、敵国の国民は容赦なく殺戮された。アメリカ政府は、21世紀に入ってから、本当のことを国民に知らせる義務を放棄し、出鱈目な情報を平気で発表するようになった。

 オバマケアは嘘、サダム・フセイン大量破壊兵器も嘘、アサドの化学兵器使用も嘘、イランの核兵器も嘘、ロシアのクリミア侵攻も嘘、ロシアのグルジュア侵攻も嘘。911ワールドトレードセンター爆破に至っては、時間が経てば経つほど、わずかな飛行訓練で、あんな軽業師のような飛行技術を披露するなど、信じられない二つの飛行機操縦だった。ビル解体のそのものの爆破作業同様の出来事が、ものの見事に偶然一致などある筈もない。尚且つ、少数のサウジアラビア人がアメリカの政府や諜報機関の支援無しに、欧米世界のあらゆる国家安全保障機構を出し抜いて、数十分の間に二つのシンボル的ビルに突っ込むこと自体、万に一つもあり得るはずもない。

 冷静に見つめれば、アメリカ政府の言っていることは、9割方に嘘が混じる。そして時に途方もない嘘まで平気でつくようになった。アメリカ政府が、そのような法外なウソをつくのは、アメリカ政府が、アメリカ人の知性に敬意を持っておらず、アメリカ・マスコミの品位にも敬意を持っていないことを示している。当然、アメリカ政府が、ヨーロッパやアジアの同盟諸国の知性や品位に敬意を持っていないのは当然と云うことだ。おそらく史上最高値を更新し続けるNY市場の株価だが、アメリカ政府の発表する雇用、失業、インフレ、GDP成長、経済回復等々の統計も嘘だらけの可能性は大いにある。ウォーレン・バフェット指数によると、米国株式はいつ暴落してもまったく驚かない数値に達しているらしいが、筆者も、その通りだろうと思う。

 民主主義のモノマネをしていた日本が、マネー等々に浸食され変質し、根腐れを起こしているアメリカン・デモクラシーを引っ提げて、黒船上陸されるわけだから、TPPや集団的自衛権行使などは、取り返しのつかない選択になるかもしれない。EU型のデモクラシーであれば血も通っているだろうが、マネーの奴隷となったアメリカンなデモクラシーは腐った民主主義、欺瞞の民主主義だろう。同じ毒を喰らうなら、中国・ロシアのヘンテコリンな資本主義の方が人間的かもしれない(笑)。

愚民文明の暴走
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