利久(Rikyu)の「エイジング・サポート実践研究会」ブログ

エイジングする人とまちをサポート
看取り援助から地域居住へ・・・情報&ネットワーク、エイジングの新たな価値創造へ

東北大学スマートエイジングカレッジ東京開催(第2回月例会)

2015年05月28日 | 日記
2014年11月1日より東北大学加齢医学研究所附属スマート・エイジング国際共同研究センターが主催する
スマート・エイジング・カレッジ(SAC)東京の事務局長を拝命しております。

SAC東京サイトをご覧ください。

http://www.sairct.idac.tohoku.ac.jp/


この活動は健康寿命延伸ビジネスの支援をテーマに56口49社の企業が参加して本年4月から開講しています。


第1回月例会は4月23日
講師は川島隆太教授
テーマ「スマート・エイジング概論」







今日はその第二回月例会
講師は瀧靖之教授
テーマは「生涯健康脳の維持」
でした。






様々な角度で健康脳の情報が提供され、質疑応答ではたくさんの手が上がりとても有意義な時間となりました。



また場所を変えて行われた交流会を開催しました。





ミニセッションにて参加企業2社の代表から具体的な意見が出されました。





どの質問にも的確なアドバイスをする瀧教授でした。





ありがとうございました。

世の中が健康寿命延伸に向けて動き出していることがよく分かります。


高齢者住宅・施設の経営サポートセミナー in 徳島 開催報告

2015年05月19日 | 日記




5月15日は
一般財団法人ヒートポンプ蓄熱センター主催にて「介護報酬改定の影響を読み解く」のテーマで情報提供をさせていただきました。


ヒートポンプ蓄熱センターや四国電力は介護事業者に対して、地球環境にも優しいエネルギーを活用した施設運営維持コスト削減を提案されています。






今は東日本大震災を機に、
エネルギー関連に対して様々な議論が進んでいますが、私はこの分野の技術革新は凄まじく進んでいるという印象を持ちました。
老人ホームや高齢者住宅は実に様々な視点から経営マネジメントを司る必要があります。
その組合せは実に多義に渡ります。

経営者は時代ニーズ、地域ニーズを的確に捉えた法人方針を示し、事業計画を立案し予算統制を行います。
それに基づいた運営能力を遺憾無く発揮できる組織を編成し、実行へと向かいます。

さらに定期的な目標達成度、予算執行状況の確認を行いながら、軌道修正の必要性も分析し検討していきます。
経営とはある目標を実現するために計画を立て、組織を編成し、その活動に継続性を持たせる営みです。





私たちの生活を支えるエネルギーとともに

エイジング・サボート・マネジメント in 徳島の報告でした。


シーティングを学ぶ~座る姿勢を整え生活を安定させる取組み

2015年04月21日 | 日記
2015年4月20日
都内の特養でシーティングをテーマに研修会を開きました。

講師は自ら車いすを利用されている大坂の高橋洪善さんです。








私にとって15年前から取り組み、入居者の70%程度の方の車いすはシーティングを整えるために個別対応をしてきました。






ただし、まだまだその普及率は低いのも事実です。
高齢者の座る姿勢を整えると視線が変わります。
車いすに座って姿勢が崩れ下を見て暮らしている人
逆に車いすに埋もれてしまい、天井を見て暮らしている人
その方々の視線が適正な位置に戻ると他者と向き合うことができるようになります。
コミュニケーション力が自然と戻ってきて生活を変えていきます。









特に特養は重度化対応に向かっています。
移乗から移動、ダイニングのテーブルに寄り付き食事などなど

車いすなどのシーティングを適正にしていくことによって生活が安定していきます。
介護者の労働も変わることは言うまでもありません。









今回の研修は主に
「アンカーサポート」と「骨盤サポート」を学びました。







これからさらに学びを深めていきます。



エイジング・サポート、ケアに生かす「自分史」

2015年04月20日 | 日記
2015年4月19日(日)9時30分から19時まで短期一日講座として開催された
一般社団法人自分史活用推進協議会主催の
「自分史活用アドバイザー認定講座」に参加しました。


しっかりと作られた1章から8章までで構成されたテキストに基づき、
とても優秀な講師による講義とワークショップが続きました。
長時間に渡りましたが、飽きることなく、無駄なく、受講をさせていただきました。










講師や参加者は編集関係者の方々が多いようですが、
私は認知症ケア、看取り援助などエイジング・サポートに大いに生かすことができると思いました。

さらには家族や地域住民の方々も巻き込めば、単なる自分の記録づくりを超えて
「地域居住=Ageing in Place」のために文化の継承ツールにも成り得るはずです。




その期待を込めて「自分史活用アドバイザー」に登録をさせていただく予定です。






参加者の方々も優秀な方々が多く参加され、数々のワークショップも高度なスキルでこなされていました。

素敵な出会いにも感謝です。


「悪の改正」か「想定の範囲」か

2015年04月20日 | 日記
2015年4月18日
大阪インデックスにて開催された「バリアフリー2015」





(株)メトス主催によるワークショップにて
「重度化対応のためのプロ経営」
 ~介護保険制度を生き延びる戦略」
というテーマにて情報提供をさせていただきました。

第6回目となる平成27年介護報酬改定がスタートしました。


業界内部からも「悪の改正」という制度批判の声がたくさん聞かれています。

しかし、特養に限らずデイサービスや訪問介護事業のマネジメントのしっかりとした経営者層からは
「想定の範囲」という声も聞こえてきます。

それぞれの視点から異なる判断がでることはいつものことです。


しかし「想定の範囲」という言葉は何を根拠に出てくるのでしょうか。

実は第5期の改正から続いている検討課題、昨年の診療報酬改定から国が示している方向性や議論されているポイントは見えていたはずです。
それを呼び込み、早期に対応策をとっている事業者がたくさんいることも事実です。

その変化は常にニーズに真剣に向き合い、掘り下げていないと分からないポイントでもあります。

そんな情報提供をさせていただきました。










展示場に設置されたセミナー会場だけに、外の声と自分の声が重なり、自分の耳に届きにくいプレゼンテーションとなりましたが
参加していただいた皆さま、ありがとうございました。

少しでもお役に立てたならば、光栄に存じます。



この機会を与えていただき、(株)メトスの皆さまにも感謝申し上げます。
真摯な対応は展示会場の来場者やセミナーの参加者にも伝わっていたように感じました。





バリアフリー展2015にはたくさんの来場者であふれていました。
事業者だけではなく利用者ご本人、学生さんもみかけました。

社会の変化が分かるイベントです。

さて来年度はどうでしょうか。









6th Ageing Asia Innovation Forum2015参加報告

2015年04月17日 | 日記
6th Ageing Asia Innovation Forum2015は


2015年4月15日、シンガポールのMarina Bay Sands Convention Centreにて開催されました。
今回で三回目の参加となりました。


まずは、東北大学特任教授の村田裕之さんが
各国の代表者とともにパネルディスカッションに参加し日本のシニアビジネス、高齢者福祉の状況をお話ししました。




次はシルバーウッド社長の下河原忠道さんが
サービス付き高齢者向け住宅「銀木犀」の事業紹介を行いました。






村田裕之さん、下河原忠道さんに
オリックスリビング社長の森川悦明さんと私がに加わり
と日本セッションも行いました。


日本セッション参加者です。








オリックスリビング社長の森川悦明さんからオリックスリビングの事業展開、介護ロボットなどの情報提供






私は「Care Innovation by Management」というテーマで情報提供をさせていただきました。








3RD APAC Eldercare Innovation Award Fainalistsでは

Facility of Year-Residential Aged Care 部門で
「Ginmokusei by Silverwood Co.Ltd,Japan」最優秀賞に輝きました。


表彰式の風景です。
シルバーウッドからは6名の社員の方も参加されました。








飛び上がって喜ぶシルバーウッドの社員の皆さまです。
シンガポールの事業者も一緒に祝福してくれました。





オリックスリビングも
「Best Technology for Operation Effiviency 」部門で
Neos+Care by Orix Living Corporation,Japan

最優賞を獲得しました。

さすが日本です。


会場風景をご紹介しましょう。



















Marina Bay Sands Hotel最上階にあるプールです。




デイサービスでも看取り援助研修を開催

2015年04月02日 | 日記
去る3月25日
江東区にて数か所のデイサービス事業を展開されている「すこやか自由学園」にて看取り援助の職員研修をさせていただきました。


デイサービスは高齢者が日中を過ごす場所ですが、地域のソーシャルワークの拠点という重要な役割があります。

地域居住「Ageing in Place」の実現に向けたまちづくり機能を果たすために、職員たちには死生観教育も必要です。

送迎を終えた夕方、デイサービスの職員たちが真剣に耳を傾けて下さいました。










このデイサービスはこれから「地域拠点」として変わっていくものと期待をしています。

ありがとうございました。

第5回エイジング・サポート・セミナー20150620/満員御礼のご案内

2015年03月26日 | 日記

第5回エイジング・サポート・セミナー20150620のご案内

(おかげさまで参加受付は終了しました)






認知症の方々を支えるプロになりたい方へ

日本国内にはレビー小体型は認知症の約2割(90万人)、ピック病は約1万人いると推察されています。
ただしどちらも正しく診断できる医師が少なく、アルツハイマー型と誤診されたり、うつ病や統合失調症と間違えられ不適切な治療やケアを受けている方も少なくないことが分かってきました。

本セミナーでは、この課題に向き合っている二人の医師に登壇いただきます。

まずは臨床の実践を通して見えてきた事実を素直に受け止めてみたいと思います。

そして在宅医療や介護の現場でさらに応用し、その実践を繰り返していくことを次のステップに置いています。
それは必ずや認知症の方々のサポート・システムの構築につながります。

本セミナーは医療と介護が「虹の架け橋」になり、認知症の方々を支えるために開催いたします。




(日時)2015年6月20日(土)13時~17時(12時00分受付開始)
(場所)DAIKEN秋葉原ショールーム「セミナー室」
 東京都千代田区外神田3丁目12-8住友不動産秋葉原ビル3階
(定員)60名(先着順/締め切りました)



(講演1)
講師①医師:松嶋大ものがたり診療所もりおか 所長(コウノメソッド実践医)
(セミナー・テーマ1)「認知症をあきらめない~行動、表情から解明する方法」


休憩+ショールーム・探索タイム


(講演2)講師②医師;井上貴裕(両国大塚クリニック院長)
(セミナー・テーマ2)「(仮称)認知症をあきらめない~様々な症例から探る」


ディスカッションタイム


17:00 終了


セミナー終了後、名刺交換会&懇親会(別会場)を開催します。


〔会場のご案内〕
DAIKEN秋葉原ショールーム「セミナー室」

JR線「秋葉原駅」
 電気街口より徒歩3分
つくばエクスプレス「秋葉原駅」
 出口A3より徒歩5分
日比谷線「秋葉原駅」
 出口2より徒歩7分
銀座線「末広町駅」
 出口3より徒歩4分






「第4回エイジング・サポート・セミナー20150307」開催報告

2015年03月09日 | 日記
「第4回エイジング・サポート・セミナー20150307」開催報告









(日時)2015年3月7日(土)開場(受付開始)13:00 (開演)13:30~17:30
(会場)Learning Square 6階ABC

(セミナー・開催テーマ)
「点滴はもういらない」~最期を決める覚悟とタイミング

「点滴はもういらない」共同執筆者と発行社による出版記念セミナー

(主催)エイジング・サポート実践研究会
(共催)医療法人社団祐翔会
(株)シルバーウッド
ヒポ・サイエンス出版(株)

(後援)NPO法人エイジング社会研究センター、NPO法人日本医療交流協会、高齢者住宅新聞社
月刊シニアビジネスマーケット、(株)エイデル研究所、(株)メトス
(株)ウチダシステムズ、エイジング生活環境研究会








〔リレー講演1〕
(講師) 医療法人社団悠翔会理事長 医師 佐々木淳
(講演テーマ1)「看取りと在宅医療」
~尊厳ある死のための勇気と覚悟





〔リレー講演2〕
(講師) エイジング・サポート実践研究会 代表 小川利久
(講演テーマ2)「施設を『終の棲家』にするということ」
~いのちを生ききり、次代へ引き継ぐ






〔リレー講演3〕
(講師)株式会社シルバーウッド代表取締役 下河原忠道






(講演テーマ3)「高齢者住宅で生ききる」
~老衰という、苦しくもなく、尊厳ある死のために~

(パネルディスカッション+会場とのディスカッション)16:40~17:05(35分)
(テーマ)「最期を決める覚悟とタイミングとこれから」
(パネリスト①)佐々木淳
(パネリスト②)小川利久
(パネリスト③)下河原忠道
(コーディネーター④)ヒポ・サイエンス出版 小平慎一








〔余興タイム〕銀木犀ご入居者によるスチール太鼓演奏













〔名刺交換会&懇親会〕


「第4回エイジング・サポート・セミナー20150307」を終えて


自ら「支えよう」と思って始めたエイジング・サポート・セミナーはたくさんの方に支えられていることに驚いています。
今回は三者共著「点滴はもういらない」出版記念セミナー
佐々木淳さん、下河原忠道さん、出版社の小平慎一さんとざっくり企画スタート。
「このメンバーと組めば変わることができる、変えることができる」というしたたかな気持ちもありました。
しかしそれは私の想定を超えていきました。

本セミナーにおいて三者が力を合わせ「看取り援助」を語りつなぎました。
多くの方々が気づいてくださったように「生ききる」というテーマに一貫していたのです。

そして銀木犀のご入居者の太鼓演奏によって証明されました。
だからこそ参加者全員のこころをつないだのだと思います。
さらにそのご縁は広がっています。

ご協力いただいた方々、ご参加者、その情報発信を受けとめていただいている皆さますべてに感謝申し上げます。
ありがとうございます。

私たちが生ききるサポートをさせていただいた「いのち」が
これから超高齢社会をエイジングする人とまちをサポートしてくれています。


平成27年度介護報酬改定速報(エイジング・サポート版)

2015年02月08日 | 日記

2015年2月6日開催の、社会保障審議会介護給付費分科会議題から
平成27年度介護報酬改定速報(エイジング・サポート版))をお知らせします。
なお、解釈等はあくまで私的解釈ですので、皆さま各自の責任で確認をとっていただきますようお願い申し上げます。


まだ一部しか発表されていませんが、改定の行方は以下の通りではないでしょうか。
「厳しい改定」というより「経営が難しい改定」と思います。

事業別や基本報酬改定部分だけをみるのではなく、全容をおさえ、今後の行方を捉えていく必要性、すなわちプロの経営者としての能力が問われいるように強く感じます。





各事業の基本報酬は予想を超える引き下げとなりました。
特に特養は大幅ダウンです。従来型特養の引き下げ率は10%を超えました。
厚労省が以前から示してきた「人間尊厳」へ向けた多床室から個室ユニット型への誘導が示されたと思います。

低所得者対策を多床室の従来型へ託してきた対策を見直していかなければならなくります。





老人保健施設の引き下げ幅はそんなに大きくありませんが、在宅復帰強化型への誘導がみられました。





小規模型のデイサービスは相当厳しい経営を余儀なくされます。
地域密着型の認知症専用デイサービスも元々事業規模は小さいので難しさは変わりません。






訪問介護は20分未満の身体介護の見直しがポイントのようです。算定要件等を十分に検討してみる必要があります。






介護報酬改定は基本報酬の改定だけでみることは危険です。
引き下げられた基本報酬はどこへまわされたのでしょうか。

ひとつは加算報酬です。施設介護は丸目方式ですが、加算が増え出来高報酬へのシフトが強くなっています。
加算はサービスの付加、すなわちオプショナル・サービスです。
現行の特養でとれるだけの加算をとると、私の算出だと約6%程度でした。




それが大幅にアップしているはずです。

ちなみに特養の重度者対応に「日常生活支援加算」も大幅アップとなりました。
すなわちこの加算をとらなければ特養経営はできないという判断に立つべきです。
ここでも従来型特養はユニット型特養よりもアップ率は低く抑えられました。






そのために介護職員における介護福祉士の配置に対する評価が上乗せされています。
特養では無資格者でもヘルパー2級保有者でも働くことができます。
ただし重度者へのサービス提供に対して一定以上の介護福祉士の配置に対してサービス提供加算が増額されました。






重度化対応に伴い、「看取り介護加算」の要件に新たな項目が加わりました。
入居時から「看取り意向の説明」が問われます。
さらに他職種連携による実績に基づき、記録、カンファレンス、根拠、記録、説明、同意取得などが必要です。
はじめて看取り介護にチャレンジする施設にはハードルが高くなりました。
医師の説明のみに限定されなくなりましたが、説明能力の獲得が必須ですが、それは実績がないと簡単ではありません。





介護報酬改正は全てが引き下げとなったわけではありません。
看取り介護加算の一部は引上げとなりました。




看取り介護の充実に連動して
「口から食べる支援」の充実に向け、摂食嚥下機能評価や口腔衛生項目も大きく見直されました。
私が最も重要視しているポイントです。
歯科医師や歯科衛生士、管理栄養士との連携がますます重要となりました。















さらに基本報酬引き下げ分は介護職員処遇改善加算へ回ったと言われています。

この介護職員処遇改善加算の要件、社会福祉法人の地域貢献事業実施に向けた特養職員の「専従」要件の緩和も注目するところです。

プロの介護人を養成するための人事制度の再構築、研修実施も重要ポイントです。









まだ全容が発表になっている訳ではありません。

しかしながら
この難しい改定に対応するために
まずは正しい情報を集め、それを咀嚼し、改正シミュレーションをしながら、これからの事業計画を可能な限り綿密に立案してみなければならないと思います。


介護事業の「プロ化」は、制度変化に対応できる「事業計画立案」の実践から始まります。



「超高齢社会をエイジングする人・まちのサポートのために」


エイジング・サポート実践研究会
代表  小川 利久

















「エイジング・サポート・セミナー in 盛岡20150124 」開催報告

2015年01月25日 | 日記
「エイジング・サポート・セミナー in 盛岡20150124 」開催報告です。







【日時】2015年1月24日(土)13:30~17:00
【会場】岩手大学工学部復興祈念銀河ホール
【主催】 エイジング・サポート実践研究会
【共催】 一般社団法人もりおかナラティブ勉強会
【後援】
    盛岡市
   岩手県社会福祉協議会
   岩手県社会福祉士会
   岩手県介護支援専門員協会
   岩手県介護福祉士会
   岩手和敬会(山岸和敬荘・青山和敬荘・浅岸和敬荘)


【メイン・テーマ】
「エイジングを検証する
   ~いのちをつなぐ看取り援助からナラティブへ」




【プレセミナー 認知症ケア】

プレセミナーとして松嶋大医師から認知症の情報提供をいただきました。
私にとって今まで学ぶ機会のなかった「レビー小体型認知症」と「ピック病型認知症」のことをとても分かりやすく説明をしてくれました。

アルツハイマー型認知症の方と症状の違い、歩き方などから見極めるポイントは必見です。
さらに薬の処方の在り方、今までの不思議に感じながらやっていたことが結構違っているな、と思いました。

これはもっともっと多くの介護者、あるいは家族も知っておかなければならない情報です。



私は非薬物療法である学習療法について情報提供を行いました。



認知症ケアに対して「薬物療法」なのか「非薬物療法」なのかという二者択一では決してありません。
中核症状だけではなく、心理・行動・心理症状(BPSD)から適切に見極め、その人にあった方法を複合的に試してみる必要があるということです。

この内容がプレセミナーということ自体が勿体ないと感じた次第です。

次のセミナー企画案とします。






















【本テーマ】
「エイジングを検証する~いのちをつなぐ看取り援助からナラティブへ」

【基調講演(小川利久)】
「マネジメントの視点から~看取り援助から地域居住へ」
社会背景、特養の経営・ミッションから
総括;看取り援助から地域居住へ




【 リレー講演(小林悦子)】
「特養の看取り援助から学ぶ~家族と介護を支える看護」
特養看護師の葛藤から実践まで
食べること、生活を支えること、お別れ会





本セミナーは第6期介護報酬改定前に開催されました。
どの介護保険事業にも重度化、看取り援助が重要視されました。
その手段として口から安全に食べるために必要な口腔衛生、摂食嚥下機能評価の制度的要件の変更点やその実践のための情報提供機会となりました。

知識に留まらず実践していくためにいかに「覚悟」を決めるのか
組織編成、技術養成などを如何に行うべきなのか。

家族に対する「死の準備教育(家族看取り援助勉強会)」
職員に対する「死生観教育」
福祉と医療の連携
地域へのフィードバック手法
地域貢献の在り方などなど
などの実践に基づく情報提供を行いました。



【ちゃぶ台トーク】
これが噂のナラティブもりおか勉強会【ちゃぶ台トーク】
テーマは「医療と介護の連携~“生活支援” の視点から」

まずは松嶋大医師/北村充さん(特養介護部長)による
「病院と施設が紡ぐ物語」の対談です。
きちんとお茶も出ました。

ここでは、かつてお一人の特養入居者が病院へ入院した際に
特養の介護部長である北村さんと、その配置医師(協力病院)である松嶋医師が激論した時の回想話でした。

退院させて特養に帰りたいことを主張する北村さん
大切な患者さんを退院させて特養に帰すわけにはいかないと主張する松嶋医師
その議論は深夜まで続いたそうです。

みなさん、よく考えてみてください。

特養の介護職員(部長)が医師に直談判ができますか?
医師が特養の介護職員と真剣に議論に臨んでくれますか?

二人の思いは「その人のため」という同じものだったのです。

でも専門性の違いから方法論も異なってきます。
どちらが正しいか、ということより、このような議論ができたということ。
それが今の信頼関係を築いたきっかけであったということ。
そして今では入院者が激減した特養、
医療と福祉が連携した結果、特養の看取り援助が確立されました。

これが「病院と施設が紡ぐ物語」です。











さらにグループホーム「今が一番館」の横山久子施設長が看取り援助の情報提供をしてくれました。

いつも願うのだそうです。
「逝くときはみんながいる日中にしてね」
そして、不思議とそれに応えてくださる入居者さん。
これは人格者、生活者の横山さんらしい一面です。
人間のいのちはやはり人と人のご縁の中にあると感じました。

素晴らしい取り組みです。
素敵なお話をいただきありがとうございました。





【パネル・ディスカッション】
「医療と介護の連携~“生活支援”の視点から
(P1) 松嶋大/医師
(P2)北村充/特養介護部長
(P3)横山久子/今が一番館施設長
(P4)小林悦子/看護師
(コーディネーター)小川利久


