【森友疑惑】:国、赤木ファイル発見時期や場所は公表せず OB「すぐ探せたはず」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【森友疑惑】:国、赤木ファイル発見時期や場所は公表せず OB「すぐ探せたはず」
国は遺族が開示を求めた「赤木ファイル」について、存否の回答すら拒む後ろ向きな姿勢を続けてきた。今もファイルを発見した詳しい時期や場所は明らかにしていない。
「近畿財務局ではどの資料もきちんと保管されている。すぐにでも探せたはずで、隠そうとしていたのではないかと勘ぐってしまう」。ある財務局OBはこう首をかしげる。
国は3月、訴訟の非公開協議で担当裁判官から「(ファイルを)特定できるのではないか」と提案され、方針転換を迫られた。
ファイルの存在を一転して認めた5月6日の書面では、「(遺族側の)情報を踏まえ探索した結果、特定に至った」と釈明。ファイルの特徴を説明した赤木俊夫さんの元上司の証言など具体的な情報を得られたため、発見できたとした。官邸幹部も「当初はどの文書を指すのか明確でなかったが、具体的になったので提出しただけ」と強調した。
ただ、妻の雅子さんは2020年3月の提訴時から同様の情報を訴え、国にファイルの提出や改ざん問題の再調査を迫ってきた経緯がある。
そもそも国は遺族側の求めに一貫して消極的な姿勢を続けてきた。安倍晋三首相(当時)は提訴後にあった20年3月の参院予算委員会で、「財務省の調査や検察の捜査で結果が出ている」と答弁した。
国は改ざんの全容が財務省の調査で判明しているとの立場で、ファイルについて「(存否を)回答する必要がない」と裁判で主張。国会では菅義偉首相や麻生太郎財務相が「訴訟に関わることを訴訟外で答えることは控える」との発言を繰り返した。
元文部官僚の寺脇研・私立京都芸術大客員教授は「改ざんの経緯などを知られたくないために、政府がファイルを隠し続けたのは明白だ。本省からのメールの文面が簡潔なのは指示の記録をできる限り残したくなかったからではないか」と指摘。ファイルの開示で「佐川(宣寿(のぶひさ))元理財局長が改ざんを主導したことがより明確になった」と語った。【松本紫帆、山本康介】
元稿:毎日新聞社 主要ニュース 政治 【政策・学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題・「赤木ファイル」を遺族に開示した】 2021年06月22日 21:08:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます