北朝鮮を離れて自由へ ★イ・エラン★の自由ブログ

いわゆる「脱北者」のおばちゃんです。
北朝鮮の実態を世界の皆さんにもっと知っていただきたく
ネットに挑戦します。

太陽節までに「リョミョン通り」建設完了を指示

2017-03-16 19:26:10 | 北朝鮮の虚像

平壌都心の中に建設中の「リョミョン通り」
派手な高層ビルがそびえており、ニューヨークのマンハッタンの真似をしているとして
海外のジャーナリストたちが「ピョンハットン」とも呼んでいます。


金正恩の指示によって始まった事業だけに金正恩の関心も高い現場ですが、
先日、北朝鮮トップ2の崔龍海(チェ・リョンヘ)が建設現場に現れて
金日成の誕生記念日である「太陽節」(4月15日)までに
工事を完了するよう催促したそうです。

 

私は何より、「太陽節」に目指して完了を指示したということから
先月の「光明星節」(2月16日)頃の騒動を思い出して不安を感じます。

 

北朝鮮は光明星節を記念する目的で、
学生や軍人のほか、さまざまな組織を構成して
金正日の故郷までの行軍などのイベントを大々的に行って

雰囲気を盛り上げようとしました。


そして、光明星節が近づくと
弾頭ミサイルの試験発射(2月12日)と

金正男氏の暗殺(2月13日)という
言葉を絶する事件が連発で起きました。


(ミサイル発射については3月にも行われたので、もはや関連性があるかどうかすら判断できなくなりましたが…)

 


アメリカの北朝鮮専門メディアの「38ノース」が3月9日に出した分析によれば
北朝鮮の豊渓里核実験場の一帯から
6回目の核実験を準備している兆候が見られ、
その規模も過去の何倍になると推測されるらしい…

 

太陽節をメドにリョミョン通りの建設完了に意気込んでいるのを考えると
豊渓里の動きも太陽説に向かっているのではないか…非常に心配です。

 


リョミョン通りの建設に関する昨日の記事と、
建設現場の労働者たちの不満に関する過去の記事を合わせて読んでみてください。

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平壌マンハッタン「リョミョン通り」で何が起きているか。
평양 맨해튼 ‘여명거리’에서는 무슨 일이?


2017.03.15 (KBS)

北朝鮮政権のナンバーワンの金正恩とナンバー2の崔龍海が今年順番にリョミョン通りを訪れ、この区域への関心が高まっている。
朝鮮中央通信によれば、北朝鮮の金正恩は今年1月にヨミョン通り建設現場を訪問し「リョミョン通り建設は社会主義と帝国主義との大決戦で、社会主義守護戦」だとし「太陽節までに必ず完工しろ」としたと報じた。
1月末に建設現場を訪れた崔龍海は今月14日にもリョミョン通りを訪れ「金日成の105回目の誕生日である来月15日まで工事を完成しろ」と指示した。

リョミョン(黎明)通りとは。

リョミョン通りは昨年3月18日に金正恩が自ら建設計画を発表し、4月3日から工事を始めて平壌に作り上げている北朝鮮版新都市である。
金日成・金正日の遺体が保管されている平壌大城山区域の錦繍山太陽宮殿からヨンフン十字路までの3km区間に造成されるリョミョン通りには70階を超える超高層マンションなどが建てられる予定だ。
約90万㎡の敷地に建設されるリョミョン通りには、住宅44棟(4804世帯)と便益施設28棟などが新設される予定で、北朝鮮通貨で222億ウォン強(280万米ドル)が投入されると、北朝鮮のメディアが報じた。
また、金日成総合大学の教育者をはじめ科学者、研究者らが居住する住宅と保育園、幼稚園、クリーニング屋など公共施設ビルとともに金日成総合大学のビルも一部建設される。
北朝鮮当局は3月2日、異例的にこの区域を平壌在住の外交官や外信記者を招き、建設現場を公開した。
専門家らは、通常北朝鮮は完成する前の建設現場を外国人に公開することがなかったとし、今回の公開を異例なものと見ている。
当時ワシントン・ポスト(WP)などの外信メディアは、北朝鮮の一般住民の暮らしとはかけ離れて派手すぎるリョミョン通りのことを「ピョンハットン(ピョンヤン+マンハッタン)」というあだ名で皮肉に表現していた。

