世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

オバマのノーベル平和賞

2009年10月11日 | 日記

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オバマのノーベル平和賞

おそらくオバマ米国大統領のノーベル平和賞受賞のニュースに触れて、耳を疑わなかった人はいないだろう。「どうしてあのオバマが?」誰もがそう思って当然の受賞なのである。
ノルウェーのノーベル賞委員会は 『就任して1年にも満たない首脳への授賞は異例だが、同委員会は人びとによりよき未来への希望を与えた』オバマに平和賞を授与すると決定したようだ。明らかに実績ではなく「演説」にノーベル平和賞を与えたことになる。

過去にも妙なノーベル平和賞受賞者は沢山いる。キッシンジャー米国務長官、佐藤栄作、ラビン・イスラエル首相、ゴア前副大統領などだが、彼らにしても褒められた実績かどうか別にして、実際の行動に対して与えられている。
平和賞に関してはアカデミックな観点からと云うより政治的思惑からの受賞が多いので、その人物が本当に平和的人物かどうかは、その人の歴史においてのみ証明されるもののような感じがする。
平和的な行動をした後で、残忍な行動を取る可能性もあるわけで、そもそも無茶な受賞基準があるに違いない。

オバマ大統領が「核のない世界を目指す」「地球温暖化に真正面から取り組む」「単独行動主義から国際協調と対話を重視する」「宗教でわけ隔てせずに」等などだが、そもそも余りに酷過ぎたブッシュの後を受けた民主党オバマ大統領が綺麗事を並べ立てた段階での受賞は違和感がある。彼は未だ何一つ実現、行動に移してはいないのだから。

こうなると「ノルウェーのノーベル賞委員会」はオバマを選考するに当たって平和賞ではない何らかのメッセージを受賞に籠めたと考えるのが妥当だろう。それは何だろう?
オバマ米国大統領の支持率は日増しに低下している。経済指数こそ改善値を示しているが内実は疲弊したままなのが実情。目玉政策の医療改革も一歩も前進していない。失業者は増えるばかりだ。
大金が掛かる使う事も出来ない兵器「核」を抱えておく余裕は米国もロシアにもなくなっている。両国の考えが一致するのは理屈上当然なのだ。
アフガン問題では増派が検討されており、第二のベトナムになるのではと懸念されている。イランの核問題も目の上のタンコブだ。北朝鮮の核問題も厄介だ。

ソ連の解体で唯一の超大国となった米国は孤独であり、この大国に彷徨われると世界規模での混乱が憂慮される。これ以上超大国米国に孤独の迷走されては世界的混乱が重大な事態を惹き起こしかねない。

そこで「ノルウェーのノーベル賞委員会」はオバマの演説をロックさせようとしたのではないのだろうか?つまり、オバマ米国に「演説の理念から逸脱するな」というメッセージを送りつけたのではないのだろうか?
オバマの演説理念は米国白人社会にとって苦々しい部分の多い理想論だけに、米国白人社会や共和党タカ派組織からの邪魔は日増しに増している。
そこで、ノーベル賞もオバマの理念に賛同するので、演説通り実現のために行動して欲しいというエールが籠められていると考えるのが妥当だろう。
逆に言えば、オバマの演説通りに事を運ぶことは至難の業だと云うことでもある。そして彼の立ち位置のバックに国際金融組織が存在することも彼の立場を時に有利に、時に不利にさせているのが現実だ。
彼の「チェンジ!」と云うメッセージは世界中が見守らないとスグに瓦解するメッセージであるという事実の裏返しかもしれない。しかし、この米国の孤独な放浪は世界平和と経済にとって取り返しのつかな事態を引き起こすであろうことから、他の国々はオバマを応援せざるを得ないというのが現実でもある。

余計なお節介だが、賞金は寄付するそうだが米国内ではなく、パレスチナやアフガンなど海外に寄付して初めてノーベル平和賞じゃないのかと、個人的には思ったりしている。(笑)

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