路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【僭越ながら「論】」:継承された「強権政治」|批判排除で学術会議に人事介入

2021-01-15 23:55:40 | 【学術・文化・文芸・芸術・芸能・小説】

【僭越ながら「論】」:継承された「強権政治」|批判排除で学術会議に人事介入

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【僭越ながら「論】」:継承された「強権政治」|批判排除で学術会議に人事介入 

 日本学術会議の人事を巡って、安倍政治に批判的だった学者の任命を拒んだ菅義偉首相。自民党総裁選で「政策に反対する官僚は異動してもらう」と発言した姿勢そのままに、気に入らなければ官僚だけでなく学者も排除するということだ。

 国民が与えた7割もの支持率が菅の暴走を容認している形だが、安倍政権から続く不適切な「人事介入」は、歪んだ政治の象徴に他ならない。

 ■「逆らう者は許さない」

 菅首相が任命を拒否したのは、松宮孝明立命館大大学院教授(法学)、岡田正則早大教授(法学)、小澤隆一慈恵医大教授(法学)、宇野重規東大教授(政治学)、加藤陽子東大大学院教授(歴史学)、芦名定道京大大学院教授(宗教学)の6人。この6人に共通しているのは、安倍政権が強行採決した安全保障法制や共謀罪法などに反対する意見を表明したことだ。

 官邸のナンバー2として政権を支え、自民党総裁就任の際に「安倍政治の継承」を公言した菅氏は、自分がリードしてきた政権に批判的な学者たちが我慢できなかったに違いない。異例の任命拒否で、「逆らう者は許さない」という安倍から受け継いだ基本姿勢を、より明確に打ち出した格好となっている。

 ■法制局・NHK・検察 ― 安倍政権から続く「人事介入」

 安倍政権下、政治の露骨な「人事介入」が、当たり前のように行われてきた。2013年には、集団的自衛権の憲法解釈の見直しに前向きとされる外務省出身の小松一郎氏を法制局長官に任命。これを機に法制局は独立性を失い、歴代政権とともに守り抜いてきた平和憲法であり続けるための“解釈”を、安倍の都合に合わせて変更するようになる。

 安倍政権は同年、NHKの人事にも介入して経営委員に極右の安倍シンパである長谷川三千子埼玉大名誉教授と作家の百田尚樹氏を任命し、翌年にはこれまた安倍シンパの籾井勝人氏を会長の職に就ける。

 新会長になった籾井氏は安倍の期待通りの働きを見せ、就任会見で「従軍慰安婦はどこの国にもあった」、「特定秘密保護法は通ったので、しょうがない」などと発言。「みなさまのNHK」は、「安倍さまのNHK」へと変貌を遂げる。

 「一強」の驕りは、一線を越えた人事介入を生む。政府は今年1月末、2月8日に退官予定だった黒川弘務東京高検検事長の定年延長を閣議決定し、同氏を次の検事総長に就任させようと図る。捜査当局を支配下に置こうという政権の狙いが、桜を見る会や森友・加計疑惑の封印にあったことは言うまでもない。 

 世論の猛反発を受けた政府は、理不尽な検察人事を正当化するため、検察官の定年を政府の判断で延長できるようにする検察庁法改正案を国会に提出するが、肝心の黒川氏が「賭け麻雀」報道を受けてあっけなく退場。これが安倍内閣の支持率低下を招くきっかけとなり、新型コロナ対策の失敗が追い打ちをかける形で一時は3割台前半にまで落ち込んだ。ここで自民党が謙虚になれば救いもあったが、やはり染みついた強権姿勢は治らなかった。

 突然の安倍首相辞任で風向きが変わり、ご祝儀相場で7割前後の支持を得た菅氏に持ち前の「驕り」が出たのだろう。安倍政治に批判的な学者に対し、嫌がらせ同然の「任命拒否」に及び、物議を醸す状況を招くことになる。

 内閣記者会のインタビューに応じた菅首相は5日、日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否したことについて「推薦された方をそのまま任命してきた前例を踏襲して良いのか考えた」と発言している。首相になったとたん、「改革」や「前例打破」を強調し始めた菅氏だが、都合の悪いものを片っ端から「前例」あるいは「慣習」などと決めつけ、踏みつぶす理由にするのは間違いだ。それは「独裁」の手法であり、一方的な破壊に他なるまい。

 ■陰湿な最高権力者

 菅氏が政権の要として力をつけたのは、霞が関をコントロールする武器=「内閣人事局」が創設されてからだ。2014年、安倍政権の目玉政策の一つとして内閣官房に「内閣人事局」が設置される。官僚主導で行われてきた役所の人事権を内閣人事局で一元管理し、官邸主導で審議官級以上の幹部人事を決定するためだった。

 トップは国家公務員制度担当相だが形だけで、同局を取り仕切ってきたのは官房副長官の中から首相が選任する内閣人事局長。歴代の人事局長には、加藤勝信(現・官房長官)、萩生田光一(前・文部科学相)といった菅と近い人間を置き、実質的には菅がすべてを決めてきたという。この制度を利用して、菅は霞が関に睨みを利かす存在となった。

 幹部の人事を握られた霞が関が「忖度」を繰り返し、加計、森友といった大きな疑惑を招いたのは周知の通りだ。裏を返せば、内閣人事局制度が、霞が関と政権の腐敗を招いたということだ。政治が様々な分野で人事介入を行えば、組織は活性化するどころか委縮し、結果的に腐敗を招く。森友学園問題を巡って、職務に忠実で真面目な財務相の役人が自殺に追い込まれたことを忘れてはなるまい。

 それでも、「政策に反対する官僚は異動してもらう」という強権的な言葉で、脅しをかける菅首相――。安倍以上とも言われる陰湿な最高権力者の実相に、国民が気付くのはいつになるだろうか……。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 【僭越ながら「論」】  2020年10月06日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 


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