毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




昨日は黄砂の影響さえ無視すれば、おだやかなよい天気だったのですが、今日は朝から曇天でうす暗く、すっきりしません。さて、これからきくのは、ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツたちによる「音楽の捧げもの」です。このCDは1999年に録音されたもので、このブログですでに、BWV1072~1078、BWV1086、BWV1087をきいていいます。昨日きいたコンセール・デ・ナシオンの、凝った演奏とはちがい、ゴルツ、ベーリンガーたち(フライブルク・バロック・オーケストラのメンバーといっていいかも)は旧全集どおりの曲順で演奏しています。

おもしろいのは、3声のリチェルカーレとトリオ・ソナタで、チェンバロではなくフォルテピアノで演奏しているところ。3声のリチェルカーレは楽器指定がありませんが、バッハがジルバーマンのフォルテピアノで即興演奏した曲とされるため、フォルテピアノを選択したのでしょう。また、当世的ともいえるトリオ・ソナタは、バッハがベルリンでの様式を意識したものといえ、やはりフォルテピアノでの演奏がふさわしい、と考えたものとみられます。なお、ここでのフォルテピアノは、ざんねんながらジルバーマンのそれではなく、シュタインの複製です。

CD : CD92.133(Hänssler CLASSIC)

CD92.133

コメント ( 2 )



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コメント
 
 
 
「音楽の捧げもの」と「フーガの技法」 (Curragh)
2011-05-03 21:33:55
おなじリチェルカーレでも、「3声の…」と「6声の…」とでは趣がまるで異なっておもしろいですね。前者はギャラント風、後者は厳格な古様式、といったふうに。ヴァルヒャのオルガンによる「6声」もけっこう好きです。また「フーガの技法」は「音楽の捧げもの」同様に特殊作品に分類されていますが、砂川しげひささんも書いていたように、聴いて楽しく、とっつきやすいのはやはり「捧げもの」のほうですね。「フーガの技法」は、文字どおりフーガ作曲技法のお勉強を聴く側にも求めるというか、学究的性格が強く出ていますね(「捧げもの」も音楽による高度な謎かけが仕組まれてはいますが、聴いて楽しい、という意味で)。
 
 
 
「音楽の捧げもの」は…… (aeternitas)
2011-05-04 08:00:31
Curraghさん、おはようございます。
たしかに、とっつきやすいのは、名前からして「音楽の捧げもの」ですよね。王の主題も美しく変化にとんでいますし、トリオ・ソナタの存在も大きいと思います。
1楽器、1独奏楽器のトリオ・ソナタはそれなりの数があるのに、2独奏楽器のためのオリジナルのそれは希少です。しかし、この1曲だけで十分なほどの傑作だと思います。
個人的には、BWV1079の中では6声のリチェルカーレが一番好きで、つぎが反行の拡大によるカノンです。ずっと昔はトリオ・ソナタが一番でした。
 
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