世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

鳩山外交政策の岐路

2009年10月24日 | 日記

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鳩山外交政策の岐路

米国のゲーツ国防長官が来日、岡田外相、北沢防衛相、鳩山総理と次々と訪問しては脅しをかけまくっている(笑)
米軍基地の移設問題は日米安保と云う枠組みの話なのだから、一概に「内政干渉」と不快感を現すわけにもいかない。しかし、沖縄県民にとっては米軍基地問題は日常的内政問題そのものである。
北沢防衛相はそもそも腰の弱い男で防衛大臣の玉ではないのだが、岡田、鳩山もゲーツ国防長官の勢いに気圧されているようだ。この問題に限らず、米国は自民党、霞が関を長年扱ってきた流れを一切変えようとせず(チェンジしないで)鳩山民主党連立政権に対峙しようとしているようだ。
毎年日本政府に命令するようなかたちの米国からの「年次改革要望書」の履行を当然のごとく要求しているのがゲーツ国防長官の姿勢だ。
「普天間の移設が動かないなら、海兵 隊のグアム移転もあり得ないし、在日米軍再編も基地縮小も進まない」と主張するのだから明らかに脅しで、話し合う余地なしを宣言しに来たようなものだ。
それに対して、岡田、鳩山も言い返す元気なく、急いで結論は出せないと云う姿勢の一点張り。多くの場合、「結論先送り」は「逃げ」と受けとめられる事が多く、ゲーツは日本は言う事を聞くと「勘違いして」オバマに報告するリスクが高い。

「政権が変わった以上、そう短絡的なものではない」くらいの言質は与えておくべきだ。これも前政権が米国に対して属国姿勢を崩さなかった歴史的負債を抱えている証拠かもしれない。
前政権と政府が沖縄県民の意志を無視して決めた普天間移設案に、直近の民意で政権についた民主党に「前から決まっていたのだから守れ」と云う態度は高圧的である。国際的外交の常識からすると政権が変われば、原則すべてが白紙になるのが世界外交の常識と云うものだ。
そうでないとなると、市民革命も改革等も何一つ出来ないわけで、米国だけは別ですとは言えるわけもないのだ。
この辺は堂々と主張するのが外交だ。仮に普天間移設に落ち着いたとしても、そのように主張すべきだ!

その高圧的なゲーツ国防長官だが、日米安保や日米外交で民主党政権がどのように出てくるのか来日前から不安があったのだろう。それだけに、高飛車に言い捲って押し切ろうとした。そしてそれをオバマに伝えようとした感じだ。
しかし、マスメディア報道には出ていないが、岡田、鳩山は筆者が発言しないことを怒った部分を語っている可能性もある。
「そう簡単な話ではない。こちらにも事情と云うものがある、政権も変わっているのですぞ」などと言っているかもしれない。
その証拠とは言わないが、米紙「ワシントン・ポスト」「ウォールストリート・ジャーナル」が下記のような記事を配信、例によってマスメディア戦略で日米問題の困難さを書きだした。おそらく「朝日新聞」が今後とも米国偏重報道の主犯として、米国が民主党政権に危惧を持っている、厄介な政権だと云い募るような気がする。

≪以下に朝日の2紙の紹介記事を掲載しておく。≫

≪「米高官「最も厄介なのは中国ではなく日本」 
米紙報道」【ワシントン=伊藤宏】米紙ワシントン・ポストは22日付の1面で、米軍普天間飛行場の移設問題をはじめとする鳩山政権の日米同盟への対応につい て、米国務省高官が「いま最も厄介なのは中国ではなく日本」と述べたと伝えた。日米関係について米主要紙が1面で報じること自体が少ないだけに、米の懸念 の強さが浮き彫りになった。  ポスト紙は、訪日したゲーツ国防長官が日本側に強い警告を発したのは、日本が米国との同盟を見直し、アジアに軸足を置こうとしていることへの米政 府内の懸念のあらわれと指摘。米政権がパキスタンやアフガニスタン、イラン、北朝鮮などへの対処に苦しんでいる時、普天間飛行場移設問題などで「アジアで 最も親密な同盟国との間に、新たに厄介な問題を抱え込んだ」とした。国務省高官は、鳩山政権や民主党が政権運営の経験に乏しいうえ、官僚組織への依存から 脱却しようとしていることが背景にあると語ったという。  一方、ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)も同日、「広がる日米同盟の亀裂」と題する論文を掲載した。元ホワイトハウス国家安全保障会議 (NSC)不拡散戦略部長のキャロリン・レディ氏が執筆。普天間の問題などを挙げ、鳩山政権の対応が「東アジアの安全保障の礎石の日米同盟をむしばむ恐れ がある」と指摘した。  岡田克也外相が米国の核の先制不使用を求め、鳩山由紀夫首相が東アジア共同体構想を提唱していることにも触れ、「中国の軍事力の増大や北朝鮮の核・ミサイルの脅威にどう対抗するのか」と批判した。  さらに、オバマ大統領と鳩山首相は、それぞれの国民を守る責任があり、「アジアで最も重要な安全保障関係に広がる亀裂を食い止めなければならない」と指摘した。 (朝日新聞)≫

PS:どうも鳩山首相、このゲーツ国防長官及び米紙「ワシントン・ポスト」「ウォールストリート・ジャーナル」の記事に神経質になったようで年内に名護市辺野古のキャンプ・シュワブに代替基地を決定する方向に向かっているようだ。
しかし、マニフェストにも掲げる「米軍再編の見直し」をこうも易々放棄するのは如何なものだろう?
僅かな時間で検討しましたもマニフェスト放棄の感は否めない。頑迷な連立野党社民党福島党首を盾にもう少し渋るのが外交だと思うが、どうも鳩山は海外メディアに弱い気がする。幾分心配していたが鳩山由紀夫は「ヘタレ」なのだろうか?

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