満足度:80点
声の出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、エミリー・ワトソン、
美術:「チャーリーとチョコ」と同じ人、監督・製作:ティム・バートン、2005年公開、アニメ。
19世紀ヨーロッパのとある小さな村。結婚式のリハーサルに失敗したビクターは、地面から突き出た棒きれに結婚指輪をはめ誓いの言葉を練習をしていた。突然、地面から花嫁衣装を着た白骨化した女性が現われ、ビクターを死者の世界へと連れ去ってしまう。
映画館でも観たけど、今日WOWOWでやってたのでもう一度観た。
やっぱり好きだな。「ナイトメアー」も好きだけど、こっちの方が表情が豊かで好きかも。
キャラクターもかわいい。細長い指がすてき。ダークでファニーですきな映画だっ。
パペット(人形)によるストップモーション・アニメーション。
1秒の映像を撮るのに12時間も掛かるっていうからすごいよね。
アニメの動きよりも先に声を録って、それに肉付けして表情、感情を撮ったそう。ものすごい情熱の集まりだッ☆
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ティム・バートンのコープスブライド
プロダクション・ノート
映画の雰囲気をつくるために、視覚的にセットを最も重要なポイントとした。
a.「生者の世界」 生き生きとした感じがほとんどしない。
・実は人々に活気も希望もなく、悲しそうで陰気で味気なく死んだような場所。
・本質的にグレーっぽくて重苦しい感じ。 ・落ち着いた単色系の色。
・観客(生きている人)にとっては住みたくない場所であるものの、
観ていたいと思わせる程度に興味深いものにする必要があった。
b.「死者の世界」 活気に溢れている。
・人生を貪欲にむさぼる、生き生きとした死んだ人たちでいっぱい。
・無秩序で混沌としていてカラフルな世界。
==舞台はビクトリア朝時代==
「美術を考える時の僕のアプローチは、本質的に異なる要素を色々使ってみることなんだ。」
「それらをぶつけ合い、その衝突から新鮮な何かを生み出すというやり方。」
「ビクトリア様式の建物はないけれど、チェコとポーランドの東ヨーロッパの建築物を、
イギリスのビクトリア様式と融合させた。」
「死者の世界のために、とても明るくカラフルでクレイジーな空間を創り出した。」
「死者の世界は新鮮で独創的な雰囲気にしたかった。」
「”あの世”はこれまでにも幾度なく描かれてきたから、すごく新しくエキサイティングなものが欲しかった。」
「不気味で風変わりだけど、行ってみたく気まぐれでおとぎ話っぽくて楽しい場所。」
背が低くずんぐりしたキャラクターの住む家は、同じく低くてずんぐりした建物。
背が高く痩せているキャラクターが住む家もやはりそんな感じだ。
大柄で丸っこいのもいれば、ひょろっと細長いのもいる。
キャラクターの体型は多種多様で、僕らはそれをセットに反映させようとした。
キャラクターがセットに入った時に、浮いて見えたり不自然すぎたりしないよう、溶け込むようにした。
例えばエバーグロット屋敷の比率と内装は夫妻の体型を反映している。
フィニスはずんぐりタイプだけど、モーデリンは細長い、それをすべての家具にも反映させている。
==撮影と照明==
死者の世界をいかにも地獄のように見せたくなかった。オレンジや赤の炎なんかは使わない。
すべてを少し中心から外し、思ってもみないところからライトを当てた。オペラを観ている感じがするかもね。
生者の世界はカメラの動きとレンズの選択肢を制限した。
ドラマティックになりすぎないよう、アングルにも気を遣った。
デジタル・スチール・カメラにより、撮影確認作業が早くなった。
立体的に動かせるロボット・アーム装置は、動きに大きな柔軟性をもたらせた。