ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

新年度予算 反対討論

2023年03月16日 | 議会

令和五年度新年度予算案に反対しました。以下はその時の反対討論です。

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議案8号令和5年度新年度予算案反対討論

二点の理由で反対します。

反対理由その1,

Ⅰ、入札制度改革に取り組む姿勢が今回も皆無です。

昨日の一般質問で明らかになったように、公園トイレ清掃設計金額、新年度予算では大幅にその数字を書き替えてきました。

月あるいは年間合計金額でいうと、でこれまでの約45%の数字で設計金額を作ったことが明らかになりました。昨日発表の数字で三年前に設計書が作られていれば、市民は無駄なお金を支払わずに済んだはずです。金額で言うと、三年間で4,248万円余計に支出していたわけです。10年間ですと億を超えます。

これは一事例での話です。他の事案は問題ないのでしょうか。

今回大幅値下げをせざるを得なかった理由は、昨年6月議会以来私が公園トイレ清掃設計金額を深掘りし、その結果、それまでの市の設計金額の異常なまでの高さが明らかになり、見直しをせざるを得なかったことが原因です。

議会で議員に取り上げられ、市側は謙虚に反省し見直しをしたこと、これは大いに評価します。しかし、根本からの見直しをしていないことは明らかです。

今までの高額な数字を出していた計算式を改めたことで問題が解決したのでしょか。

約一年間にわたり私が取り上げ続けた公園トイレ清掃費問題の本質は、浦安市の入札制度の根本的な姿勢を問うていたのです。

このことに市側は気が付いたが敢えてスルーしたのか、或いは全く気が付かなったのか、もし気が付かなかったとしたら、それはそれで市民のお金を扱う者としてはその資質が問われます。

私はこの問題を通して、当然に市は入札改革にメスを入れる方針を新年度は打ち出してくれると大変期待していました。

ソモソモ私が、今回の公園トイレ清掃費問題に疑問を持ったのは10年以上も前の事です。

同じ事業者が毎年入札で落札し続ける現象を調べ始めた時に、今回の公園トレイ清掃入札も引っかかって来ました。

この入札の落札率平成22年23年度は50%台、24年度は40%台にまで落ち込みました。ところが25年度は89%、26年度以降は95~98%台を推移していましたが、毎回同一事業者が落札者です。同一事業者で落札率がここまで変化する理由は一体何なのか、他の入札では起こり得ない珍しい現象です。これらを調べている時は、まさか市が作る設計金額に問題があることなどは微塵も疑いを持ったことなどありませんでした。

入札に参加する側の問題ばかりに目が行っていまして、委員会や本会議で取り上げてきました。しかし、市側の入札制度へのメス入れは見られませんでした。

そこで私は角度を変えて市作成の設計金額を調べ始めました。近隣市と比較すると異常に高額であることが分かり、今回の結果となった訳です。

市保有の書類を調べることには困難さが伴います。市側がどういう公文書を持っているのか皆目見当がつかず、片っ端から開示をかけていく作業が必要です。

何故市は高落札率案件や同一事業者落札案件の問題の指摘を受けても、目もくれずスルーして行くのですか。

批判に真摯に向き合っていれば、今回の事例はもっと早くに発覚した筈です。何年も前に発覚し、無駄な支出を防げたはずです。その意味では、市側の対応の不味さが明らかになった事例でもあります。市側の不作為により、市民は大損をしてしまった事例です。

本年度、指定管理者制度の仕様書で、同一事業の10年前の仕様書を大幅に書き替えて公募する事例がありました。これも、私が何度も議場で問題点を取り上げ、市側作成の仕様書の問題点に気づいてくれたからこそできたモノです。

指摘した案件は確かに前向きに対応してくれています。指摘しない案件は大丈夫でしょうか。

事業の根本的な見直しの甘さがあります。過去の設計書・仕様書をそのまま少しだけ数字を変えて毎年使って日常業務が展開されている実態があります。

指摘した事業は担当は見直しをお行っていますが、私達市議は全ての事業をチェクすることなど不可能です。まさに、市側の方針としてこれまでの業務あり方、入札制度を含む業務あり方にメスを入れて大改革を行う必要があります。

それを見ることが出来ませんでした。今回発覚したのは明らかに宝山の一角の事業です。

 

反対理由、その2

Ⅱ、過去の事業に真正面から向き合わなくて改革はあり得ない

2年以上にわたり取り上げ続けているパイプテクター問題、水質検査に問題アリとの指摘の動画がUPされています。また、機械を解体したら特許通りのものではなかったとの指摘の動画も出ています。

この解体の動画には、今話題の映画ウイニ―に当事者として法廷シーンを監修した弁護団事務局長だった壇俊光弁護士までもが顔をだして、機械の分解結果をあきらかにしています。

私は市民プラザに導入・支払済みの機械は大丈夫なのかとの疑問を議場で何度も投げかけていますが、市はびくともしない。「支払い済みだから、文句を言うな」と思えるような毎回の議会答弁ですが、原資は市民のお金です。たとえ支払済みでも、契約を解除して機械を外し、返金した事例も発生していることは、私は令和2年9月議会で取り上げています。この事例については一体何があったのかきちんと調査して答弁してくださいと通告しておいたにも関わらず、当日の答弁は「あずかり知らぬ」と実質答弁拒否をしました。

民間では支払済み事例でもきちんと交渉して取外し・返金をしてもらっている事例があるのに、ここまで様々な方面からの指摘がなされているモノについて、公のお金が動く本事案、何故調査もせず放置し続けるのですか。

ここできちんとした対応を行わなければ、これも氷山の一角かと市民は思うでしょう。一旦契約してしまったものは、不問に付すのが浦安市だと市民から思われても致し方ありません。

この姿勢は、市民に対する背信行為です。

市民目線の市政運営を心掛けているような発言を時々聞きますが、実際は市民不在の市政運営が新年度予算でも貫かれています。

 

市民の声を背中に背負っている私たちは、個々の事業では評価できるものもありますが、姿勢は決して市民の方を向いているとは思えない今の市の姿勢を容認することは、公園トイレ清掃費で浮き彫りになったように、払わなくても良いお金を払わせられる事態が再来してしまうでしょう。一旦契約支払済みのもは不問に付す市だとの姿勢を容認することになります。

厳しく事業を見直すことは、新たな財源を生むことを意味しています。

以上2事例を例に挙げましたが、これらは氷山の一角であると思い、反対します。

底流にある姿勢そのものに問題があると判断し、反対します。


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