人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

勇気と無謀さ

2006-11-18 17:46:43 | 人生論・閃き
子供の頃よくマンガで、悪いヤツが「俺に立ち向かうことは勇気ではなく無謀だ」とか言って、結局は奇跡的に主人公が勝利して、やっぱりそれは「勇気」だったんだと思わされるシーンが良くありました。こんな勇気のあるヒーローになりたい、と思っていたわけです。

しかし今考えてみると、悪いヤツが正しくて、実は無謀だったというケースが多いような気がするんですよね。読者が「無謀」と感じないのは、「正義は勝つ」というマンガのお約束以上に「主人公は死なない」(←死んだらマンガ家が儲からないし・・・)という点にあると思います。死なないことが決まっているのなら、ダメモトで向かっていくべきです。それは勇気と呼んでいいでしょう。

当然現実では、そんな保証はありません。実際無謀である試みはあります。人は死にかけた回数だけ成長するかもしれませんが、そのうち1回でも死んでしまったら全てが水の泡です。勇気も計画的に、ってことですね。

勇気といえるかどうか、すなわち何らかに挑戦し、何らかのリスクを負うべきかは色んな要素により決まってくるものです。金融ではリターンを考え、他の選択肢のリターンとリスクの度合いなどと比較し、目的を考慮して最適な組み合わせ(=ポートフォリオ)を構築していきますが、人生全般でも似たような理論が通用するのではないでしょうか。

金融で「リスク」とはお金が減ることですが(間接的には訴えられたり、客の信用を失ったりすることも含むのでしょうが)、人生においては色々あります。人にとっては、「親に怒られる」「やえちゃんに嫌われる」「バツゲームが待っている」などもリスクになりうるのでしょう。

ここで、「リスク」という考えから除いて欲しいものがあります。

①「失敗したらかっこわるくみえるリスク」
②「無敗な記録を壊されるリスク」
③「はずかしいから」
④「言い訳が思いつかないリスク」
⑤「負けるかもしれないリスク」

これらはリスクではありません。これを除いてから、自分にとってのリスク・リターン分析を行ってください!