【それでもバカとは戦え・04.12】:夢洲では現在も可燃性ガスが噴出中…万博騒動では 大阪のあらゆる腐敗が爆発した
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.12】:夢洲では現在も可燃性ガスが噴出中…万博騒動では 大阪のあらゆる腐敗が爆発した
「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる大阪・関西万博が「いのち失う」ような感じになってきた。3月28日、会場になる人工島・夢洲で可燃性ガスが爆発。幸いなことに死傷者は出なかったが、開催後だったら大変なことになっていた。
ゴミ処理場の上に会場建設…(大阪・関西万博会場の夢洲の工事=3月)/(C)日刊ゲンダイ
日本共産党の辰巳孝太郎党府委員会カジノ・万博問題プロジェクトチーム責任者らが、大阪市環境局の担当者から聞き取り調査したところ、事故現場の夢洲1区では、可燃性ガスが現在も噴出しているとのこと。また、1区以外でも事故が発生する可能性を認め、「他のエリアでは発生しない」とする日本国際博覧会協会(万博協会)の説明と食い違っていることが明らかになった。
府知事の吉村洋文は「まずは原因究明と再発防止に努めてもらう。人的被害が起きてもおかしくない」と他人事のような発言。原因ははっきりしている。吉村はIR(カジノを含む統合型リゾート)事業者に出資する企業から献金を受けており、その周辺がゴミ処理場の上に会場建設を進めてきたからだ。再発防止策も簡単だ。万博を中止すればいいだけの話。
ABCテレビの報道によると、地震などの災害が発生すると、夢洲と橋などでつながる舞洲や咲洲では液状化の被害により、道路が寸断され万博会場が孤立する恐れがあるという。そこに引火したら阿鼻叫喚の世界である。こんな危険な場所に、遠足や校外学習を名目に子供を集めるのは狂気の沙汰だ。大人が万博に行って爆死しても自己責任かもしれないが、子供はほぼ強制的に連れていかれる。“令和の学徒動員”というより児童虐待に近い。
辰巳は府教委の資料を入手。遠足が無理である理由として、パビリオンや参加する日を選べないこと、駐車場から入り口まで1キロを徒歩移動しなければならないこと、昼食をとる団体休憩所に参加する児童・生徒が入りきらないこと、医療的ケアが必要な児童への対応が示されていないこと、避難計画がないことなどをSNSに挙げている。
なお、大阪府・大阪市が出展するパビリオンのテーマは「健康」とのこと。なんの大阪ジョーク((C)馬場伸幸)か。万博公式キャラクターのミャクミャクは下水の蓋のデザインにもなっていたが、臭いものに蓋をし続けることはできない。メタンガスだけではなく、大阪のあらゆる地下的なもの、有毒なもの、腐敗が一気に噴出したのが、今回の万博騒動ではないか。
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元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】 2024年04月12日 17:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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