岩手県、盛岡市エリアの医療体制はどうなっているのでしょうか。
在宅での看取り援助、特養などの介護施設、高齢者住宅などで看取り援助ができいやすい環境や体制が整いつつあるのか、そんなディスカッションから始めていきました。

病院が結構たくさんある盛岡市界隈、施設から入院することは意図も簡単にできてしまうようです。
ここが東京などとは異なるところでした。
しかし、それはずっと続くのでしょうか?
病院ベッドの稼働率は維持されても、医療収入が増えるとは限らないのが現状の制度のようです。
まだまだ不十分ではありますが、住民の意識やニーズも変わりつつあります。
その変化に対応できる医療と福祉の連携はいかにあるべきなのか。
地域の標準化にはまだ実践のための時間と評価が必要のようです。

しかし本セミナー共催者である「一般社団法人ナラティブもりおか勉強会」に参画するメンバーがそのミッション達成のために活動をしていこうとしています。

きっともっと変化に対応するために、手を取り合って動き始めるという期待が高まったディスカッションでした。

さあ、実践へ

その実践の事例検討段階へ

事例から学び、つなげていけば標準化されます。

【ミニ写真展の紹介】
写真「看取り援助と笑顔のある写真」
(看護師:三浦千秋さん提供)

本セミナー受付会場には趣味が写真撮影という看護師の三浦千秋さんのミニ写真展が開催されました。

「写真」
それもまちや人の文化・いのち、時代を記録として残し、語るつなぐために必要な情報です。

三浦千秋さん
ご協力に感謝申し上げます。

ありがとうございました。

残念ながら私が会場の写真撮影を忘れてしまいました。
参加者の方々からの写真提供をお待ちしています。



【懇親会】
旧沢内村の郷土料理を食べることができる『ももどり』で
地ビール「銀河高原ビール」をいただきながらの懇親会

とても楽しく情報交換ができました。

函館から参加してくださった佐々木悟医師もご一緒です。

なぜか、ずっと昔からの友達の集まりのような会でした。
これもFacebookを通じて普段から情報交換している仲間だからです。
そして今日のセミナーでさらに思いが高揚し、関係性が醸成されたものだと思います。





共催をいただいた一般社団法人ナラティブへもりおか勉強会の皆さま
参加していただいた全ての皆さまに感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

超高齢社会を生き続ける営みをエイジングととらえたい
エイジングするまちと人のサポートのために

つなぎ、拡げてまいります。

「エイジング・サポート・セミナー in 盛岡20150124 」を終えて

エイジング・サポート実践研究会
代表/小川 利久

開設直前の特養サポート報告 「夢のある未来を描く」

2015年01月20日 | 日記
2015年1月20日は
千葉県内で開設直前の特別養護老人ホームにて職員研修をさせていただきました。

既存の社会福祉法人ではありますが、既存先輩施設からの異動職員と新たに採用した人材で作り上げる新組織。

そこに少しでも「夢のある未来を描く」というサブテーマをいただいた上での研修会でした。

まずは老人福祉法、介護保険法を根拠に、法人理念の下、未来へ手を取り合って歩み始めるためのベクトル合わせが重要です。

介護報酬改定は難しくなりますが、
特別養護老人ホームへの期待は高まっています。
重要なのはそれを自分たちのミッションと受け止める心構えです。


過去の歩みに学びながら、
一歩ずつ実践を積み重ね
たくさんの事例から学び
いのちをつなぐ

そして
開設直後に訪れるかもしれない混乱期を潜り抜け
3年後に訪れる診療報酬と介護報酬の同時改定を経て、
10年後の2025年、地域包括の扉を開きます。

ここで、地域居住のための、地域拠点づくりが特養で始まりました。

そのスタートに呼んでいただいたことに感謝をしながら、今日の開設直前の特養をサポートは

未来のエイジングする人とまちのサポートへつながっていきます。