~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

文学サロン火曜の会 vol.11

2011年01月25日 | おはなし会・語りの会
今日は、今年最初の火曜の会でした。

昨年は、芥川龍之介、志賀直哉、川端康成、太宰治、萩原朔太郎、幸田文、山本周五郎、梶井基次郎の短編を読んできました。

約1時間半の私の読み語り鑑賞と、作家についての学習、それぞれの感想などに花を咲かせ、楽しく文学に親しんでいます。


今年は、夏目漱石を中心に読んでいくことにしました。
漱石は、時間的になかなか取り上げることが出来ず、
これまで、『夢十夜』『文鳥』だけでした。
中・長編を読んでいきたいと、ずっと思っていたのですが、1回では読めきれるものではないので、なかなか思い切れませんでした。

やっと、決心しました!!


まず最初に選んだのは、迷った末、私の愛読書『こころ』にしました。
私が、高1の夏に、自分の小遣いで初めて買った文庫本(新潮文庫、当時280円)をテキストにしています。
第1回目は、「上・先生と私」のほんの冒頭部分12章(P32)まで。

何度も読んでいる作品を、このスピードで読み進むのは初めてですが、
登場人物像を深く掘り下げながら読んでいくには、このじっくりはいいはずです。
すでに、奥ゆかしい時間の経過や、先生の謎めいた言葉を噛み締めながら、
もう、この『こころ』の持つ雰囲気に呑まれ始めています。

また、夏に読むことが多かったからか、冬に読んでいるからでしょうか、季節はずれの夏の名残の寂しさのような感情が湧いてきました。

学生の頃、読み辛いと思っていた作品が、こんなに読み易い作品になるとはなぁと思いながら、
「「私は淋しい人間です」「恋は罪悪です」と言葉を発する先生の苦しみを、私はわかっています。」
と、読み進める自分がいました。
先生の陰りのある横顔がくっきり浮かんでもきました。

火曜の会の皆さんも、「この先は読まないで、来月楽しみに待っています」と、喜んでくださったのですが、間1ヶ月はちょっと長いですね


このペースだと、5~6ヶ月かかってしまいますかね
夏目漱石の代表作をじっくり読んでみたいと思う方、
ぜひ、文学サロン火曜の会へ参加してくださいね

次回は、2月22日(火)14:00~です。


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