先週の12月9日(土)に、地元「9条の会」の結成1周年記念市民学習会「イラク・レバノン最新報告講演会」に参加してきました。
当日の学習会は、夜7時から約2時間弱、地元公民館の大集会室で、約50名ぐらいの参加で行われました。学習会では、元・吹田市役所職員で現在は「イラクの子供を救う会」代表をしている西谷文和さんが、イラク・レバノンの現状その他について講演されました。
会場では下記のレジュメが配付されましたが、講演は西谷さんが現地で撮影・入手されたビデオを中心に、それ以外にも話を付け加えたり逆に割愛したりされたりして行われました。レバノン情勢については、レジュメには無く直接映像を交えて話をされていましたが、私が期待していた程には出ず、あくまでイラク情勢が話の中心でした。
そのビデオ映像と西谷さんのお話から、印象に残った場面を幾つか。当日はビデオ放映が主体でメモも取れませんでしたので、あくまでも、かいつまんでの印象記という事で。
○イラクのニュースが日本ではあまり報道されない。確かにある程度は報道されるのだが、それは全て米軍報道によるものばかり。現在、外国の報道機関は、治安悪化と米軍の報道管制の為に、アルジャジーラも含めて全て撤退してしまっている。
ファルージャの虐殺をイラク人ジャーナリストが秘密裏に撮影したビデオ。そこには、「動くものは全て撃て」と命令された米軍が、市民を銃撃する場面が映っていた。市民が倒れる度に米軍兵士が歓声を上げる。市民は、表通りを行くと米軍に狙撃されるので、裏通りを民家の庭伝いに、安全地帯に向かって避難していた。
○戦争民営化の話。戦争は金儲けになる。イラクで米軍に次いで多い部隊は何処か?それは英国軍でもその他の国の部隊でもなく、戦争請負会社=民間軍事会社(PMC)の傭兵たちである。
米国のパパ・ブッシュが役員を務めるカーライル社、チェイニー副大統領が役員のハリバートン社、その全てがPMC部門を持っている。カーライル社傘下のPMCがサウジにあるが、その大株主がビンラディン一族。米国ブッシュとアルカイダのビンラディンが、実は裏で繋がっているのではないか?
正規軍の米兵の遺体は米本国のアーリントン墓地に埋葬されるが、傭兵の死体はビニール袋に包まれて砂漠に捨てられる。その遺体発掘を撮影したビデオ。
○米軍がアフガン・イラク戦争で使ったクラスター爆弾は、別名「チャイルド・キラー」と呼ばれている。親爆弾から多くの子爆弾が放出されるが、そのうちの一部にはパラシュートが付いていて、意図的に不発弾として着地するように作られている。その不発弾は、子供たちの目を引かせる為に、色とりどりに彩色されている。このクラスター爆弾によって多くの子供たちが犠牲になった。
イラク戦争では劣化ウラン弾も多く使われた。劣化ウラン弾による放射能汚染によって、多くの子供たちが奇形や白血病・癌で亡くなっていく。頭部の癌で失明した子供、甲状腺癌で首に赤ん坊の頭大の腫瘍が出来た子供、鼠けい部のリンパ腺が青く腫れあがった子供の映像。
○「フセインによる大量破壊兵器の使用を阻止する為」「フセインの独裁を倒す為」という名目で始められたイラク戦争だが、元々フセインを甘やかしてきたのは米国だ。
イランの反米イスラム革命に対抗する為に、フセインにイラン・イラク戦争を唆し、クルド人虐殺も黙認。そして押さえが利かなくなると、今度はフセインにクウェート侵攻を唆して陥れ、湾岸戦争でフセイン叩きに転じる。
実はイラクの大量破壊兵器は、この湾岸戦争の敗北によって、あらかた廃棄されていたのだ。イラク開戦の本当の理由は、イラクが石油代金の決済をドル建てからユーロ建てに変更した事で、米国の石油支配にヒビを入れられそうになったから。
○例のNY911テロにしても、米国による「やらせ」疑惑説が根強く囁かれている。
何故、ペンタゴンに突入したボーイング機の残骸や乗員の遺体がどこにも見当たらないのか?何故、テロ当日にビンラディン一族だけが米国を無事出国できたのか?何故、WTCビルが恰も解体業者が手を加えたみたいに見事に垂直に崩落したのか?ビル崩落時に右上を飛んでいたヘリコプター様の物体は遠隔操作機か?何故、WTCの2つのビルの崩落後6時間も経ってから隣接のWTC7ビル(FBI・CIAの事務所が在った)が崩落したのか?
戦争報道(大本営発表)は全て疑ってかからなければならない。
○戦争で犠牲になるのは常に弱者だ。お金持ちは戦争には行かなくて済む。
月収10万円台のワーキングプア(その多くは黒人・ヒスパニックなどのマイノリティ)が「年収300万円台」生活への脱出を夢見て資格取得宣伝に騙されて兵隊に志願させられる米国の例。治安強化への傾斜の陰で不登校児の親が育児放棄の濡れ衣を着せられて60日間投獄された英国の例。
テロと戦争の報復の連鎖を食い止めよう。イラク・パレスチナ・レバノンにも憲法9条を輸出しよう。
これらの話は、私の方でも多かれ少なかれ既に知っている話ではありましたが、それでもまだまだ断片的・部分的な知識としての理解に止まっていたように思います。例えばクラスター爆弾の話にしても、親爆弾から無数の子爆弾が撒き散らされる事は既に知っていましたが(旧・旧サイトのアフガン戦争のページにもクラスター爆弾の解説がある)、子爆弾にパラシュートまで装着されている事は知りませんでした。今回この様な形で改めて学び直しが出来て、本当に良かったと思います。
今の仕事が、週末や土日祝日が休日ではなく、夕方5時きっかりに終わる仕事でもないので、土日中心の大阪市内での集会・デモ・学習会にはなかなか参加出来ませんでした。だから今回の地元での久しぶりのこういう催しは、私にとっては願ったり適ったりでした。
ただ、今回は地元「9条の会」結成1周年記念という事で、先述の市民学習会と、その前日の8日に地元駅頭での教育基本法改悪反対情宣活動が行われましたが、本当はもっと活発に日常活動が行われて然るべき情勢ではないでしょうか。教育基本法改悪の他に共謀罪法案や防衛庁の省昇格法案が国会上程されているというのに、会独自の宣伝活動がたったこれだけとは・・・。
8日の情宣活動(ビラ配付とマイクでの訴え)も中学時代の恩師などと共に参加しましたが、「全教・教組共闘連絡会・子供の教育文化全国センター・教育基本法全国ネット」連名のこのビラだけでなく「9条の会」独自でも教育基本法改悪反対のビラを、週1回若しくは隔週で、それが無理ならせめて月1回ぐらいのペースで全戸配布すべきではないでしょうか。
私の例で言えば、仕事のある日は夜はこういう地元の催しに参加するぐらいが関の山ですが、逆に朝は比較的遅くから勤務の日が多いので、そういう日は時間をやりくりすれば出勤前のビラ配付も可能です。そういう各人の条件を生かした活動が、何故出来ないのか。
もっと言えば、憲法9条(戦争放棄)だけに限定するのではなく、新自由主義政策の下での25条(健康で文化的な最低限度の生活保障)改悪の問題も取り上げて、平和と生活権擁護の要求を全面的に掲げた憲法改悪反対のビラを配布するとか。学習会翌日の10日夜にNHK総合テレビで女性や高齢者のワーキングプアの特集番組をやっていましたが、そこでは何と80歳にもなっても年金ももらえず月数万円にしかならない空き缶拾いで生計を立てている老夫婦の事が紹介されていました。その老夫婦は、ぎんなんの実を拾ってきてそれを炒って食事の足しにしていました。日本国内のこんな残酷な生活実態も、イラクの子供たちの惨状と重ね合わせる形で、もっと世論に訴えていくべきではないのか、それが今日の情勢に見合う「9条の会」の活動ではないのか・・・そう思います。
(参考資料)
・学習会当日配付レジュメ
この戦争は何だった? ~映像で見るイラク~ 西谷文和
1 Can you hear me now?
映像のラストに流れていたのは、「私たちの声が聞こえますか?」
私たち=イラクの人々 の声が、日本に届きにくいのはなぜだろう?
テレビや新聞で、こうした映像や記事があまり流れないのはなぜ?
2 戦争が民営化されている
ブッシュ大統領とビンラディンの本当の関係は?
バグダッド空港を警備していたのは、ネパール人とフィジー人
戦争が国との戦いから、企業の戦いになっている。
アメリカはフセイン時代の政府関係省庁をことごとく空爆。国防省、厚生省、
サダムタワー…。唯一空爆しなかったのが石油省。
石油とドルの関係
地政学的に見たイラクの位置
3 怪しい9.11事件
ペンタゴンから激突したボーイングの残骸は出てこない。遺体も。
NYのWTCは、なぜあれほど「見事に」崩壊したの?
簡単にだまされない様にしよう。
第2次世界大戦中も、「大本営発表」にだまされていた。
4 本当の「国際貢献」って何だ?
