ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

多治見市長の経験から

2008年11月10日 | 教育
全国自治体議員財政自主研究会主催で11月9日夜から翌10日にかけては、前多治見市長西寺雅也さんを講師にした「自立・自律自治体」についての講義でした。

西寺さんは、27歳で市議になり、以後連続4期市議をしましたが、95年に市長選に挑戦・当選、3期務めその後立候補辞退(07年)された方です。

教育関係の金山先生の講義に続き、西寺さんの講義も耳が痛いものがあり過ぎました。

そもそも西寺さんが95年に市長選に立候補したきっかけは、ご自身の著書のなかに書かれていますが・・・、

 「それまでの多治見市政の停滞と市民参加や情報公開など今日的な課題に全く取り組もうとする姿勢のない、行政のあり方を変えることが必要であると考えたからである。それとともに多治見市の財政は年々悪化の一途をたどっていた。
バブル期、市税収入や地方交付税の増大によって、財政は肥大化した。このことは行政の感覚を麻痺させ、バブル経済破壊後も、執行部はその重大さに気付くことはなく、かつては堅実な財政を志向していた多治見市も、ずるずると財政悪化へと陥っていった。
バブル期、多くの自治体が、今見ても驚くような豪華で、仰々しい建物を建設し、あるいはリゾート開発や第三セクターへの多額の出資といった大型プロジェクトに浮かれていた。そのような状況は多治見市においても、例外ではなかった。
前任の市長の手法は、任期一期ごとに大型施設を「目玉」として造ることであった。それは文化会館、総合体育館、産業文化センター、生涯学習施設と続いた。その他、公民館、児童館など多くの公共施設が建設されたが、そのことが財政状態を圧迫する大きな要因となった。
当然、大型施設の建設費は莫大である。それにとどまらず、起債残高の増大を招く。さらに、施設のランニングコストが積み重なることになる。施設管理もほとんど直営で行なわれていた当時の多治見市では、施設の増加がそのまま、職員の増加をもたらし、組織の肥大化や管理職ポストの増加を招くことにつながった。
・・・途中略・・・
一方、職場の規律は緩み、職員達の緊張感は失われ、著しいモチベーションの低下が同時に進行していた。」(「自立自治体の形成」2~4頁抜粋)

西寺さんは昨年7月の退任の挨拶時にこんなことも述べています。

「最後となったこの機会に私自身が何を考え、何を実現させたかったかを皆さんにお話し、なお未完であり、永遠の課題として残されているいくつかの論点に触れることで、皆さんの今後の活躍に資することがあればと考えています。
その一つは、私が政治的な活動を始めてから今日にいたるまで、もっとも重要な課題と考えてきたのは、民主主義をどのようにして地域社会の中に根付かせ、それを発展させるかと言うテーマでした。その積み重ねによって地域から政治を変えるため、多治見市という自治体において改革に取り組むことを自らの政治的使命と考えてきました。
自治体改革は市民との信頼関係の構築を前提として成り立ちます。そのためにはフェアな政治を行う、公正で公平な市政運営を行う、それが出発点であると考え、実践することに努めてきました。情報公開や市民参加を進めなければならないと考えたのもそのためです。市政の透明性を確保することはいわば必要条件であり、また、市民にとってもっとも身近な政府である市政への参加を保障する「市民参加」を進めなければならないと考えてきました。任期の間そのことを追求し、確立することに腐心してきたといっても過言ではありません。また、一ニ年間市民との信頼関係を壊してしまうよな不祥事も不正も起こすことなく来ることができたのも、皆さんとともに緊張感を持って、開かれた市政を築いてきた結果であると考えています。」(同書251頁から引用)

 ※わが市は、現市長の(現在、3期目10年目)もとで、私が知るだけでも3人が逮捕され、そのうち2人は実刑。残り一人は、一審、二審無罪だが、現在民事事件として係争中。来月24日に千葉地裁で判決が出る予定。また、三人のうち2人は、現職の教師の時に逮捕されている。
こんな市町村が他にあるのでしょうか?どこかが狂っていませんか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする