路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【野党第1党を狙う 維新の野望と実情】:(3)日本維新の会には「政調会長」が2人も…言うことバラバラで不仲という“特殊な体制”

2022-07-10 06:26:30 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【野党第1党を狙う 維新の野望と実情】:(3)日本維新の会には「政調会長」が2人も…言うことバラバラで不仲という“特殊な体制”

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【野党第1党を狙う 維新の野望と実情】:(3)日本維新の会には「政調会長」が2人も…言うことバラバラで不仲という“特殊な体制”

 日本維新の会には、国会議員の政調会長が2人いる。「なんで政調会長が2人いるんだ?」という疑問が、1人目の政調会長・音喜多駿氏のもとへ殺到したと音喜多氏自身が告白しているぐらいだから、国民にとってわかりにくいのは間違いないだろう。

<picture>1人目の政調会長の音喜多駿氏はもう1人の政調会長と言ってることがバラバラ、不仲で有名(C)日刊ゲンダイ</picture>

 1人目の政調会長の音喜多駿氏はもう1人の政調会長と言ってることがバラバラ、不仲で有名(C)日刊ゲンダイ

 現在、維新の政調会長は、国会議員の政策責任者である足立康史氏と、維新全体の政策責任者である音喜多氏の二頭体制になっている。昨年、松井一郎代表は、参議院選挙を睨んで、音喜多氏を政調会長に大抜擢。これまでの維新における論功行賞で足立氏を国会議員団の政調会長に置いたのだ。

 つまり、国会だけに収まる政策や議論については、足立氏。維新全体や地方行政にも影響がある部分については音喜多氏が担当するという役割分担なのだが、国会で議論されることのほとんどが維新全体、地方行政にも強い影響を与えるため、2人の政調会長の守備範囲が必然的にかぶってしまうのだ。そして何よりの問題は、足立氏がこれまで後輩議員として扱っていた音喜多氏が、ポジションとしては足立氏の上になったことだ。

 この2人、言っていることがバラバラな上に、仲が良くないことで知られている。それが端的に明らかになったのは、「減税の公約」についてだ。

 維新は、昨年の衆院選挙で「大胆な減税」を掲げ、勝利。選挙後、松井代表は「国民と約束した公約実現に全力を尽くしたい」とした。音喜多氏は、この松井代表の言葉に忠実に行動しようとしたが、足立氏は政調役員会で「維新は減税政党ではない」「減税は一時的な景気対策であって、<中略>中長期的には増税になる」とぶち上げた。

 大半の維新議員は、選挙で「増税の前にすることがある」「行政のムダや高齢者に偏った補助金を徹底的に見直すことで財源を捻出する」と選挙で訴えてきた。当然、足立氏も自身の選挙では減税を訴えた。

 しかし、選挙後に、足立氏は、維新が増税政党であることを一方的に宣言。それに異を唱える議員たちを次々と論破していったのだ。

 音喜多氏は、このやりとりの仲裁に入ろうとしたが、足立氏は激怒、音喜多氏のTwitterをブロックするに至った。

 それ以来、両者は「1分たりとも話をしていない」ことを足立氏は6月17日のYouTubeで明らかにした。こんな状態が半年近くも続く維新だが、ガバナンスの在り方として適切なのだろうか。(つづく)

小倉健一
著者のコラム一覧
 ■小倉健一 イトモス研究所所長

 1979年生まれ。京都大学経済学部卒。国会議員秘書からプレジデント社入社。プレジデント編集長を経て2021年7月に独立。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・日本維新の会・参院選2022】  2022年06月28日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【野党第1党を狙う 維新の野... | トップ | 【野党第1党を狙う 維新の野... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】」カテゴリの最新記事