世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

野田民主、実権は妖怪・輿石幹事長へ “そこはかとない疑惑”が頭をよぎる

2012年10月04日 | 日記
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野田民主、実権は妖怪・輿石幹事長へ “そこはかとない疑惑”が頭をよぎる

 野田第三次改造内閣の顔ぶれや官邸に居座っていた首相補佐官の大粛清人事といい、どうにも腑に落ちない人事が、民主党内で起きている。まるで鳩山・小沢ラインの政権交代後に起こった検察最高裁を巻き込んだ、菅・仙谷クーデターの巻き返しが起きているとみる事も不可能ではない。

 今度は、党幹事長で民主党参議院を掌握し、日教組のドン・輿石東幹事長が野田佳彦を、二進も三進も行かない“死に体内閣”にすると云う、前代未聞のクーデターに成功したのではないか、と疑いたくなるような風向きになってきている。因果応報と云う言葉もあるが、果たして、輿石が積極的にクーデターを起こしたのか、偶然の産物なのか断定は、し難い。ただ、実際目に見える範囲で起きている事実関係は、明らかに野田佳彦の権力執行権限を奪っている。また、野田が内閣改造で、自己主張したと思える人事は殆ど見当たらない。時事通信も似たような記事を書いていたが、今夜は毎日新聞の記事を参考に貼りつけておく。

≪ <民主>解散先送りシフト 輿石体制さらに強化
 内閣改造・民主党役員人事を経て、同党の輿石東幹事長の影響力がさらに強まっている。輿石体制を支えた樽床伸二前幹事長代行と城島光力前国対委員長が総務相、財務相として処遇されたほか、首相補佐官(定員5人)人事でも、野田佳彦首相に最も近い議員の手塚仁雄前補佐官が外され、輿石氏に近い川上義博参院議員が起用された。首相側近が官邸から遠ざけられる一方、「衆院解散先送り」が持論の輿石氏の権勢が拡大する状況に、自民党や民主党の一部は警戒感を強め ている。
 輿石氏は3日、仙台市内で開かれた参院民主党の研修会で「一人一人の力は弱くても、力を合わせれば大きな力になる。党や組織は一致結束しなければいけない」と約70人の参院議員に呼びかけた。
 一連の人事で輿石氏が意識したのが「首相は官邸と党執行部を身内で固めている」との党内の批判だ。
 党内外に反発の強い田中真紀子文部科学相の起用は輿石氏が強く求めた。増税反対派が代表選担ぎ出しを狙った田中氏を閣内に取り込むことで、離党を封じる狙いがある。輿石氏が後見役を自任する細野豪志政調会長の起用も、反野田系議員の離党を抑える効果を期待してのものだ。
 一方、官邸を去った手塚氏は首相執務室に直結する首相秘書官室に机を構えて首相と頻繁に接触し、面会者の選別も担当していたことから、首相批判派の反発が集中した。輿石氏も手塚氏の対応に不満を持っていたことで、交代に結びついたとみられる。新たに官邸入りした川上氏は代表選で田中文科相の擁立を図ったほか、民主党を離れた小沢一郎元代表とも近く、官邸に党内の雰囲気を伝える役割を担う。
 弱まったのは首相の補佐機能だ。手塚氏が交代し、首相と親しい長浜博行前官房副長官も環境相に転出した。若手議員は「首相が官邸で本音で話せるのは藤村 官房長官だけになった」と指摘する。
 政府・民主党内で影響力を強める輿石氏は、年内解散の阻止を狙う。野党への強硬路線を維持し、「1票の格差」是正の衆院選挙制度改革や特例公債法案で、 野党との合意が見込めないうちは、臨時国会の召集を遅らせることも選択肢だ。召集が遅れるほど年末の予算編成時期と重なり、首相に衆院解散の余裕がなくなるとみているためだ。輿石氏は与野党交渉の入り口となる党首会談の呼びかけも先送りしている。
 自民党の石破茂幹事長は3日の愛知県豊明市での講演で「まだ輿石さんから電話の一本もない。向こう(民主党)から党首会談をやろうというのに連絡をしないとは何事だ」と批判した。民主党内でも輿石氏主導の人事や国会運営への不満がくすぶる。閣僚経験者は「それにしても輿石さんは党の印象を悪くすることにたけている」とため息をついた。【田中成之】≫(毎日新聞) 

  毎日も時事も、輿石幹事長の「野田縛り上げ」に批判的ニアンスの記事を書いているが、その批判の底流に、“そこはかとない疑惑”が頭をよぎるのではないか、と筆者は推測している。勿論、深読み、穿ちすぎ推測なのだが、悪事に悪事を重ねてきたクーデター民主であり、マスメディアとしては、疑い深くなっても不思議ではない。叩かれ続けてボコボコになっている小沢一郎支持者の心にも、幾分の疲労が漂っているのは事実である。つまり、「小沢対既存勢力」の鬩ぎ合いも、水入りの大相撲になっていると云う事なのだろう。

 菅クーデターの首謀者仙谷由人が政権内から完全に排除された。腐れ切った司法界の暗部を世間に開陳した罪は重いだろう。小沢一郎の政治生命を断とうと、司法の暗部の総力戦に引き込んだ罪はデカイ。小沢も傷ついたが、司法組織を回復不能に陥れた咎めは引っ込みがつかないのだろう。前原誠司も体の良い棚上げだ。今さら国家戦略担当大臣なんて無役と変わりない。消費増税法案採決、及び小沢グループの離党劇において、裏切り者と名指しされた、田中真紀子、三井辨雄、中塚一宏が白々しく大臣のおさまる図は、政治権力の醜さを象徴している。

 しかし、問題はもう少し複雑な図式かもしれない。小沢への裏切り者として名高い辻恵衆議院議員が「生活」が音頭を取る「国民連合・オリーブの木」の議論に参加するなど、奇妙な動きも見せている。また、小沢一郎は水面下で、連合の主たる組織の一つ「日教組」との選挙協力について話し合いを持っている。勿論、日教組とくれば、輿石東を連想する。未だある、橋下の地方組織・「大阪維新の会」の国政版「日本維新の会」の首領。松野頼久は鳩山G内でも、小沢に近い立場にいた男である。いま、松野らは、橋下らと権力闘争を繰り広げている。

 まぁ、政治の世界“一寸先は闇”と云う事で、前述の事柄すべてが、小沢一郎に有利に働くかどうか、全然判断はつかないのだが、どうも奇妙なのである。それが今夜の“そこはかとない疑惑”に繋がる。“溺れる者藁をも掴む”と云う話なのか、“瓢箪から駒”があるのか、いずれ事実の一部は判明するだろう。筆者自身、「民自公維新」VS「国民連合オリーブの木」の対決色濃厚と見てきたのだが、場合によると「自公維新」VS「民+国民連合」と云う“おぞましい”図式さえ見えてくる(笑)。想像しなければヨカッタ、眠れぬ秋の夜長になるやもしれない。それでは皆様、オヤスミナサイ!


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