世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

「官僚の官僚による官僚のための政治」 その操り人形がコンプレックス野田首相

2012年09月18日 | 日記


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「官僚の官僚による官僚のための政治」 その操り人形がコンプレックス野田首相

 野田佳彦と云う男の精神分析をしても始まらないが、何らかのコンプレックスから生じたトラウマのようなものに取り憑かれている感じがする。あの相田みつお風な言葉の使い方、新興宗教信者のような目、謂うならば何者かに操られている人間と云う感じだ。おそらく、何者かが、特定の人物を指し示しているわけではないだろう。今夜の見出しになっている「官僚」に対してもコンプレックスがあるようだし、経団連のような大企業の幹部連中に対してもコンプレックスがある。当然、東大や京大教授などと云う肩書を見ただけで、竦み上がるとか、舞い上がる心理状態にあるのだろう。

 野田佳彦は「東大話法」に心底弱いと云うか、頭から信じてしまう傾向が顕著なのだろう。つまり、「権威」と呼ばれる類のすべてに弱さを有し、ついつい、その権威の前に出ると、同じレベルに“俺も到達している”と云う事を知らせるために、同調と云う波長に合わせてしまうのだろう。このような傾向を持つ人間の多くが「成り上がり者である」。野田自身、完璧な成り上がりだ。一見世襲や名家の出自でないことが「長所」(庶民の出身)なのだが、その長所が重大な欠点になっている。

 正直、野田と云う歴代首相の勘定にも入らないような男の心理分析など無用なのだが、取り敢えず内閣総理大臣なのだから、始末に負えない。このコンプレックスを抱えたまま、日本の行く末を決定するような重大政策をこともなげに、まったく議論もなく、アリバイだけを準備して、大増税を決定し、原発事故終息宣言をし、再稼働も易々と決定し、尖閣の国有化、「決められる政治!先送りは許されない!」と醜いナルシストと化している。

 彼の資質を判断する場合、間違わない為に、彼の言葉から修飾語を取り除いて分析する事が肝要だ。美辞麗句、修飾語を除くと、そこに残されたものはファシズム的強行決定だけなことはよく判る。おそらく、国賊的政策決定に、野田用語を修飾的に挿入することで、本論を和らげ、酷い仕打ちがさも快感であるように感じさせる言辞を弄する点は天才的と言っても良いだろう。仮に彼が政治家でなかったら、立派な結婚詐欺師になっていた事であろう。結婚詐欺師とは、絶対にモテナイ容貌である事が必須だ。

 小沢一郎の考えた英国二大政党の実現。構造的構築に、小沢は成功したのだが、残念ながら現時点では“仏作って魂入れず”である事は否定できない。それに気づいた小沢が、民主党離党と「国民連合」(オリーブの木構想)の実現に邁進しているのだが、マスメディア全勢力を敵に回し、何処まで闘えるものか、ため息の出る日々である。民主党と云う政党が自民党以上に親官僚で属米精神に満ちていると云う事実が判明しているのだから、日本の二大政党理念は当分オワズケである。

 最終的に、現在の永田町に巣食う政治家の多くは、既存の権益勢力に、何らかの形で保護されて政治家の生命を維持している傾向がある。党員そのものも、一定の団体による動員が多いわけで、個人が自発的に党員になっているケースはあるが、主流ではない。政治家は選挙で当選するかどうかが最重要課題なので、政治理念の実現や政策への関与度などは、選挙戦での宣伝として使える程度の主張に留まるわけである。結局は、日本の統治機構を司る霞が関官僚の独壇場となってしまうのは、統治システムそのものが生みだす自明的結果である。

 鳩山・小沢民主党政権の樹立が“泡沫の夢”となった事は重大な反省が求められるが、このまま自民民主等々の政治劣化を起こしている政党及びその政治家に国政を委ねる限り、官僚統治をブレークスルーする事は不可能である。既得権益を温存する事が日々の生活上優位と思う人々も多いのだが、事実は損をしているのに、既存の世界が壊れたら明日の命も不確かになるような恐怖心が付きまとうのだろう。気持は判らんでもない(笑)。しかし、官僚統治機構が崩壊しても、完璧に消え失せるわけではなく、機能は残る。権限が縮小していくだけなのだが、その辺を上手に説明している政治家が居ないのも事実だ。

 野田のコンプレックスに何処まで国民がつき合うのか判らないが、厚顔無恥な権威コンプレックス男に、ファシズム的政策を矢継ぎ早に行わせていくと、のっぴきならない事態を招くかもしれない。その事の方が、余程怖いのである。「日本維新の会」なるものが、それなりの旋風になっているが、維新八策等々を読んでみても、直近の政治課題である、尖閣問題・竹島問題・原発政策・消費増税に明確な回答は出していない。TPP推進、市場原理主義、中央集権解体、福祉切り捨ては明確だが、その政策の実現が直近の政治課題を解決する道筋を詳らかにしていない。ヤハリ弁護士コンサルタント業者同様の汗を掻かない人種の集団なのだろう。“名を残したい”一心で政治を行う輩が集う永田町と云う風情になっている。実に恐ろしき事だが、それが日本の実相の鏡と心当たる部分も多いので、多くを語る事は控えておこう。

 それにしても、「国民の生活が第一」の情報が不足気味だ。小沢支持者にしても気がかりな部分である。マスメディアのナッシング戦術や尖閣、オスプレイ問題が喧伝され、民主自民の党首選にスポットが当たり、本当に「生活」はどこに行ったのだろう?と云う不安さえ憶える。勿論、選挙は地道な日々の積み重ねであることは承知しているが、幾分心もとなさを感じないわけでもない。おそらくみんなの党の渡辺が、維新に未練たらたら、決断しないところに問題もありそうだ。原口、川内らが民主党を離党するかどうかも注目だが、鳩山は離党発言を撤回したという。まぁ暫く解散はなさそうなので、地道な運動も良いのだとは思うのだが、一抹の寂しさもある。今夜は少々ネガティブな気分だ。夏バテかもしれない。ではオヤスミナサイ!



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