アフガン・・・女性の医者 イラク・・・白血病の薬
例えば 道路を作ってあげる、学校を建ててあげる、ではダメ。
一緒に作って、その土地にあった方法で、「作り方」まで経験し、学んでもらう。
戦車に乗って迷彩服を着て、銃を構えながらでは、「人道支援」はできない。
5 いかなる戦争にも協力せず、巻き込まれないために
・「イラクの子供を救う会」HP
http://www.nowiraq.com/
当日の学習会は、夜7時から約2時間弱、地元公民館の大集会室で、約50名ぐらいの参加で行われました。学習会では、元・吹田市役所職員で現在は「イラクの子供を救う会」代表をしている西谷文和さんが、イラク・レバノンの現状その他について講演されました。
会場では下記のレジュメが配付されましたが、講演は西谷さんが現地で撮影・入手されたビデオを中心に、それ以外にも話を付け加えたり逆に割愛したりされたりして行われました。レバノン情勢については、レジュメには無く直接映像を交えて話をされていましたが、私が期待していた程には出ず、あくまでイラク情勢が話の中心でした。
そのビデオ映像と西谷さんのお話から、印象に残った場面を幾つか。当日はビデオ放映が主体でメモも取れませんでしたので、あくまでも、かいつまんでの印象記という事で。
○イラクのニュースが日本ではあまり報道されない。確かにある程度は報道されるのだが、それは全て米軍報道によるものばかり。現在、外国の報道機関は、治安悪化と米軍の報道管制の為に、アルジャジーラも含めて全て撤退してしまっている。
ファルージャの虐殺をイラク人ジャーナリストが秘密裏に撮影したビデオ。そこには、「動くものは全て撃て」と命令された米軍が、市民を銃撃する場面が映っていた。市民が倒れる度に米軍兵士が歓声を上げる。市民は、表通りを行くと米軍に狙撃されるので、裏通りを民家の庭伝いに、安全地帯に向かって避難していた。
○戦争民営化の話。戦争は金儲けになる。イラクで米軍に次いで多い部隊は何処か?それは英国軍でもその他の国の部隊でもなく、戦争請負会社=民間軍事会社(PMC)の傭兵たちである。
米国のパパ・ブッシュが役員を務めるカーライル社、チェイニー副大統領が役員のハリバートン社、その全てがPMC部門を持っている。カーライル社傘下のPMCがサウジにあるが、その大株主がビンラディン一族。米国ブッシュとアルカイダのビンラディンが、実は裏で繋がっているのではないか?
正規軍の米兵の遺体は米本国のアーリントン墓地に埋葬されるが、傭兵の死体はビニール袋に包まれて砂漠に捨てられる。その遺体発掘を撮影したビデオ。
○米軍がアフガン・イラク戦争で使ったクラスター爆弾は、別名「チャイルド・キラー」と呼ばれている。親爆弾から多くの子爆弾が放出されるが、そのうちの一部にはパラシュートが付いていて、意図的に不発弾として着地するように作られている。その不発弾は、子供たちの目を引かせる為に、色とりどりに彩色されている。このクラスター爆弾によって多くの子供たちが犠牲になった。
イラク戦争では劣化ウラン弾も多く使われた。劣化ウラン弾による放射能汚染によって、多くの子供たちが奇形や白血病・癌で亡くなっていく。頭部の癌で失明した子供、甲状腺癌で首に赤ん坊の頭大の腫瘍が出来た子供、鼠けい部のリンパ腺が青く腫れあがった子供の映像。
○「フセインによる大量破壊兵器の使用を阻止する為」「フセインの独裁を倒す為」という名目で始められたイラク戦争だが、元々フセインを甘やかしてきたのは米国だ。
イランの反米イスラム革命に対抗する為に、フセインにイラン・イラク戦争を唆し、クルド人虐殺も黙認。そして押さえが利かなくなると、今度はフセインにクウェート侵攻を唆して陥れ、湾岸戦争でフセイン叩きに転じる。
実はイラクの大量破壊兵器は、この湾岸戦争の敗北によって、あらかた廃棄されていたのだ。イラク開戦の本当の理由は、イラクが石油代金の決済をドル建てからユーロ建てに変更した事で、米国の石油支配にヒビを入れられそうになったから。
○例のNY911テロにしても、米国による「やらせ」疑惑説が根強く囁かれている。
何故、ペンタゴンに突入したボーイング機の残骸や乗員の遺体がどこにも見当たらないのか?何故、テロ当日にビンラディン一族だけが米国を無事出国できたのか?何故、WTCビルが恰も解体業者が手を加えたみたいに見事に垂直に崩落したのか?ビル崩落時に右上を飛んでいたヘリコプター様の物体は遠隔操作機か?何故、WTCの2つのビルの崩落後6時間も経ってから隣接のWTC7ビル(FBI・CIAの事務所が在った)が崩落したのか?
戦争報道(大本営発表)は全て疑ってかからなければならない。
○戦争で犠牲になるのは常に弱者だ。お金持ちは戦争には行かなくて済む。
月収10万円台のワーキングプア(その多くは黒人・ヒスパニックなどのマイノリティ)が「年収300万円台」生活への脱出を夢見て資格取得宣伝に騙されて兵隊に志願させられる米国の例。治安強化への傾斜の陰で不登校児の親が育児放棄の濡れ衣を着せられて60日間投獄された英国の例。
テロと戦争の報復の連鎖を食い止めよう。イラク・パレスチナ・レバノンにも憲法9条を輸出しよう。
これらの話は、私の方でも多かれ少なかれ既に知っている話ではありましたが、それでもまだまだ断片的・部分的な知識としての理解に止まっていたように思います。例えばクラスター爆弾の話にしても、親爆弾から無数の子爆弾が撒き散らされる事は既に知っていましたが(旧・旧サイトのアフガン戦争のページにもクラスター爆弾の解説がある)、子爆弾にパラシュートまで装着されている事は知りませんでした。今回この様な形で改めて学び直しが出来て、本当に良かったと思います。
今の仕事が、週末や土日祝日が休日ではなく、夕方5時きっかりに終わる仕事でもないので、土日中心の大阪市内での集会・デモ・学習会にはなかなか参加出来ませんでした。だから今回の地元での久しぶりのこういう催しは、私にとっては願ったり適ったりでした。
ただ、今回は地元「9条の会」結成1周年記念という事で、先述の市民学習会と、その前日の8日に地元駅頭での教育基本法改悪反対情宣活動が行われましたが、本当はもっと活発に日常活動が行われて然るべき情勢ではないでしょうか。教育基本法改悪の他に共謀罪法案や防衛庁の省昇格法案が国会上程されているというのに、会独自の宣伝活動がたったこれだけとは・・・。
8日の情宣活動(ビラ配付とマイクでの訴え)も中学時代の恩師などと共に参加しましたが、「全教・教組共闘連絡会・子供の教育文化全国センター・教育基本法全国ネット」連名のこのビラだけでなく「9条の会」独自でも教育基本法改悪反対のビラを、週1回若しくは隔週で、それが無理ならせめて月1回ぐらいのペースで全戸配布すべきではないでしょうか。
私の例で言えば、仕事のある日は夜はこういう地元の催しに参加するぐらいが関の山ですが、逆に朝は比較的遅くから勤務の日が多いので、そういう日は時間をやりくりすれば出勤前のビラ配付も可能です。そういう各人の条件を生かした活動が、何故出来ないのか。
もっと言えば、憲法9条(戦争放棄)だけに限定するのではなく、新自由主義政策の下での25条(健康で文化的な最低限度の生活保障)改悪の問題も取り上げて、平和と生活権擁護の要求を全面的に掲げた憲法改悪反対のビラを配布するとか。学習会翌日の10日夜にNHK総合テレビで女性や高齢者のワーキングプアの特集番組をやっていましたが、そこでは何と80歳にもなっても年金ももらえず月数万円にしかならない空き缶拾いで生計を立てている老夫婦の事が紹介されていました。その老夫婦は、ぎんなんの実を拾ってきてそれを炒って食事の足しにしていました。日本国内のこんな残酷な生活実態も、イラクの子供たちの惨状と重ね合わせる形で、もっと世論に訴えていくべきではないのか、それが今日の情勢に見合う「9条の会」の活動ではないのか・・・そう思います。
(参考資料)
・学習会当日配付レジュメ
この戦争は何だった? ~映像で見るイラク~ 西谷文和
1 Can you hear me now?
映像のラストに流れていたのは、「私たちの声が聞こえますか?」
私たち=イラクの人々 の声が、日本に届きにくいのはなぜだろう?
テレビや新聞で、こうした映像や記事があまり流れないのはなぜ?
2 戦争が民営化されている
ブッシュ大統領とビンラディンの本当の関係は?
バグダッド空港を警備していたのは、ネパール人とフィジー人
戦争が国との戦いから、企業の戦いになっている。
アメリカはフセイン時代の政府関係省庁をことごとく空爆。国防省、厚生省、
サダムタワー…。唯一空爆しなかったのが石油省。
石油とドルの関係
地政学的に見たイラクの位置
3 怪しい9.11事件
ペンタゴンから激突したボーイングの残骸は出てこない。遺体も。
NYのWTCは、なぜあれほど「見事に」崩壊したの?
簡単にだまされない様にしよう。
第2次世界大戦中も、「大本営発表」にだまされていた。
4 本当の「国際貢献」って何だ?
アフガン・・・女性の医者 イラク・・・白血病の薬
例えば 道路を作ってあげる、学校を建ててあげる、ではダメ。
一緒に作って、その土地にあった方法で、「作り方」まで経験し、学んでもらう。
戦車に乗って迷彩服を着て、銃を構えながらでは、「人道支援」はできない。
5 いかなる戦争にも協力せず、巻き込まれないために
・「イラクの子供を救う会」HP
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