リョミョン通りに全てをかけた金正恩

金正恩は現在リョミョン通りの完工に集中し、住民たちを促している。リョミョン通りは当初、昨年末完工を目指していたが、昨年9月咸鏡北道地域で起きた大規模な水害と資材不足などが原因で完工が遅れた。
しかし、住民たちの反発も相当大きいと北朝鮮の消息筋は伝えた。
工事に着手してたった3ヶ月で30階、40階高さまで骨組みが組み上がったが、軍・青年突撃隊など一日3万人以上が休日もなく24時間2交替で動員されてのものだったため、不満が湧き上がっている状況である。
金正恩がリョミョン通りに死活をかける理由に関して、専門家らは対北朝鮮制裁との関連性が高いと診断した。
ヤン・ムジン北朝鮮大学院教授は「金正恩がリョミョン通りの建設に力を注ぐ理由は、対北朝鮮制裁が何の効果もないというのを国外に誇示する狙いがある見られる」「北朝鮮は制裁にもかかわらず発展している。つまり、国際社会に対して制裁は効果がないというのをリョミョン通り建設で証明しようとしている」と述べた。
キム・ヨンヒョン東国大学北朝鮮学科の教授は「金正恩はリョミョン通りの完成を自分の業績として掲げて住民たちの忠誠を要求しようと狙っている」「自分の統治手段を強化するためにリョミョン通りを利用している」と指摘した。
一方、韓国の統一部関係者は「リョミョン通りは特権層だけのための事業で、住民全体を考えてやっていることではない。したがって北朝鮮全体の利益には役立たないし、住民の不満が高まるしかない」と説明した。

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平壌リョミョン通り建設現場で落書き騒動
평양 여명거리 건설장서 낙서소동


2016年8月2日(RFA)

北朝鮮のリョミョン通り建設現場にあるビルの壁などに「平壌速度」というスローガンを当てこする落書き事件が複数件起きたと現地の消息筋が伝えてきました。平壌市の人民保安部が緊急捜査を始めた中、現場の労働者に対してはいかなる内容の落書きを厳禁するという警告令が出されたということです。

慈江道のある消息筋は「平壌市のリョミョン通り建設現場で政治的な意味がある落書きが多数発見された」「捜査に着手した平壌市の人民保安部(警察)が建設労働者に全ての落書き行為を厳罰すると警告した」と1日自由アジア放送に知らせました。
この消息筋は「問題の落書きは色々な汚い落書きの中に混じって書かれたものだが‘突撃隊は麻薬隊’‘平壌速度は麻薬速度’など麻薬に関連した内容」だったとし、「リョミョン通りの建設現場で工事の実績を引き上げるために幹部らが建設労働者に公然と麻薬を提供していることを批判したもの」と説明しました。
落書きが発見されたのは7月27日で、場所は龍南山地区の入り口に平安北道旅団が建設している「寄宿舎型住宅」の一階だったそうです。「落書きが見つかった場所にはお酒の空き瓶とタバコの吸い殻が散らかっていた」とも。
問題の落書きが通報され、人民保安省傘下の平壌市人民保安部が直ちに現場に出動し、空き瓶とタバコの吸殻を回収した後、問題のビルを担当していた平安北道旅団突撃隊員らに落書きをした人は自首するよう催促していると消息筋は述べました。

この事件と関連し、両江道の別の消息筋は「私もその話を聞いたが、みんなは落書きを通報した突撃隊の幹部について不満をいっている」とし、「ものすごい政治事件でもないのに余計に通報をして魔女狩りをするからだ」と非難の理由も説明しました。
彼は「建設現場や共用便所みたいなところにはいつも汚い内容の落書きが多い」と話しながら「政治的な内容の落書きだとしても、金正恩や労働党を直接狙って非難するものではないなら静かに見過ごしてやるのが一番」だと主張しました。
さらに、「両江道だけでも今年3月に金正恩を嫌悪する内容の落書きが発見されて住民たちが筆跡調査まで受けて大変だった」「みんながそんな辛い経験をしたので、幹部らもそこそこの落書きくらいはなかったことにする」と強調しました。

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