たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2018年『モーツァルト』_昨日帝国劇場千穐楽でした

2018年06月29日 11時09分39秒 | ミュージカル・舞台・映画
 といってもわたし勿論観劇したわけだはなく、先ほどカーテンコールの映像を観ました祐一郎さんの『古川さんヴォルフガング、4人目のプリンス誕生、これからも僕たちの仕事をつくるために大作で主役をやってくれるでしょう」に愛がこもっているなと。2012年『エリザベート』ではトートとルドルフでしたからね、ここまで成長した古川さんに祐一郎さんも感慨ぶ会ものがあるんでしょうね。観ているわたしたちがそうなのだから共演者はなおのこと。地方公演ではさらに進化していくんでしょうね。その姿を見届けられる方々が羨ましい。


 昨日はわたし軽度の熱中症でしたね。冷房苦手なはずなのにスパのレストランのキンキンレ冷房に耐えられました。それだけ体が熱くなっていたし、すっごい坂をてくてく、てくてくで足腰がたがた。2時間ぐらいサウナや酸素浴で体をほぐし、眠剤のたよってなんとか6時間半ほど眠ることができました。よかったよかった、眠れていなかったのでほんとにきつかった。昨日はよく倒れなかったもんだと思います。もう二度と行きたくないですがまだ行かないといけないんですよね。今日は3月以来の平日休み。自分の部屋に帰りたくなくてカフェでモーニングを食べながら寄り道中。今日も陽射しがすごいですね。お風呂に入っているとき、『モーツァルト』のコーラスナンバーが何度もリフレイン。重厚な舞台が頭の中でよみがえっていました。バッテリーがなくなってきたので書けるところまで少し思い出し日記。

 オープニング、皇帝の御前で演奏するアマデ、栄光に包まれるレオポルト一家の背景で歌われる「神が遣わした奇跡の人、世界終わる日まで奇跡は終わらない~♪」とラストの息絶えたヴォルフガングとアマデの背景で歌われる「闘い終わり命果てるとも~♪」が5回観劇してわたしの中でようやくつながった感。モーツァルトの作曲した音楽がこうして長く後世に生き続けているという史実は変わらないことが根底にあるミュージカル。観劇するたびにとりはだと涙の場面。

『モーツァルト』は、家族の葛藤の物語としてみることもできるかなと思います。難しいですね、家族って。家族だからこそ難しいです。ヴァルトシュテッテン男爵夫人に誘われてウィーンで成功をおさめるヴォルフガング。フィガロの結婚」の成功で栄光は頂点を極め、観客の握手に答えながら栄光に酔いしれるヴォルフガングの影で、息子の姿におごりを感じ絶望する父レオポルト。父の姿をしっかりみろとばかりにとヴォルフガングをすっごい目力でいさめる怒りの表情の爽介君アマデ、憲ちゃんアマデは冷ややかな眼差しと表情にみえました。「フィガロの結婚」はアマデがかいたものでした。無邪気ないつまでもパパの子どもの表情で「パパどうして喜んでくれないの? 喜んでくれると思ったのにどうして?」「ほらきこえるでしょパパ、こんなに拍手と喝采が」と驚く古川さんヴォルフガング。山崎さんヴォルフガングは「パパに認められたくてがんばってきたのに」「パパはどうしてわかってくれないの」と戸惑いの表情。ヴォルフガングの中におごりと高ぶりを感じたレオポルトは「お前はおだてに弱い」といさめようとしますが、ヴォルフガングはパパの言葉を理解することができず、絶望したレオポルトは一人ウィーンを去りザルツブルクに戻ります。やがてウェーバー一家とうかれるヴォルフガングのもとに「パパが亡くなったわ」とナンネールが知らせにやってきます。お互いに相容れることなく、すれちがったままお別れが訪れたヴォルフガングと父レオポルト。市村さんの歌と芝居力がレオポルトそのもので、ナンネールと共になんとも発散しどころのない地味な難しい役所ですが圧倒的な存在感。ヴォルフガングに代わり、「わたしはもう一人天才を育てることができます」とナンネールが生んだ長男レオポルトをコロレド大司教に推す姿が痛ましくてなりませんでした。同じことなんども書いていますが、パパが亡くなったあとレクイエムの作曲を依頼する謎の人物を仮面つけた市村さんが演じていて「自分一人の力でかくのです」というのがすごい説得力。オペラ座の怪人って観客はとりはだと涙。市村さんにしかやれない役所だと思います。


舞台写真は東宝公式フェイスブックよりお借りしています。

山崎さんヴォルフガングと爽介君アマデ。



山崎さんヴォルフガング、父レオポルト、姉ナンネール。



(2014年公演プログラムより)

「モーツアルト~父と子の肖像~

「モーツアルト」と言えば、誰しも思うのが、ヴォルフガング・アマデウス・モーツアルトである。しかし今回のミュージカルに登場するのは、その父レオポルトであり、姉のナンネール、そして妻のコンスタンチェである。

 日本のみならず、欧米でも「天才音楽家モーツアルト」を誕生させたレオポルトのことはあまり知られていない。しかし彼の名誉のために言っておくと、息子アマデウスが誕生した年に、今日でも「18世紀の三大奏法」と称される「ヴァイオリン奏法」を出版し、その7年後にはザルツブルク宮廷の副楽長にも昇進したのだ。つまり、息子が「神童」として人々の注目を集める前に、父はヨーロッパ中で認められた「ひとかどの音楽家」だったのだ。この史実をまず知っておかないと、レオポルトは口煩い「教育パパ」にしか見えない。」
                                (続く)

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