世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

小沢降ろしの大合唱は正しいのか?

2009年04月28日 | 日記

西松事件以来、民主党・小沢一郎党首の世論の支持が下げ止まらない。逆に自民党・麻生首相の支持は右肩上がりだ。

直近の日経新聞世論調査によると麻生内閣の支持率が32%に上昇、不支持は59%と減少傾向にある。次期衆議院選比例代表の投票先も自民・民主は31%で肩を並べる結果になっている。

今回の論点はマスコミがこぞって昔の自民党体質の権化である田中、金丸、小沢ラインを浮き彫りにして、小沢の金権体質を強調しようとしている部分である。<o:p></o:p>

だから小沢は即刻辞任すべきだという論調になり、評論家もこぞって小沢に辞任を薦めている。当然世論はその流れに乗ってしまうのは致し方ないことなのだ。筆者が面接方式で小沢の西松問題をどう思うかと聞かれたら、「困っことですね、代表を降りるべきでしょう」などと角の立たない返事をする可能性がある(笑)<o:p></o:p>

現在の世論調査で見えている32%の麻生内閣支持率の中に「小沢を辞任させたい意図」を含んだ世論が流れた可能性は大いにある。特に朝日新聞の小沢叩きは呆れるほど赤裸々だが、世論を誘導する力は持っている。<o:p></o:p>

小沢を降ろして岡田を代表に据え、仮に次期衆議院選に勝てたとしてどうなるというのだろう?筆者は此処にスポットを当てたいのだ!!<o:p></o:p>

「議員内閣制」で戦後60年以上が経過したが、今の日本の政治体制は「官僚内閣制」であることは政治に興味と知識を持つ人間であれば誰もが理解していることだ。つまり、政治家が全員消えても国家は取敢えず動くという見事な「官僚内閣制」が確立されているのだ。これはこれで便利で安全な部分もあるのだが国民の意思、意識との乖離や税金の使われ方などのチェック機能はほとんど働かなくなって来ている。<o:p></o:p>

「官僚内閣制」(正式にこう云うものはないが実態を現わす用語)の制度が構造的に疲弊してしまった以上、その構造の3本柱・政官財の慣れ合い(癒着)を引きはがし大急ぎで掃除をする必要が急務と思っている民意があったはずなのだ。この民意は消えてしまったのだろうか?<o:p></o:p>

実は消えてはいないだろう。役人天国を何とかしよう、大企業優遇を見直さないと、給料は増えるどころか減っていく、社会保障は減らされるばかり、将来の年金もどうなるか分からない等などの不満は依然何一つ解決していない。まして消費税10%へひた走ることは確実なのである。<o:p></o:p>

だから民意は民主党に一旦政権を預け、政官財の間にある澱を民主党に掃除させようと考えたのだと思う。<o:p></o:p>

このような重大な民意がたかだか一人の政治家の献金云々で消滅してしまうのは残念である。だから小沢を降ろせと云う事だろうが、小沢を降ろした民主党は自民の敵にはなり得ない。小沢以外に役人を顎で使える政治家は自民党にも居ないのである。彼は非常に強持てで役人は最も嫌がっている唯一の政治家なのだ(笑)<o:p></o:p>

だが小沢民主で政官財の掃除をさせて、数年後に政界再編という筆者のシナリオは脆くも崩れ去った感がある(笑)名目だらけの公務員改革、宙に浮いた年金、総花バラマキ補正予算、トドノツマリが消費税アップである。<o:p></o:p>

小沢は間違っていた、しかし毒にも価値はある。毒は毒を持って制する(笑)マキャヴェリズムが良いのかポピュリズムが良いのか、さてはて悩ましい問題だ。(記事10000語制限のため一部割愛)

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コメント
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